古代ギリシアにおけるアイテールとは? わかりやすく解説

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古代ギリシアにおけるアイテール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/21 07:26 UTC 版)

エーテル (神学)」の記事における「古代ギリシアにおけるアイテール」の解説

アリストテレス以前より古代ギリシアにおいてアイテールは、大気の上層、や月の領域、あるいはゼウス支配する領域意味する言葉として用いられた。これに対して下層空気はアーエール (ἀήρ) と呼ばれた語源上、アイテールは「つねに輝きつづけるもの」を意味しており、そこから消えることのない空の輝き表現したパルメニデスアイテール大気の上の炎、「穏やかかつ希薄で、一面均一に広がるもの」と表現し暗く濃く重い大地物質対比した。またピュタゴラス教団は人が死んだ後に魂がたどり着く永遠汚れのない領域だとした。エンペドクレスによればアイテールはアーエールが高層の炎と触れて結晶化したものであり、また魂とはアイテールとアーエールとの混合物だとされた。これらいずれにおいてもアイテールは、地上死すべきものの世界に対して永続的な世界指し示している。 後のアリストテレス四元素説では、それぞれの元素固有の場所があるとされ、このため「土」と「」がその自然な場所である下へと引かれ「火」と「空気」が上へと昇るとされた。また彼は、存在しないもの存在することはないという考えから、虚空真空ケノン)の存在認めず、それに基づく原子論否定したこうした立場をとったアリストテレスにとっては、永久に天上を巡るかに見え恒星惑星にそれらを導く別の元素が必要であるのは論理的な必然であった。その天上第五元素アイテール割り当てられた。 元素にはそれぞれ固有の性質があるとされ、アイテール天体動き見られるように、変形せず永遠に回転し続け性質をもつとされた。 こうしたアリストテレス考えによってエーテルアイテール)は天界満たしている物質として後世まで広く認知されることになった

※この「古代ギリシアにおけるアイテール」の解説は、「エーテル (神学)」の解説の一部です。
「古代ギリシアにおけるアイテール」を含む「エーテル (神学)」の記事については、「エーテル (神学)」の概要を参照ください。

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