ミメーシスとは? わかりやすく解説

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ミメーシス【(ギリシャ)mīmēsis】

読み方:みめーしす

《「ミメシス」とも》

芸術理論上基本的概念の一。芸術における模倣。自然はイデア事実本質)の模倣である、とするプラトンの論や、模倣人間の本来の性情から生ずるものであり、諸芸術模倣様式である、とするアリストテレスの説が源にある。

他者言語動作模倣してそのもの性質などを如実に表そうとする修辞法

隠蔽的(いんぺいてき)擬態


ミメーシス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/10 00:56 UTC 版)

ミメーシス英語: Mimesis [mɪˈmsɪs, mə-, m-, -əs][1]古代ギリシャ語: μίμησιςmīmēsis)とは西洋哲学の概念の一つ。直訳すれば「模倣」という意味であり、人・物の言葉・動作・形態の特徴を模倣することによってその対象を如実に表現しようとする行為。ミーメーシスミメシス[2]とも。

プラトン・アリストテレス

プラトン(『国家』第10巻)やアリストテレス(『詩学』)によって、この概念は創作芸術(作)の本質を表すものとして認知されるようになった。

プラトンが、詩人たちが行う「模倣」としての「詩作」を、「弁論術」や「ソフィストの術(詭弁術)」と同じように、対象についての知識・技術を持ち合わせないまま、大衆の感覚・感情・快楽に訴えて誘導することを目的としたものとして批判的に捉え、あるべき国家からは追放することが望ましいとすら主張した(詩人追放論)[3]のに対し、アリストテレスは「模倣」は人間の本性に根ざした自然な行為だとして肯定的に捉えた[4]

なお、プラトンの場合、自然界の個物はデミウルゴスによってイデアの「模造」として作られたという主張を『ティマイオス』で行なっているが、この場合は詩人の場合と違って批判的な意味でこの語を用いてはいない。

関連項目

脚注

  1. ^ Wells, John C. (2008), Longman Pronunciation Dictionary (3rd ed.), Longman, ISBN 9781405881180 
  2. ^ 広辞苑第六版(mimesis ギリシア, 2008年), 大辞林(ギリシア mimēsis, 1993年)
  3. ^ 『国家』595A, 607B
  4. ^ 『詩学』第4章

外部リンク


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