事件・事故死
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/04/08 18:48 UTC 版)
白骨化は骨を持つあらゆる生物に当てはまる状態であるが、ニュースや新聞では特に、何らかの事件や事故に巻き込まれて行方不明になっていた人物が長期間発見されず、発見された時には骨だけ、あるいはそれに近い状態になっていたことを指して端的に白骨化という言葉を用いる。発見された遺体が白骨化していた場合、発見されなかった期間にもよるが、衣服や持ち物もすでに原形をとどめていなかったり、散逸していたりすることも多く、それらが身元を特定する手がかりになる可能性は低くなる。 殺人事件の場合など意図的に遺体がその場に遺棄されていた場合には、犠牲者の身元が特定されるのを恐れて犯人がほとんど裸に近い状態にしてしまったり、遺体の一部を切り取って別の場所に遺棄することもあるため、ますます身元の特定が困難になる。そういった場合、骨格の特徴から法医学による鑑定が行われたり、頭蓋骨あるいは上顎か下顎の一部があれば、法医学の一分野である法歯学による鑑定が行われたりしてきた。 遺棄された遺体は発見されなければ遅かれ早かれ確実に白骨化してしまい、白骨化した遺体から身元を特定することが困難になるばかりでなく、死因を特定することさえも困難になる。そのため、事件なのか事故なのかも判別できないうえ、骨に蓄積する毒物などが検出されなければ自殺なのか他殺なのかも特定できない。したがって、事件の露見を恐れて死体を隠蔽しようとする積極的な死体遺棄と死体損壊は極めて悪質な犯罪である。
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