戦闘警察隊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/27 04:05 UTC 版)
韓国の警察には戦闘警察隊と呼ばれる組織が存在した。準軍事組織であり、北朝鮮から侵入した武装ゲリラの殺害・拘束(対間諜作戦)を目的としていた。 隊員は厳密には警察官ではない。徴兵によって集められ、韓国陸軍で軍事訓練を受けた後、出向という形で警察に勤務する。この者を作戦戦闘警察巡警と呼ぶ。戦闘警察への入隊を徴兵と同等とみなし、希望者を募って試験を行い、合格すると兵役期間中戦闘警察で勤務する義務戦闘警察巡警もある。軍事訓練は陸軍に委託する。 作戦戦闘警察巡警は主に対間諜作戦任務、義務戦闘警察巡警は主に警備・交通外勤・派出所勤務・防犯巡察など警察の補助任務を行っている。 国会警備隊や政府庁舎警備隊にも戦闘警察巡警が多く勤務している。 軍事独裁政権時代には「白骨団」と俗称される私服のデモ弾圧部隊が組織され、民主化運動の弾圧に猛威を振るった。名前は被っていたヘルメットが白かったことに由来している。弾圧方法は非常に過酷で、デモ参加者を殺害してしまうという不祥事を度々起こした。盾には自制のため「忍」の文字が書かれていた。 盧武鉉政権下では、過去に死者を出した経緯もあり、非殺傷性装備であるにも関わらず催涙弾等の使用が禁止又は制限されてしまい、警棒等を使用した近接検挙に頼らざるを得なくなり、デモ隊との間でしばしば乱闘に発展し、双方に多くの負傷者を生じる結果となった。
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