アリストテレスの説
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古代ギリシアにおいては、神話とは異なった考え方が行われるようになり、哲学が行われるようになったとされる。「アルケー」つまり万物の起源・根源はなにか、という考察が行われ、哲学者によって、生物の起源に関する考察も行われた。紀元前4世紀のアリストテレスの時代には、すでに自然の観察や解剖に基づいて大量の知識が集積されていた。古代ギリシアでは動物が基本的に親の体から産まれることも、植物が基本的に種子から生まれることも知られていた。 生命の起源に関する最初の学説は、紀元前4世紀頃のアリストテレスが唱えたものだとされている。彼は、様々な動物に関して詳細な観察や解剖をした結果、「生物は親から生まれるものもあるが、物質から一挙に生ずるものもある」と考え、自著『動物誌』や『動物発生論』において、ミツバチやホタルは草の露から、ウナギ・エビなどは海底の泥から生じるなどと記述した。現代の科学史では一般にこれを「自然発生説」と呼んでいる。なお、アリストテレスは、世界には生命の基となる「生命の胚種(一種の種子)」が広がっており、この生命の胚種が物質を組織して生命を形作る、と考えた。これは「胚種説」と呼ばれる。
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