に‐て
[連語]
《完了の助動詞「ぬ」の連用形+接続助詞「て」。上代語》…てしまって。…てしまっていて。
1 …であって。…という状態で。
「望月の明(あか)さを十あはせたるばかり—、ある人の毛の穴さへ見ゆるほどなり」〈竹取〉
にて
[格助]《格助詞「に」+接続助詞「て」から》名詞、活用語の連体形に付く。
「わづかに二つの矢、師の前—一つをおろかにせんと思はんや」〈徒然・九二〉
2 時・年齢を表す。…の時に。…で。「本日は午後五時—閉館します」
「長くとも、四十(よそぢ)にたらぬほど—死なんこそ、めやすかるべけれ」〈徒然・七〉
3 手段・方法・材料を表す。…によって。…で。「飛行機—任地へ赴く」
「すべて、月、花をば、さのみ目—見るものかは」〈徒然・一三七〉
4 理由・原因を表す。…によって。…で。「病気—欠席いたします」
「御物の怪(け)—、時々悩ませ給ふこともありつれど」〈源・若菜上〉
5 資格を表す。…として。
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