暴動鎮圧とは? わかりやすく解説

暴動鎮圧

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/19 15:12 UTC 版)

デモ活動を鎮圧する日本の警察官(1949年)

暴動鎮圧(ぼうどうちんあつ Riot control)とは、暴動デモ活動を行なっている群衆を、強制的に鎮圧制圧もしくは解散させることである。

概要

アイスランド国家警察の警備部隊(2008年)

警察をはじめとする法執行機関のみならず、大規模な暴動・デモの場合は、準軍事組織軍隊も鎮圧に投入されることがある。警備・鎮圧部隊は群集に対抗するため集団で行動し、投石火炎瓶等への防護としてヘルメットボディアーマーライオットシールド)等を装備している。鎮圧に際しては、警棒放水銃ゴム弾催涙ガス[1]をはじめとする非致死性の武器を用いる[2]が、それでも鎮圧が困難な場合は実弾の発砲が行なわれるケースもある。また、情報のコントロールや首謀者捜査のため、カメラ等での記録も求められている[2]

各国の主な警備・暴動鎮圧部隊

日本の機動隊(東京)
日本
フランス

脚注

  1. ^ 化学兵器禁止条約(「暴動の鎮圧を含む法の執行のための目的」における催涙ガスの使用は条約で禁止されていない。
  2. ^ a b Behind the Shield: Anti-Riot Operations Guide A. Hunsicker Universal Publishers.com 2011年 ISBN 9781612330358

暴動鎮圧

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 10:08 UTC 版)

ウィンストン・チャーチル」の記事における「暴動鎮圧」の解説

1910年11月16日ロンドンのイースト・エンドハウンズディッチの宝石店警官三名殺害伴った強盗事件発生したチャーチル殉職した警察官たち国葬執り行った捜査進めると、ロシアから亡命してきたレット人の反帝革命家グループ犯行である可能性濃厚となった1911年1月グループ隠れ家シドニー街にあることが判明し警察踏み込もうとしたが、銃で応戦され、シドニー街の戦い呼ばれる銃撃戦勃発しチャーチル現場で警官隊直接指揮を執った。やがてその家から火の手が上がると、チャーチル消火しようとする消防隊押しとどめて、その家が燃え尽きるまで待機続けた。家が焼け落ちた後、警察がその跡を調べたが、犯人焼死体は2体し出ず、他の者がどうなったかは不明だった。この事件によりチャーチル脳裏には社会主義への恐怖焼きついたという。社会政策取り組み軍拡反対したチャーチル急進性もこの頃から弱まっていくことになる 1910年11月8日に南ウェールズロンダ渓谷炭鉱労働者たちがトニパンディの暴動英語版)を起こしたチャーチルは、戦争大臣リチャード・ホールデンを通じてネヴィル・マックレディ将軍率い軍隊警察部隊を派遣し炭鉱夫労働組合指導者に対して軍事力行使することも躊躇しない」と恫喝した。この軍事的恫喝おかげで炭鉱夫2人殺害だけでスト鎮圧成功したチャーチル個人的に炭鉱夫たちに同情していたが、内務大臣として法令遵守第一し、また挑戦を受ければ退却しない性格相まって決断下した。それでも鎮圧軍を派遣するにあたって軍隊対し、「軍は炭鉱経営者たちの個人的使用人ではない」ことや「労働争議介入したり、スト破り役割果たしてはならない」ことを訓令した。この事件以降チャーチル労働者激し憎悪対象となり、「トニパンディを忘れるな」は労働運動合言葉になった労働党チャーチルロイド=ジョージら「自由党急進派」への不信高めた国民保険法はこうした労働者の不満を抑えるためのものであったが、それもむなしく1911年6月にはイギリス各港で海運労働者大規模ストライキ勃発し、各港は海運機能麻痺し革命前夜空気さえ漂った一時下火になるも8月には鉄道労働者海運労働者連携したストライキ起こした同時期の1911年7月フランス植民地化推し進めているモロッコ・アガディール港にドイツ軍艦が派遣されるという第二次モロッコ事件勃発し独仏戦争危機発生したアスキス内閣エドワード・グレイ外相ドイツがこの港を獲得した英国本国英領南アフリカ南米との通商海路危険に晒されるとしてドイツ行動断固反対立場をとった。アスキス首相はこの事件機に対独戦争準備急がせた戦争準備決定された中での大ストライキであり、政府としては緊急に処理しなければならなかった。 チャーチル弾圧路線変更するつもりはなく、あちこち軍隊派遣してストライキ弾圧行った労働者たちは軍隊派遣強く反発し、むしろ軍隊派遣された場所で積極的な暴動ストライキ発生したロンドンリヴァプール、ラネリーでは軍隊発砲多数労働者死傷する事態となった。ここに至ってチャーチル自分弾圧路線誤りであったことを認めざるをえなくなった。ルーシー・マスターマンはこの頃チャーチルについて「打ちのめされたようだった」と語っている。結局このストライキロイド・ジョージ経営者回ってドイツとの戦争不可避かつ間近であると説得し労働者に対して融和的態度取らせたことで収束向かった労働党議員ラムゼイ・マクドナルドは「この危機に際してチャーチル内務大臣が、民衆操作通じていたなら、市民的自由の意味理解していたなら、内相権限機能的に行使できる能力があったなら、こんな大混乱には陥らなかっただろう」と語っている。 チャーチル1911年8月15日庶民院で「軍隊国王陛下の物であるから、本来は労働争議にも干渉できる。しかし労働争議仲裁商務省任せられているので、軍隊労働争議犯罪伴った場合のみ治安維持目的出動するべきだ」と述べ自分軍隊出動させたのはあくまで治安維持のためであったことを強弁した。だが労働組合側にこのような弁を信じる者はなく、労働組合チャーチルへの嫌悪感決定的となった。このことは労働者層支持拡大したいアスキス内閣にとってアキレス腱となった

※この「暴動鎮圧」の解説は、「ウィンストン・チャーチル」の解説の一部です。
「暴動鎮圧」を含む「ウィンストン・チャーチル」の記事については、「ウィンストン・チャーチル」の概要を参照ください。

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