0220信
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戦後残された戦闘詳報には、午前2時20分に「敵情に変化なければ第二次攻撃は第四編成(指揮官加賀飛行隊長)をもって本日実施予定」という信号が送られたことが記載されている。この戦闘詳報は、第一航空艦隊司令部の乙航空参謀だった吉岡忠一が海戦直後に作成した戦闘詳報から功績調査用に抜粋し書き直したとされるもので、吉岡の作成したものは残されていない。 元海軍航空隊のパイロットで、戦後は作家となった豊田穣は、3月2日に吉岡航空乙参謀に電話をし、0220信について質問した所、「司令部が出す航空に関する信号は全て航空参謀が文面を起案し、参謀長、長官の許可を取って発信するものだが、私(吉岡)は全然知らんし源田甲航空参謀も知らんだろう」との証言を得たと主張し、昭和58年の著書『豊田穣戦記文学集2 ミッドウェー海戦』で発表した。また豊田は同著で、第一航空艦隊司令部の航海参謀雀部利三郎中佐、赤城の飛行士兼飛行隊士後藤仁一、加賀の飛行長天谷孝久、加賀の艦攻先任分隊長牧秀雄からもこの予令を知らないとの証言を得たと主張した。 作家の森史朗は、昭和51年3月19日に吉岡の元を訪ねて取材した所、「220信は源田航空甲参謀の指示で吉岡が書き、草鹿参謀長、南雲司令を経た通常の手順で発信されたもの」、「第一航空艦隊の戦闘詳報に「本日敵機動部隊出撃ノ算ナシ」の箇所が記載されていないのは、南雲司令部にとってみっともない事実であったため隠蔽したから」との証言を得たと主張し、平成24年の著書「ミッドウェー海戦 第二部 運命の日」で発表した(吉岡は平成12年没)。
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