対空戦闘システム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/07 15:14 UTC 版)
「ネウストラシムイ級フリゲート」の記事における「対空戦闘システム」の解説
本級は、ソ連/ロシア海軍の水上戦闘艦の伝統に則り、相応に強力な対空戦闘能力を備えており、3K95 キンジャール(SA-N-9)個艦防空ミサイル、100mm単装砲、9M311K (SA-N-11)近接防空ミサイル、30mm機関砲と4重にも及ぶ防空火網を構築している。、その対空戦闘システムは基本的に、原型となったウダロイ級駆逐艦のそれをやや簡素化したものとなっており、いずれも個艦防空を目的とした短射程の兵器であるが、極めて高いレベルにある。なお、本級は、全面的にコンピューター化された統合戦闘システムを構築することで、全般的に対空対処能力を向上させていると伝えられているが、その戦術情報処理装置の形式名は不明である。 センサーとしては、MR-750フレガートMA(トップ・プレート)3次元レーダーを有する。フレガートMAはSバンドで動作し、最大探知距離は対空で300km、対水上で30km、シースキマーの探知も可能である。 個艦防空ミサイルとしては、やはりウダロイ級と同様に、3K95 キンジャール(SA-N-9 ガントレット)を搭載する。これは、前任者であるクリヴァク級が搭載する4K33 オサーM(SA-N-4ゲッコー)と同程度の規模・射程(12km程度)であるが、垂直発射化され、また新型のMR-360ポドカット(クロス・ソード)射撃指揮装置の採用もあり、即応性や同時交戦能力は飛躍的に向上している。本級は8連装回転式の垂直発射装置を4基搭載しているが、これは原型艦たるウダロイ級駆逐艦の半数である。 また、本級の最大の特徴の一つが、砲・ミサイル複合型CIWSの搭載である。原型となったウダロイ級はガトリング式のAK-630 30mm機関砲4基を搭載していたのに対し、本級はコールチク(CADS-N-1)を2基備えている。これは、GSH-6-30L 30mmガトリング式機関砲2門と9M311K(SA-N-11グリソン)近距離対空ミサイル4連装発射機2基を組み合わせたもので、世界初にして2016年現在唯一の砲・ミサイル複合型CIWSである。
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対空戦闘システム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 02:22 UTC 版)
「ウダロイ級駆逐艦」の記事における「対空戦闘システム」の解説
本級は、ソ連海軍の水上戦闘艦の伝統に則り、相応に強力な対空戦闘能力を備えており、センサー・火力ともに、これまでのソ連対潜艦よりも新しい世代のものを搭載している。 センサーとしては、MR-750フレガートMA(トップ・プレート)3次元レーダーを有することになっている。フレガートMAはSバンドで動作し、最大探知距離は対空で300km、対水上で30km、シースキマーの探知も可能である。ただし、1・2番艦はフレガートMAの実用化が間に合わず、トパーズ(ストラットペア)のみを装備している。 本級は、原型艦および前任者が使用していた4K33 オサーM(SA-N-4ゲッコー)個艦防空ミサイル・システムにかえて、新型の3K95 キンジャール (SA-N-9ガントレット) 個艦防空ミサイル・システムを搭載する。これは、オサーM(SA-N-4)と同程度の規模・射程(12km程度)であるが、垂直発射化され、また新型のMR-360ポドカット(クロス・ソード)射撃指揮装置の採用もあり、即応性や同時交戦能力は飛躍的に向上している。本級では、射撃指揮装置は2基、発射機としては、8連装の回転式垂直発射機を8基、フル装填で計64発を搭載する。 しかし上述のとおり、キンジャール個艦防空ミサイル・システムはまったくの新規開発であったことから、実用化、さらにシステム統合に際して非常な困難が発生した。1・2番艦の就役にはまったく間に合わず、3番艦は垂直発射機のみを搭載し、射撃指揮装置は抜きで就役したが、当然これでは運用は不可能である。4番艦より、ようやく発射機と射撃指揮装置の両方を搭載して就役するようになった。 また、 1155型では、CIWSとしてAK-630 4基を装備するが、これはソ連海軍でもっとも一般的な機種である。しかし、改良型の 1155.1型ではコールチク (CADS-N-1) を2基備えている。これは、ガトリング式の30mm機関砲と9M311K (SA-N-11グリスン)近距離対空ミサイルを組み合わせたもので、世界初にして2009年現在唯一の砲・ミサイル複合型CIWSである。これにより、同級はキンジャール (SA-N-9) 個艦防空ミサイル、100mm単装砲、9M311K (SA-N-11) 近接防空ミサイル、30mm機関砲と4重にも及ぶ防空火網を構築できることとなり、その防空能力は飛躍的に向上した。
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