アリストテレス以前
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アリストテレスの論理(学)についての考えは、彼一代によって一挙に築かれたものではなく、エレア派のゼノン、ソクラテス、プラトン等によって脈々と継承・洗練されてきた弁証術(弁証法、ディアレクティケー、dialectic)が下敷きとなっている。 弁証術(ディアレクティケー、dialectic)の元々の意味は「対話」「質疑応答」「問答」のことだが、少なくともアリストテレスの師であるプラトンの段階では、それが定義・綜合(総合)・分析(分割)を備えた、推論技術のことを指すようになっていた。 (しかし、アリストテレスは、この「弁証」(dialectic)を、「蓋然」的な通念(endoxa, エンドクサ)を前提にしたものとして下位に位置づけ、「真かつ第一」の前提から始まる恒真的(apodictic)な「論証」(demonstration)とは区別している。)
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アリストテレス以前
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英語版ウィクショナリーに関連の辞書項目があります。οὐσία 古代ギリシア語の「ウーシア」の語源は、英語の「be動詞」(日本語なら「~である」「~がある」)にあたる動詞「エイナイ」(εἶναι)の分詞の女性形「ウーサ」(οὖσα)に由来する。 「ウーシア」は、元々は哲学用語ではなく日常的な言葉で、「財産」「遺産」「富」などを意味する言葉として広く使われていた。哲学用語として使われるようになったのは、アリストテレス以降である。 アリストテレス以前でも、哲学的な意味で使われることはあったが、明確な用語としてではなかった。例えばプラトン対話篇では、「ウーシア」が哲学的な意味で何度か使われているが、あくまで「エイナイ」(「~である」)に連なる言葉として使っていた。イデア論と関連する場合もあれば、関連しない場合もあった。プラトン以外では、ヒポクラテス文書の『術について』(羅: De arte)において、「名称」と対比される「実際のあり方」「実質」のような含意をもつ言葉として使われていた。
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