戦闘詳報とは? わかりやすく解説

戦闘詳報

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/22 05:59 UTC 版)

戦闘詳報(せんとうしょうほう)とは、日本海軍日本陸軍部隊艦船作戦戦闘を行った後、上級の司令部に提出していた報告書である。海外でも戦闘詳報に相当する記録をつける制度はあり、アメリカ海軍の場合はアクションレポート(Action Report)がこれに相当する。




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戦闘詳報

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薩英戦争」の記事における「戦闘詳報」の解説

7月2日8月15日) - 夜明け前、「パール」、「アーガス」、「レースホース」、「コケット」、「ハボック」の艦隊5隻は、薩摩蒸気船天佑丸 (England)、白鳳丸 (Contest)、青鷹丸 (Sir George Grey) を重富脇元浦(現在の姶良市脇元付近)において、これら3隻の舷側接舷するとイギリス艦から50, 60人の兵が乱入した薩摩蒸気船乗組員抵抗すると、銃剣殺傷するなどして3隻の乗組員強制的に陸上排除して船を奪取した。このとき、天佑丸の船奉行添役五代才助五代友厚)や青鷹丸船長松木弘庵寺島宗則)も捕虜として拘禁された。 午前10時捕獲された3隻は、「コケット」、「アーガス」、「レースホース」の各艦の舷側に1隻毎に結わえられて牽引され桜島小池沖まで曳航された。これをイギリス艦隊盗賊行為受け取った薩摩方は7箇所砲台台場)に追討の令を出す。 正午湾内各所設置した砲台の中で薩摩本営最も近い天保山砲台 (Battery Point) へ追討令の急使として大久保一藏差し向けられ到着する間もなく旗艦ユーライアラス」に向けて砲撃開始された。一方対岸桜島側の袴腰砲台桜島横山)は城下側での発砲を知ると、眼下イギリス艦「パーシュースに対して砲撃開始した。この砲台存在知らなかったパーシュース」の艦長は、砲台からの命中弾に慌てふためき錨の切断下令すると艦はその場から逃走した。 不意を突かれキューパー提督艦隊戦列整えるために、桜島小池沖の艦隊5隻へ「ハボック」一艦のみを残し薩摩船3隻の焼却命令信号により発令したイギリス側乗組員天佑丸、白鳳丸青鷹丸から貴重品略奪すると、砲撃行った上でこれらの蒸気船3隻に放火しハボック」が焼却沈没見届けたその後イギリス艦隊戦列整え、「ユーライアラス」を先頭単縦陣で、第8台場祇園之洲砲台)、第7台場新波砲台)、第5台場辨天波戸砲台)に向けて舷側自在砲(110ポンドアームストロング砲)を用いて発砲戦況参照)。艦隊107門の砲は21門が最新式40ポンド110ポンドアームストロング砲であり、これを用いて陸上砲台沿岸防備砲・台場)に接近して砲撃行った。これに対して薩摩砲台台場からの応戦による大砲発砲数百発に及び、接近する艦隊小銃隊も砲撃合間を縫って狙撃行ったイギリス艦隊の第8台場祇園之洲砲台)、第7台場新波砲台)、第5台場辨天波戸砲台)への攻撃では、精確な射撃により薩摩側の大砲8門を破壊した薩摩側は、暴雨風の影響による砲台への浸水や、イギリス艦隊の砲に比べる備砲射程距離が短いなど性能劣っているという不利な点もあったが、薩摩砲台接近する艦隊午前からの荒天機関故障により操艦誤り薩摩側への有利な戦闘展開となった薩摩側も、敵艦への突撃追撃用に上荷船船首18斤単砲や24斤単砲を1門備えた11乗り小型艇数艘(総数12艘)の水軍隊が辨天波戸から出動し砲撃試みたが、荒天のため船内への浸水などで退却した午後3時前、辨天波戸砲台29臼砲(ボンベン砲)の弾丸1発が「ユーライアラス」の甲板落下軍議室(艦橋)で破裂爆発居合わせた艦長司令 (Captain Josling) や副長 (Commander Wilmot) などの士官戦死キューパー提督司令官)は艦長指揮官などと居合わせたが、その場から撃ち倒されて共に転落する左腕に傷を負ったのみで助かった午後3時10分、祇園之洲砲台接近して砲撃中の「レースホース」は、折からの強い波浪機関故障により吹き流され砲台手前200ヤード座礁擱坐すると大きく傾き大砲発砲出来なくなり小銃砲台への攻撃行った。しかし、既に祇園之洲砲台大砲のほとんどが破壊されており、この砲台からの大砲による応戦行われなかった。また、薩摩側はイギリス艦の座礁とは想定せず、艦から端艇下ろされたことにより、陸戦必定上陸備えて台場の陰で敵の襲来待ち構えた午後4時頃、イギリス艦隊の3隻(コケットアーガスハボック)は僚艦レースホース」の救出援護のために祇園之洲砲台砲撃加えながら僚艦離礁試みた。これに対して新波砲台イギリス艦隊盛んに砲撃加え、「アーガス」に3発の命中弾を浴びせたが、「レースホース」は他の僚艦により曳航され、5時半頃には救出され離礁した。 午後7時頃、砲撃戦不参戦の「ハボック」は単独砲台のない磯に移動し停泊中の琉球船3隻と日向国那珂郡赤江船2隻を襲い焼却するその後僚艦パーシュース」も加わり大砲ロケット弾火箭)を用いて近代工場群備えた藩営集成館一帯攻撃しことごとく破壊した攻撃後、2艦は艦隊停泊する桜島横山村小池村沖に戻った。なお、この時「ハボック」が砲撃した琉球船には、たまたま薩摩琉球使節として赴いていた琉球国王子・与那城朝紀乗船していた。「ハボック」の砲撃によって被災した際、薩摩伝馬船乗って王子命からがら逃げ出している。 午後8時頃、上町方面城下では先のパーシュース」のロケット弾などによる艦砲射撃火災迫り民家350余戸)、侍屋敷(160余戸)、寺社浄光明寺不断光院興国寺般若院)などの多く焼失した7月3日8月16日)、前日戦闘戦死した旗艦艦長副長などの11名を錦江湾水葬にする。艦隊戦列立て直し市街地両岸台場砲撃して市街地および島津屋敷延焼させた(島津屋敷誤認であり、実際に寺院)。また、砲撃により第11台場赤水台場)および突出台場天保山砲台)の火薬庫爆発して天保山砲台(砂揚場)より反撃があったが、その後台場からの反撃収まり沖小島台場からの砲撃応戦しながら湾内南下谷山沖に停泊し艦の修復を行う。この時、薩摩方により沖小島桜島(燃崎)の間付近に集成館島津斉彬時代製造した電気点火装置水中爆弾3基(地上から遠隔操作)を仕掛けて待ち伏せしていたが、沖小島台場砲撃によりイギリス艦隊進路変更したため近寄らず失敗した7月4日8月17日)、艦隊弾薬石炭燃料消耗し多数死傷者出し薩摩撤退した。その中の一艦(レースホース)は艦隊からとも綱を外し損壊甚だしく小根占の洋上停泊して修理行っていたが、7月6日8月19日夜に他の艦が来て曳航されて行った7月11日8月24日)、全艦隊横浜帰着

※この「戦闘詳報」の解説は、「薩英戦争」の解説の一部です。
「戦闘詳報」を含む「薩英戦争」の記事については、「薩英戦争」の概要を参照ください。

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