事件以前からの流れ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/10 22:40 UTC 版)
「館林ストーカー殺人事件」の記事における「事件以前からの流れ」の解説
被害女性は、2013年11月1日に当時住んでいた栃木県佐野市で「元交際相手の男に暴行を受けた」と被害届を提出していた。栃木県警察本部は11月2日に暴行容疑で男を逮捕。11月22日に男は釈放されたが、被害女性の意向を受けた栃木県警察本部はストーカー規制法に基づく文書警告を出した。12月3日に被害女性は男の土地鑑がない群馬県大泉町の知人宅に転居し、12月5日には住民票の閲覧制限を申請した。 元交際相手の男は、2014年1月22日と2月7日に被害女性の家族が栃木県小山市内の勤務先に駐車していた乗用車のドアの隙から覚醒剤を入れた後、公衆電話から匿名で警察に通報し、被害女性の家族が逮捕されるよう仕向けた。家族が逮捕された後に面会に訪れた被害女性を追跡すれば居宅を突き止めると考えたが、家族は逮捕されなかったため失敗した。 次に元交際相手の男は被害女性の家族の車にGPSを取り付け、家族が被害女性と接触をしたことによって、2月19日の数日前に被害女性の居宅を突き止め、さらに被害女性の車にも別のGPSを取り付けた。元交際相手の男はこのGPS情報を基に被害女性の居場所を掴んで、被害女性射殺と言う犯行に及んだものとみられた。 元交際相手の男の協力者として被害女性の家族の車に覚醒剤を入れた後に公衆電話から警察に通報した行為について覚醒剤取締法違反(所持)罪と虚偽告訴罪で6月23日に元交際相手の男の知人が起訴された。 また、元交際相手の男の知人は被害女性の家族の車にGPSを取り付けた行為について、殺人を助けたとして殺人幇助容疑で7月30日に逮捕されたが、8月20日に嫌疑不十分で不起訴処分となった。 6月28日に元交際相手の男の携帯電話の履歴から、元交際相手の男へ回転式拳銃1丁と実弾数発を譲り渡した疑いがあるとして銃刀法違反容疑で暴力団組員の男が逮捕されたが、嫌疑不十分で不起訴処分となった。 9月19日に前橋地方裁判所は、覚せい剤取締法違反罪と虚偽告訴罪で起訴された元交際相手の男の知人に対して懲役3年、執行猶予5年(求刑:懲役3年6月)の有罪判決を、家族が逮捕されれば被害女性が訪れるであろう栃木県警察本部小山警察署周辺で見張っていた行為について虚偽告訴罪の共犯として起訴された元交際相手の男の知人に対して懲役2年6月、執行猶予5年(求刑:懲役3年)の有罪判決をそれぞれ言い渡した。
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