戦術情報処理装置とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 戦術情報処理装置の意味・解説 

戦術情報処理装置

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/02 15:49 UTC 版)

戦術情報処理装置(せんじゅつじょうほうしょりそうち)は、軍隊が戦術的階梯で使用する情報処理システム

概要

戦術情報処理装置は、戦闘における意思決定を支援するという性格上、マン・マシン・システムを構成することが求められる。このことから、多くの戦術情報処理装置は、中核となる情報処理システムとともに、マンマシンインタフェースも、重要なサブシステムとして含まれることが多い。

かつては単体で戦術級C2システムとなることもあったが、現在では、戦術データ・リンクとともに戦術級のC4Iシステムを構成する。また、多くの場合は射撃指揮装置とは別のものとして扱われるが、イージスシステム艦艇自衛システムなど、総合的C4ISRシステムを指向している機種の場合は、射撃指揮機能、さらにはセンサー・システムも統合されている場合もある。

もっとも初期の戦術情報処理装置といえるのがアメリカ空軍半自動式防空管制組織(SAGE)である。ただし、これは戦術用途ではあるものの、規模としては作戦級に近かった。その後、アメリカ海軍が開発した海軍戦術情報システム(NTDS)において、大幅に小型・軽量化された戦術情報処理装置が開発された。西側諸国の海軍もこれに準じた機種を開発し、これらは、その情報処理機能に着目して、戦術情報システム(TDS:Tactical Data System)あるいは戦術情報処理システム(TDPS:Tactical Data Processing System)と呼ばれていた。しかし、現在では、意思決定支援システムとしての機能を重視して、戦闘指揮システム(CDS:Combat Direction System)、あるいは戦闘管理システム(CMS:Combat Management System)と呼ばれることが多い。

一方、戦術情報処理装置は、NTDSの海軍航空隊版である空中戦術情報システム(ATDS:Airborne Tactical Data System)により、E-2に搭載されて空中にも進出した。これらは、NTDSや地上要撃管制と同様、データ・リンクによって敵機の座標などを送受信することができる。これらのデータ・リンクを運用するため、戦闘機搭載の火器管制装置のなかには、限定的な戦術情報処理機能が追加されたものがある。

関連項目


戦術情報処理装置

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 09:05 UTC 版)

ターター・システム」の記事における「戦術情報処理装置」の解説

これは、オペレーターとともに自動マン-マシン-システム構成しレーダーなどセンサーからの情報を受けとって、目標脅威度判定などの意思決定を担うものである初期の艦においてこの役割は、CICオペレーターにより、完全手動・完全人力で行われていた。 のちにターターD・システムにおいて、海軍戦術情報システムNTDS)との連接統合により、対空対処における意思決定迅速化実現されるとともに統合戦闘システム嚆矢となった

※この「戦術情報処理装置」の解説は、「ターター・システム」の解説の一部です。
「戦術情報処理装置」を含む「ターター・システム」の記事については、「ターター・システム」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「戦術情報処理装置」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「戦術情報処理装置」の関連用語

戦術情報処理装置のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



戦術情報処理装置のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの戦術情報処理装置 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのターター・システム (改訂履歴)、E-2 (航空機) (改訂履歴)、イギリス軍のC4Iシステム (改訂履歴)、海軍戦術情報システム (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS