げんし‐ろん【原子論】
原子論
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原子論(げんしろん、英: atomism)とは、自然はそれ以上分割できない最小単位としての原子(げんし、希: τὸ ἄτομον, ἡ ἄτομος、英: atom)から成り立つとする理論・仮説である。唯物論や機械論と重なる。
脚注
- ^ アブデラ学派やデモクリトス学派ともいわれる[1]。
- ^ レウキッポス、デモクリトス、エピクロスの学説の概要、またエピクロスの書簡の一部は、3世紀頃の作家ディオゲネス・ラエルティオスの『ギリシア哲学者列伝』などによって後世に伝えられた。また、レウキッポスとデモクリトスについては、20世紀、古典文献学者のディールスとクランツが編纂した『ソクラテス以前哲学者断片集』において関係する資料が整理された。
- ^ 1897年の時すでに、ウィーンの帝国科学アカデミーでボルツマンの講演を聴いた後、マッハは「原子が存在するなど、私は信じない」と宣言している[9]。
- ^ アインシュタインは、ブラウン運動に関する理論について「私の主目的は、一定の有限な大きさの原子の存在を確証する事実を発見することであった」と語ったが、ペランは、1913年の著書で「分子または原子の実在性」は強固であり、「原子論は勝利を得た。近ごろまでなお数の多かった反対者もついには征服され、久しい間疑いもなく正当と見られ、また有用でもあった反対論も一つ一つと捨てられるに到った」と宣言した[10]。
- ^ 日本では、原子が原子核と電子からなるとする考えを最初に提唱したのは長岡半太郎であるかのような風聞があるが、既にその3年前の1901年にジャン・ペランが提唱済みである。
出典
- ^ DK,68A59, 68B4.
- ^ スティーヴン・グリーンブラット『一四一七年、その一冊がすべてを変えた』、河野純治訳、柏書房、2012年
- ^ 山口義久 (1996). “インドとギリシアの古代「原子論」 : 比較思想の基本的問題”. 人文学論集 (大阪府立大学) 14 .
- ^ 櫻部・上山, p. 101.
- ^ a b 櫻部・上山, p. 99.
- ^ a b 櫻部・上山, p. 99~100.
- ^ 櫻部・上山, p. 100.
- ^ 『岩波 哲学・思想事典』、岩波書店、1998年、p.467。
- ^ カルロ・ロヴェッリ『すごい物理学講義』、竹内薫監訳・栗原俊秀訳、河出書房新社、2019年、P.39。
- ^ ジャン・ペラン『原子』、玉蟲文一訳、岩波書店、1978年、P.336-337。
原子論 (atomism)
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「世界観」の記事における「原子論 (atomism)」の解説
哲学的原子論は何らかのアトム的粒子を想定し、その離合集散によってあらゆる世界的事象が表現されるとした。デモクリトスなどが有名。
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原子論
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プランクが学者としての研究を始めたころ、ルートヴィッヒ・ボルツマンにより原子論の研究が進んでおり、H定理などが発表されていた。しかし当時、ボルツマンの理論は学者内で一般的な評価を得られていなかった。プランクも、熱力学を学んだ身として、原子論は受け入れられなかった。ボルツマンの理論に従えば、熱力学第二法則に基づいて系が最初の状態から次の状態へと変化するのは確実ではなく、確率でしかないことになる。これに疑問を抱いたプランクは数度にわたり論文で原子論に反対した。 ボルツマンに反対する科学者としては、エルンスト・マッハやヴィルヘルム・オストヴァルトが有名であり、そのなかでオストヴァルトのエネルギー論が原子論と対立する理論となった。プランクは1891年の学会で原子論に反対したことをきっかけにオストヴァルトと文通を始めたが、しかしエネルギー論にも全面的には同意できず、1895年の学会でエネルギー論を批判した。 このように、原子論とエネルギー論の争いの中で、プランクはどちらの側にもついていなかった。しかし、プランクの弟子のエルンスト・ツェルメロがボルツマンを批判し論争になったこともあり、ボルツマンからは良い印象を持たれなかった。1895年以降、プランクは黒体放射の問題に力を入れるようになり、その過程においてボルツマンの考えを受け入れるようになる。
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