陣中日誌とは? わかりやすく解説

陣中日誌

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/09 08:04 UTC 版)

陣中日誌(じんちゅうにっし)は、戦地での日誌のことをいい、大日本帝国陸軍軍令陣中要務令で作成を命じた。陣中要務令第13篇「陣中日誌、留守日誌」第六百二、第六百三の規定及び様式を以て作成されるもので、各部隊が作成するものである。


  1. ^ 陣中要務令第13篇第六百二
  2. ^ 陣中要務令第13篇第六百五
  3. ^ 「師団及び独立作戦する部隊の大行李を纏めて行動せしめたるときに於いては其の指揮官に於いて其の期間に限り記述するものとす」
  4. ^ 「留守部隊に在りては右区分に従い留守日誌を作り主として乙に掲げる目的を達する如く記載すべし」
  5. ^ 陣中要務令第13篇第六百六「陣中日誌及び留守日誌は各部隊動員令受領の日より記載すべきものとす」「特設部隊に在りては先ず編成委員之が記載を始め主任者に移すものとす」


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陣中日誌

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/30 20:12 UTC 版)

南京事件論争」の記事における「陣中日誌」の解説

陸軍士官陸上自衛隊航空自衛隊元幹部OB会偕行社編纂した南京戦史」・「南京戦史資料集I」「南京戦史資料集II」には多数軍人の陣中日誌、日記部隊戦闘詳報掲載されており、松井石根大将飯沼守上海派遣軍参謀長(資料集I)、上村利道上海派遣軍参謀副長(資料集II)、山田栴二(歩兵104旅団長山田支隊支隊長)の日記等が収録されている。個別出版では、下士官だった村田志郎の「日中戦争日記」(1986年出版)などが出されている。 第16師団中島今朝吾の陣中日誌 1937年12月13日本日正午高山剣士来着捕虜名あり 直に試斬を為さしむ 時 恰も小生の刀も亦此時彼をして試斬せしめ頚二つ見込(事)斬りたり」「大体捕虜ハセヌ方針ナレバ片端ヨリ之ヲ片付クルコトトナシタルモ千、5千、1万群衆トナレバ之ガ武装解除スルコトスラ出来ズ唯彼等ガ全ク戦意ヲ失イゾロゾロツイテ来ルカラ安全ナルモノノ之ガ一旦騒擾セバ始末ニ困ルノデ部隊ヲトラックニテ増派シテ監視誘導ニ任ジ 13日夕ハトラックノ大活動ヲ要シタリ乍併戦勝直後ノコトナレバ中々実行敏速ニハ出来ズ 斯ル処置当初ヨリ予想ダニセザリシ処ナレバ参謀部ハ大多忙メタリ 後ニ至リテ知ル処ニ拠リテ佐々木部隊ニテ処理セシモノ約1万5千、太平門ニ於ケル守備一中隊長ガ処理セシモノ約1300仙鶴附近集結シタルモノ約7,8千人アリ続々投降シ来ル 此7.8千人、之ヲ片付クルニハ相当大ナル壕ヲ要シ中々見当ラズ一案トシテハ100,200二分シタル後適当ノカ処ニ誘キテ処理スル予定ナリ。 この記述の「大体捕虜ハセヌ方針」を軍による捕虜殺害命令とする見方がある(藤原彰笠原十九司秦郁彦吉田裕)。吉田裕裏付けとして第38連隊児玉義雄証言第16師団歩兵33連隊、第114師団66連隊第一大隊戦闘詳報挙げている。 一方中島日記記述裏付ける命令のような物証発見されていない東中野修道はこれを捕虜殺害の意味でないと主張する当初から殺害する方針であったとすれば明記するはずであり、捕虜にせずに釈放するのだと考え上海派遣軍参謀大西一大尉「これは銃器取り上げ釈放せい、ということです」という証言挙げる日本軍後年のことになるが捕虜収容所作り捕虜収容し汪兆銘政権下の兵士となった者もいて、戦闘中捕虜解放した事例もあるとする。ただし、大西発言何の根拠もない彼個人意見で、笠原十九司は、大西自身証言からも大西当時中島と話をしたわけでもなく、そもそも見かけことがあるだけで中島とろくに会ったともない知っていたわけでもないとする。また、大西南京事件についても単にシロだ、シロと言うだけでろくに反論ならないという批判がある。東中野のこの主張あまりにも無理があり、また、日記に「百、二百分割した後に適当の箇所誘導して処理する」とあることから釈放ではなく殺害であることは明らかだとの批判がある。 小原立一 (第16師団経理部予備主計少尉 )日記1937年12月14日最前線の兵七名で凡そ三一〇名の正規軍捕虜にしてきたので見に行った色々な奴がいる。武器取りあげ服装検査その間逃亡計った三名直ち銃殺間もなく一人ずつ一丁ばかり離れた所へ引き出し兵隊二百人ばかりで全部突き殺す・・・・中に一名あり、殺して陰部木片突っこむ」(秦郁彦引用井家又一 (歩兵第七連隊第二中隊上等兵) 日記12月22日「百六十余名連れて南京外人街を叱りつつ、古林付近要地帯に掩蓋銃座至る所に見る。(中略)一軒家にぶちこめた。家屋から五人連をつれてきては突くのである。(中略)戦にやぶれた兵の行先日本軍人に殺されたのだ。針金で腕をしめる、首をつなぎ、棒でたたきたたきつれ行くのである。 (中略水の中飛び込んであぶあぶしている奴、中に逃げ為に屋根裏しがみついてかくれている奴もいる。 いくら呼べ下りてこぬ為ガソリン家具を焼く。火達磨となって二・三人がとんで出て来たのを突殺す」。 児玉義雄 (第16師団38連隊副官) 師団命令として中国兵降伏拒否し殺害するよう伝えられた。 佐々木到一(第16師団歩兵30旅団長) 掃討戦記『佐々木到一少将私記』を残す。「城外近郊にあって不逞行為をつづけつつある敗残兵逐次捕縛下関において処分せらるもの数千達す。」 遠藤高明第13師団山田支隊65連隊第8中隊少尉黒須忠信 (第13師団山田支隊山砲兵第19連隊第3大隊上等兵) 牧原信夫歩兵第26連隊上等兵笠原十九司南京事件』で引用 堀越文雄 (第13連隊山田支隊歩兵第65連隊) 中国人女、子供銃殺笠原十九司南京事件』で引用 大寺隆 (第13連隊山田支隊歩兵第65連隊第7中隊) 12月18日昨夜までの揚子江捕虜殺害2万笠原十九司南京事件』で引用 増田六助 (第16師団歩兵20連隊伍長)難民掃討。『南京戦史資料集偕行社笠原十九司南京事件』で引用

※この「陣中日誌」の解説は、「南京事件論争」の解説の一部です。
「陣中日誌」を含む「南京事件論争」の記事については、「南京事件論争」の概要を参照ください。

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