シースキマーとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > シースキマーの意味・解説 

シースキマー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/12 05:35 UTC 版)

シースキマーは、目標に接近する際に超低空飛行(シースキミング)を行う対艦ミサイル

概要

シースキミングにおける飛行高度は、5–15メートル (16–49 ft)程度[1]。飛行速度が超音速になると衝撃波により海面が水しぶきをあげ、目視及びレーダーでも探知されやすくなることから、飛行速度としては亜音速帯のものが多い。超低空を比較的ゆっくりと飛ぶ飛行法が、小型の海鳥の一種であるハサミアジサシ(Sea Skimmer)の飛行形態に似通っていることからシースキマーと名付けられた。

ミサイルを超低空飛行させることで、敵軍艦に搭載されたレーダーによる探知を避けるねらいがある。レーダーの電波水平線上を直進するため、超低空を飛行する目標の探知距離は至近に限られる。また海面状況にもよるがミサイルが数海里まで接近すると、ミサイルのレーダー反射と波頭のレーダー反射のノイズが干渉し、レーダー探知が困難になる。超低空飛行は、レーダーからの被探知率の低減に効果的であるが、海鳥とのバードストライク三角波との衝突というリスクを伴う。

シースキマー型のミサイルは、慣性航法などの中間誘導のもと、シースキミングで攻撃目標に接近する。目標の想定座標から5–10キロメートル (2.7–5.4 nmi)の位置に到達すると上昇(ポップアップ)してシーカーを作動させ、アクティブ・レーダー・ホーミング誘導や光波ホーミング誘導などの終末誘導へ切り替えて目標を捕捉したのち、急降下(ダイブ)して、もっとも効率的な位置に突入する[1]。また近年では、CIWSなどの対空砲火を回避するため、螺旋軌道を描いて目標に突入するものもある。

脚注

注釈・出典

  1. ^ a b 小都元「艦載ミサイルの基礎用語 (特集・艦載ミサイルのすべて)」『世界の艦船』第639号、海人社、2005年3月、104-109頁、NAID 40006607573 





英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「シースキマー」の関連用語

シースキマーのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



シースキマーのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのシースキマー (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS