【口径】(こうけい)
筒の内側の直径(原義)。
その筒の中にどの程度の大きさの物を入れられるかを調べるために計測する。
火器の場合は破壊力の指標として用いられ、状況に応じて以下の三種類の意味がある。
統一規格が制定される以前からの慣例が残っているため、厳密な計測値と一致しない場合がある。
例えば、「口径」は弾丸の直径を指す事も、ライフリングを彫る前の山径でも、溝の深さを加味した谷径でも有り得る。
また、メーカーの商標登録問題から数値の表記基準が異なる、などという事例も多々ある。
例えば「9mmパラベラム」「.357マグナム」「.38スペシャル」は全て同じ9mmの銃口から発射される。
砲の口径
カノン砲・榴弾砲の場合、「口径」は砲身の長さを示す単位として用いられる。
「1口径」はその砲の口径に等しく、例えば「44口径」であれば口径の44倍の長さがある事になる。
一般に、長身の砲ほど威力の減衰が少なく、命中率も高いものとされる。
これは歩兵用の火器でも同様だが、初活力が対人火器よりも大きい分、誤差も無視できないほど大きい。
銃の口径
拳銃・小銃などの個人携行火器では、口径は単純に銃口の直径を意味する。
単位としては「インチ」を用いるが、1インチ以上である事はまずないため、小数点を付記して記述する。
例えば「.50口径」であれば0.5インチ(約12.7mm)である。
場合によっては「ミリメートル」単位を用いることもあり、この場合、「.50口径」なら「12.7mm」と置き換えられる。
この場合、12.7mmを「12.7口径」と記述してはならない。
12.7mm対物ライフルが12.7インチ = 322.5mm口径の要塞砲と混同される、などといった事態が起こりえるためである。
散弾銃の口径
散弾銃においては、「口径」は銃口ではなく、個々の散弾の直径を意味する。
日本語の用例としては相当に疑問の余地があるが、慣例としてこうなっている。
ただ、散弾銃のカタログスペックで「口径」の語を実際に目にする事は多くない。
実際の表記では「ゲージ番号XX」「~~番ゲージ」などと記述される。
単位としては「ゲージ番号」が使われる。
これは、リード弾として整形した場合に散弾1個の重量が何分の1ポンドになるかを示している。
たとえば12番ゲージは12分の1ポンド、8番ゲージは8分の1ポンドである。
ただし、現代ではリード弾は散弾の主流から転落しているため、計測時には重量ではなく直径が問題になる。
ゲージ番号と直径の対応関係は以下の通り。数字が大きいほど散弾が軽く、小さくなる。
口径
口径
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/21 16:44 UTC 版)
以下、グレネード弾の代表的な口径を紹介する。 40x46mm 西側の歩兵携帯用(単発式・回転弾倉式・アドオン式)グレネードランチャーで一般的な口径。 40x53mm 西側のオートマチックグレネードランチャー(グレネードマシンガン)で使用される口径。弾頭自体は40x46mm弾のそれと互換性がある。発射薬が多い分初速が向上しているが、反動も強くなっているので個人携帯用火器には不向き。 40mmケースレス ソ連でGP-25用に開発されたグレネード弾。薬莢は無く、弾頭後端部分から推進ガス噴出口をもつなど、ロケット弾に近い特性を持つ。 このグレネード弾は、発射器の砲口部から装填するように設計されており、グレネード弾本体には発射器のライフリングにかみ合わせるための突起が突き出ている。 30x29mm ソ連でAGS-17用に開発されたグレネード弾。こちらは連射するという特性上、薬莢をもつ。
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口径
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/19 15:07 UTC 版)
弾丸の重量に対して、弾丸に与えられた運動エネルギーが大きいほど、機銃弾の初速は高くなる。攻撃側、被攻撃側ともに激しい機動をしている戦闘機同士の空中戦では、初速の速い機銃ほど被攻撃側の回避時間を奪い、ひいては命中率を高めるに有利となる。口径の小さい機銃は初速を高めやすく、弾丸が小さいので搭載できる弾丸の数も多くしやすい。その一方で大口径の機銃は初速を高めにくいものの、砲口から出た後の空気抵抗による速度低下が小口径より少ないことから、運動性の低い標的への遠距離射撃に向いている。また、弾丸1発あたりの威力が大きく、炸裂弾が使用できる事も、威力増大に貢献する。
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「口径」の例文・使い方・用例・文例
- 12口径のガン
- 45口径リボルバー
- 12口径の散弾銃
- 正確な口径測定器を用いる
- 「状況報告を」「現在目標は目視4。最大7か。小口径火器を所有」
- 彼は彼女を 38 口径のピストルで射殺した.
- 小口径ピストル.
- 50口径の機関銃.
- 十二インチ口径の砲
- 五十口径の十二インチ砲
- 小口径の速射砲は敵を悩ますに用いる
- 道具の口径を測定する
- 口径を測定する
- 銃の口径を測定する
- 高血圧と狭心症を治療するのに使用される口径ベータブロッカー(商標名テノルミン)
- トリグリセリドを低下させるのに効果的な口径薬(商標名リピター)
- 機関銃を使用するために柔軟に結合されたストライプに詰められた弾薬(通常小口径の)
- 口径が大きく銃口の先が広がった、短いマスケット銃
- ガス圧力により操作されて、マガジンからカートリッジで供給される携帯用の.30口径自動小銃
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