きじゅん‐はいすいりょう〔‐ハイスイリヤウ〕【基準排水量】
【基準排水量】(きじゅんはいすいりょう)
船舶の重量を表す数値・排水量の計測方法のひとつ。
満載状態から、燃料と予備缶水(水)の重量を差し引いた状態を示す。
現実の船舶において、この状態になることはまずあり得ないとされているが、1920~1930年代に結ばれた「ワシントン海軍軍縮条約」「ロンドン海軍軍縮条約」において、船舶の大きさを決める各国共通の基準として設定されたことからこの名がついている。
現代の艦船では満載排水量による表記が一般的だが、海上自衛隊の自衛艦は現在でも基準排水量での表記をおこなっている。
(ただし、現在海自が公表している「基準排水量」の数値は、1970年代に定められた内規「水上艦船搭載物件配分基準」により算出したものであり、ワシントン軍縮条約時代のものとは異なっているという)
基準排水量
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/27 04:09 UTC 版)
基準排水量(英: standard displacement)は、満載状態から燃料と予備水を差し引いた状態の排水量。 年代および国によって定義が異なるが、一般的にはワシントン海軍軍縮条約において採用された上記の定義が用いられる。仮想敵国から想定される作戦海域は各国で異なり、燃料および予備缶水を含めると長大な航続力を必要としない国が有利になることから、純粋な戦闘能力のみで比較するためにこれらの重量を差し引いた状態とされた。想定作戦海域が広大である英米が不利にならないためであるとも言われている。船の状態としては不自然に過ぎ実用的ではないため、近年ではこの状態を諸元として使用する国はない。 なお、海上自衛隊は艦艇の公式諸元として基準排水量を公表しているが、これは名称こそ同じであるものの、1978年(昭和53年)に制定された船舶設計基準細則で規定されているものである。具体的には、ワシントン条約の定義による基準排水量から、「弾薬・食料・乗員」の重さを差し引いたものであり、建造排水量(純粋な艦としての重さ)と等しい。
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