原子論とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 学問 > 学術 > > 原子論の意味・解説 

原子論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/07 14:44 UTC 版)

原子論(げんしろん、: atomism)とは、自然はそれ以上分割できない最小単位としての原子(げんし、: τὸ ἄτομον, ἡ ἄτομος: atom)から成り立つとする理論仮説である。唯物論機械論と重なる。


脚注

  1. ^ アブデラ学派やデモクリトス学派ともいわれる[1]
  2. ^ レウキッポス、デモクリトス、エピクロスの学説の概要、またエピクロスの書簡の一部は、3世紀頃の作家ディオゲネス・ラエルティオスの『ギリシア哲学者列伝』などによって後世に伝えられた。また、レウキッポスとデモクリトスについては、20世紀、古典文献学者のディールスとクランツが編纂した『ソクラテス以前哲学者断片集』において関係する資料が整理された。
  3. ^ 1897年の時すでに、ウィーンの帝国科学アカデミーでボルツマンの講演を聴いた後、マッハは「原子が存在するなど、私は信じない」と宣言している[9]
  4. ^ アインシュタインは、ブラウン運動に関する理論について「私の主目的は、一定の有限な大きさの原子の存在を確証する事実を発見することであった」と語ったが、ペランは、1913年の著書で「分子または原子の実在性」は強固であり、「原子論は勝利を得た。近ごろまでなお数の多かった反対者もついには征服され、久しい間疑いもなく正当と見られ、また有用でもあった反対論も一つ一つと捨てられるに到った」と宣言した[10]
  5. ^ 日本では、原子が原子核と電子からなるとする考えを最初に提唱したのは長岡半太郎であるかのような風聞があるが、既にその3年前の1901年にジャン・ペランが提唱済みである。

出典

  1. ^ DK,68A59, 68B4.
  2. ^ スティーヴン・グリーンブラット『一四一七年、その一冊がすべてを変えた』、河野純治訳、柏書房、2012年
  3. ^ 山口義久 (1996). “インドとギリシアの古代「原子論」 : 比較思想の基本的問題”. 人文学論集 (大阪府立大学) 14. https://hdl.handle.net/10466/8850. 
  4. ^ 櫻部・上山, p. 101.
  5. ^ a b 櫻部・上山, p. 99.
  6. ^ a b 櫻部・上山, p. 99~100.
  7. ^ 櫻部・上山, p. 100.
  8. ^ 『岩波 哲学・思想事典』、岩波書店、1998年、p.467。
  9. ^ カルロ・ロヴェッリ『すごい物理学講義』、竹内薫監訳・栗原俊秀訳、河出書房新社、2019年、P.39。
  10. ^ ジャン・ペラン『原子』、玉蟲文一訳、岩波書店、1978年、P.336-337。



原子論 (atomism)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/24 03:06 UTC 版)

世界観」の記事における「原子論 (atomism)」の解説

哲学的原子論は何らかのアトム粒子想定し、その離合集散によってあらゆる世界的事象表現されるとした。デモクリトスなどが有名。

※この「原子論 (atomism)」の解説は、「世界観」の解説の一部です。
「原子論 (atomism)」を含む「世界観」の記事については、「世界観」の概要を参照ください。


原子論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/22 06:39 UTC 版)

マックス・プランク」の記事における「原子論」の解説

プランク学者として研究始めたころ、ルートヴィッヒ・ボルツマンにより原子論の研究進んでおり、H定理などが発表されていた。しかし当時ボルツマン理論学者内で一般的な評価得られていなかった。プランクも、熱力学学んだ身として、原子論は受け入れられなかった。ボルツマン理論従えば熱力学第二法則基づいて系が最初の状態から次の状態へと変化するのは確実ではなく確率しかないことになる。これに疑問抱いたプランク数度にわたり論文で原子論に反対した。 ボルツマン反対する科学者としては、エルンスト・マッハヴィルヘルム・オストヴァルトが有名であり、そのなかでオストヴァルトエネルギー論が原子論と対立する理論となったプランク1891年学会で原子論に反対したことをきっかけオストヴァルト文通始めたが、しかしエネルギー論にも全面的に同意できず、1895年学会エネルギー論批判したこのように、原子論とエネルギー論争いの中で、プランクはどちらの側にもついていなかった。しかし、プランク弟子エルンスト・ツェルメロボルツマン批判し論争になったこともあり、ボルツマンからは良い印象持たれなかった。1895年以降プランク黒体放射問題力を入れるようになり、その過程においてボルツマン考え受け入れるようになる

※この「原子論」の解説は、「マックス・プランク」の解説の一部です。
「原子論」を含む「マックス・プランク」の記事については、「マックス・プランク」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「原子論」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「原子論」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



原子論と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「原子論」の関連用語

原子論のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



原子論のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの原子論 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの世界観 (改訂履歴)、マックス・プランク (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2024 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2024 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS