古代ギリシアのフリギア旋法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 17:09 UTC 版)
「フリギア旋法」の記事における「古代ギリシアのフリギア旋法」の解説
フリギアの「トノス」や「ハルモニア」はアナトリアの古代王国フリギアからその名を得ている。古代ギリシアのフリギアのトノスによるオクターブ種(音階)はディアトニックのゲノスの場合、中世と現代のドリア旋法に対応する。 ギリシア音楽理論でこの名で呼ばれたハルモニアは、トノスに基づき、その音階あるいはオクターブ種はテトラコルドから作られ、これはディアトニックのゲノスでは全音-半音-全音という一連の上昇音程から成り立つ (クロマティックのゲノスでは短三度と続く2つの半音、エンハーモニックのゲノスでは長三度と2つの四分音から成り立つ)。オクターブ種は1つの全音を挟んだ2つのテトラコルドの上に構築される。これはピアノの白鍵をDからDへ弾いたものに相当する。 D E F G | A B C D この音階は一連の特徴的な旋律の動きやエートスと関連付けられ、「フリギア」すなわち「アナトリア高地の荒涼とした山岳地帯の気ままで奔放な人々」の民族名にちなんだ名を持つハルモニアとなった。 (Solomon 1984, 249). この民族名はクレオニデス (Cleonides) といった理論家によって誤って、13の半音階的な移調レベルの1つに当てはめられ、音階の音程の構成を無視された (Solomon 1984, 244–46)。
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