事件以降とは? わかりやすく解説

事件以降

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 02:26 UTC 版)

突撃隊」の記事における「事件以降」の解説

レーム代わる突撃隊幕僚長には、ヒトラー信頼されていたヴィクトール・ルッツェ選ばれた。1943年に彼が事故死すると、後任にはヴィルヘルム・シェップマン任じられ敗戦までその任にあたった長いナイフの夜粛清受けたのは上層部中心だったが、事件は若い下級隊員たちを震え上がらせるのに十分な効果があった。事件後、大きな反発もなく突撃隊の力はそぎ落とされていったヒトラー指示によりルッツェはベルリン親衛隊指導者クルト・ダリューゲ親衛隊中将ドイツ東部突撃隊解体再編依頼することになったダリューゲによって突撃隊最高指導部(OSAF)の主要な政治部門はすべて解体され、またその財産没収させられた。親衛隊正式に突撃隊から独立しオラニエンブルク強制収容所など突撃隊管理強制収容所親衛隊管理下に移された。自動車突撃隊(Motor-SA)も国家社会主義自動車軍団NSKK)として突撃隊から独立した16あった突撃隊上級集団(SA-Obergruppen)は解体され突撃隊最上級編成突撃隊集団(SA-Gruppen)になった突撃隊員が武器携帯することも禁止された。隊員数もこの後減少一途をたどることになり、長いナイフの夜の頃には400万人超えるといわれた突撃隊隊員数は1938年120万人になっていた。 事件後も青年対す軍事訓練機関としての役割残され、これが突撃隊主要任務となった(ただし、1939年1月突撃隊防衛団が組織されるまで武器の使用所持認められなかった)。これに次ぐ突撃隊任務行政機関大管区などの布告配布宣伝することであった毎年冬に行われるナチ党慈善事業冬季貧民救済事業突撃隊が行っていた。 1938年11月水晶の夜事件の際、ルッツェはヨーゼフ・ゲッベルス指示無視して突撃隊集団指導者たちに対して反ユダヤ暴動参加しないよう命じていたが、結局多数突撃隊員が党政治指導部命令反ユダヤ暴動参加した1939年1月には、国防軍入隊する者の教育機関たることが突撃隊唯一の役割定められ軍事訓練担当する武装組織として「突撃隊防衛団(SA-Wehrmannschaften)」が創設された。戦争がはじまると突撃隊国防軍に代わって入隊予定者の訓練当たったほか、防空任務にも動員されその他に警察税関親衛隊国境警備など諸機関補助員にも充てられた。ただ突撃隊員は兵役義務負い続けたため、隊員国防軍応召することで、突撃隊自体マンパワー減少一途たどった。また突撃隊防衛団の一部部隊は、軍からの脱走者等を収容する強制収容所管理や、占領地パルチザン掃討作戦動員された。大戦末期には、国民突撃隊編入されている。 事件後、ルッツェはじめ突撃隊幹部親衛隊への復讐機会狙っていた。ブロンベルク罷免事件親衛隊嵌められ失脚したヴェルナー・フォン・ブロンベルク元帥ヴェルナー・フォン・フリッチュ上級大将、またフリッチュ後任として陸軍総司令官になったヴァルター・フォン・ブラウヒッチュ接触し、彼らを親衛隊攻撃計画誘ったりしている。ゲッベルス日記で「ルッツェはブラウヒッチュを先鋭的な反SS運動巻き込もうとしている。彼はいたるところSS非難し不平不満漏らしSA差別されていると信じている。彼は誤った道に踏み込んだ」とこの事について触れている。戦時中にもポーランド総督ハンス・フランク東方担当大臣アルフレート・ローゼンベルクウクライナ総督エーリヒ・コッホなど、親衛隊から警察権力取り戻したい考えていた者は、大抵突撃隊取り込んで、彼らを親衛隊にぶつけようとした。

※この「事件以降」の解説は、「突撃隊」の解説の一部です。
「事件以降」を含む「突撃隊」の記事については、「突撃隊」の概要を参照ください。

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