排水量とは? わかりやすく解説

はいすい‐りょう〔‐リヤウ〕【排水量】

読み方:はいすいりょう

水上に浮かぶ船が押しのける水の量。船体重量等しく、主に軍艦重量を表すのに用いられトン数で表す。→基準排水量 →満載排水量 →軽荷排水量 →常備排水量


【排水量】(はいすいりょう)

Displacement tonnage

船を浮かべた時に押しけられる水の重さおおむね船の重量等しい。
トン単位表記するため「排水トン数」と表記する事もある。
船の状態の違いによって、基準排水量満載排水量常備排水量軽荷排水量公試排水量などがある。

現代の科学において、排水量は船舶重量類推するもっとも的確な方法とされる
船は極めて巨大な構造物であり、その重量機械的に測定するのは不可であるからだ。

排水量の計測法

実のところ船体重量機械的測定不可能なのと同じ理由から、排水量の測定不可能である。
排水量は船の進水後、その船体構造喫水(水面下沈んだ部分の高さ)から数学的に推定されている。
この計算極めて複雑であり、実のところ、相当に誤差大きいと考えられている。
誤差要因となるパラメーター挙げれば代表的なものだけでも以下のようなものがある。


排水量

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/21 02:46 UTC 版)

船の船首

排水量(はいすいりょう、英語: displacement)とは、重量を示す数値であり、主として艦艇について用いられる。トン数の一種であり[1]排水トン数(displacement tonnage)とも称される[2]

載貨重量トン数(deadweight tonnage)とは別物なので、混同してはならない。

計算法

水に浮かぶ物体は、物体の重さと浮力が釣り合うときに、物体は静止する。また、浮力の大きさは、水面から下で物体が排除した重さによる力の大きさに等しい。

排水量とは、船を水上に浮かべた際に押しのけられるの重量をトン単位で示した数値である[1]アルキメデスの原理より、船の重量に等しい数字となる[1]。ただし、完成した船を実際に計量するのではなく、海水の比重を考慮したうえで設計図を基に喫水線下の体積から算出されるのが一般的である[1]。計算にあたっては、まず正面線図を用いて各断面での計画吃水線下の面積をプラニメータで求めたのち、これらの面積をシンプソンの第1法則を用いて計算することで、裸殻排水量(naked displacement)が求められる[1]。これに副部排水量として外板排水量(skin displacement)と付加物排水量(appendages displacement)を加えると全排水量となる[1]

なお常備排水量については、下記のような概算法が知られている。これによって、実際の値の95 - 98パーセント程度の近似値を得ることができる[3]


排水量

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/31 16:25 UTC 版)

雲龍型航空母艦」の記事における「排水量」の解説

雲龍」の基本計画時の公試排水量20,100トン計画であったが、航空艤装変更対空機銃増加などで20,400トンまで増加した。また「葛城」「阿蘇」では機関変更により20,250トンとなったその他に出典により色々な値があり、公試平均吃水含めて以下の表にまとめる。 艦時期基準(英トン)公試(トン)満載(トン)公試平均吃水(m)備考出典302号艦(雲龍)型5隻 基本計画時(1941年頃) 17,150 20,100 21,779 7.76 5001号艦(天城)5004号艦(笠置) 1943年9月1日17,460 20,400 7.82 笠置 1943年10月 18,300 21,200 7.83 雲龍型 不明 20,450 7.860 原典不明 5003号艦(葛城)5006号艦(阿蘇) 1943年9月1日17,260 20,200 7.78 葛城 1945年10月5日 20,200トン 8.03 引渡目録 葛城 不明 20,250 原典不明 葛城阿蘇 不明 20,200 7.770 原典不明 第5007号艦(生駒)型9隻 基本計画時(1942年頃) 17,500 20,450または20,350 22,005 7.86 5007号艦(生駒)から5015号艦まで 1943年9月1日17,500 20,450 7.86 生駒 不明 17,480 20,450 7.86 原典不明

※この「排水量」の解説は、「雲龍型航空母艦」の解説の一部です。
「排水量」を含む「雲龍型航空母艦」の記事については、「雲龍型航空母艦」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「排水量」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「排水量」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



排水量と同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「排水量」の関連用語





5
基準排水量 デジタル大辞泉
94% |||||


7
ノーチラス号 デジタル大辞泉
76% |||||

8
排水トン数 デジタル大辞泉
76% |||||

9
軽巡洋艦 デジタル大辞泉
76% |||||


排水量のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



排水量のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
航空軍事用語辞典++航空軍事用語辞典++
この記事はMASDF 航空軍事用語辞典++の記事を転載しております。
MASDFでは航空及び軍事についての様々なコンテンツをご覧頂けます。
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの排水量 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの雲龍型航空母艦 (改訂履歴)、大日本帝国海軍艦艇要目解説 (改訂履歴)、第十三号型駆潜艇 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS