分詞
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分詞 (Participo) は態(能動・受動)と相(継続・完了・将然)によって6種類存在する。これらの分詞と、複合時制を作る助動詞のように働く動詞 esti の3時制(現在形・過去形・未来形)との組み合わせによって、エスペラントでは細かい時制表現が可能である。分詞と esti を組み合わせた文では、能動態・受動態それぞれ9種類ずつ、時制表現のバリエーションがある。必要なら現在完了進行形のような複複合時制を作ることもでき、バリエーションはさらに増える。以下にバリエーションを列挙する。 現在継続(進行)形 現在完了形 現在将然(未然)形 過去継続(進行)形 過去完了形 過去将然(未然)形 未来継続(進行)形 未来完了形 未来将然(未然)形 9種類もバリエーションが存在するにもかかわらず、分詞を使った複合時制はエスペラントでは好まれない。英語なら現在進行形や現在完了形など複合時制を義務的に用いる表現でも、エスペラントでは相を表す副詞を使用して単純時制で表現する場合が多い。受動態の分詞形容詞を使えば受動文を表現できるが、エスペラントでは受動文を避けて能動文で表現する傾向がある。 分詞は動詞に分詞を作る接尾辞をつけることによって作る。下の表は分詞を作る接尾辞の表である。例として、形容詞の品詞語尾 -a をつけた分詞形容詞を挙げる。 分詞能動態受動態継続相 -ant- ~している (kantanta) -at- ~されている (kantata) 完了相 -int- ~した (kantinta) -it- ~された (kantita) 将然相 -ont- ~しようとする (kantonta) -ot- ~されようとする (kantota) 分詞形容詞は形容詞の一種なので、格・数の変化をし、分詞形容詞が修飾している名詞に一致させる。形容詞の品詞語尾 -a を副詞の品詞語尾の-eに付け替えれば分詞副詞、名詞の品詞語尾の -o につけ替えれば分詞名詞になる。 分詞副詞(たとえば kantante「歌いながら」)はイタリア語のジェルンディオ、フランス語のジェロンディフなどのようなもので、文の主動詞に対する同時性などを表したり、分詞構文を作ったりする。分詞副詞は格・数の変化をしない。 他動詞から作られた分詞形容詞と分詞副詞は、対格目的語を取ることができる。 分詞名詞(たとえば kantanto「歌っている人」)は分詞形容詞や分詞副詞よりも動詞的性格の薄れた完全な名詞である。たとえ他動詞から作られた分詞名詞であっても対格目的語を取ることはできない。たいていの場合、その動作をする人物を表す。分詞名詞は格・数の変化をする。
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「古代ギリシア語の動詞」の記事における「分詞」の解説
分詞(participle)はギリシア語でμετοχή(metokhḗ、「分かち合う、共有する」、"sharing")と呼ぶ。この名称は形容詞と動詞の双方の特徴を有していることに由来する。分詞は形容詞と同様に性・数・格に応じて変化し、修飾する名詞と一致する。動詞と同様に時制と態を持つ。
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「古代ギリシア語の文法」の記事における「分詞」の解説
古代ギリシア語では分詞 (participle) が幅広く用いられ、語形変化(格変化)は形容詞とほぼ同じになる。分詞には能動態・中動態・受動態の3つの態があり、現在・アオリスト・現在完了・未来・未来完了の5つの時制がある。また、形容詞的な語形変化をするため、3つの性(男性・女性・中性)、3つの数(単数・双数・複数)、4つの格(主格・属格・与格・対格)もある。形容詞でありながら、動詞でもあるため、通常の動詞と同様に目的語をとることもできる。例えば、動詞 λύω(lúō 「解放する」、"I free, I untie")の分詞には次の4つがある(男性単数主格で表している)。 現在分詞 λύων lúōn "freeing", "untying" アオリスト分詞 λύσας lúsas "after freeing", "having freed" 完了分詞 λελυκώς lelukṓs "having (already) freed" 未来分詞 λύσων lúsōn "going to free", "in order to free" 分詞の用法は多岐に渡るが、例えば、時間の推移を表すとき(「~した後で」)、最初の動詞がアオリスト分詞になることがある。 ταῦτ’ εἰπὼν ἐκαθέζετο. taût’ eipṑn ekathézeto. 「彼は、こう言ってから座った」("After saying this, he sat down") 定冠詞を付けると「~する人」(単数・双数・複数とも)の意味になる。 τίνες οἱ λέγοντες; tínes hoi légontes? 「こう言っている人は誰ですか?」("Who are the people who say this?") ある特定の動詞(知覚の動詞など)とともに用いることもできる。この場合、従属節で表される内容(「~することを」)が主節の一部(「~する者・物として」)となる。 ᾔσθετο τὴν νόσον οὐκ ἀποφευξόμενος. ḗistheto tḕn nóson ouk apopheuxómenos. 「彼は自分が病気から逃れられないと気づいた」("He realised that he was not going to escape the disease")
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分詞 (modo participio) には現在分詞 (participio presente) と過去分詞 (participio passato) がある。形容詞的な利用法をされる形態である。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 23:45 UTC 版)
リトアニア語には多くの種類の分詞が存在し、書き言葉のみならず話し言葉でもよく用いられる。リトアニア語の分詞は性や数、格に合わせて変化する形容詞的分詞と、変化しない副詞的分詞に分けられる。以下に示す分詞のうち、現在能動分詞、過去能動分詞、習慣過去能動分詞、未来能動分詞、現在受動分詞、過去受動分詞、未来受動分詞、必要分詞の8つが前者の形容詞的分詞であり、現在副分詞、過去副分詞、習慣過去副分詞、未来副分詞の4つが副詞的分詞である。なお、半分詞は性や数に合わせて変化するものの、格変化はもたず、そのため形容詞的分詞でも副詞的分詞でもない。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/04 13:47 UTC 版)
分詞(participle)には次の四つがある。能動態現在分詞(present active participle)、受動態完了分詞(perfect passive participle)、能動態未来分詞(future active participle)、受動態未来分詞(=動形容詞、ゲルンディウム)(future passive participle, =gerundive)。 詳しくは分詞、Participles (en)も参照のこと。 能動態現在分詞の格変化は第3格変化の形容詞と同様になる。単数奪格は-eとなり、複数属格は-ium、中性複数主格は-iaとなる。 受動態完了分詞の格変化は第1格変化と第2格変化の形容詞と同様になる。男性単数主格はスピーヌムから–umを取り除き、–usを付けて作られる。 能動態未来分詞の格変化は第1格変化と第2格変化の形容詞と同様になる。男性単数主格はスピーヌムから-umを取り除き、-ūrusを付けて作られる。 受動態未来分詞は現在語幹に"-nd-"を付け、第1格変化と第2格変化の語尾を付けて作られる。例えば、laudāreはlaudandusとなり、意味は「褒められるべきである」という義務の意味になる。動形容詞、ゲルンディウム(gerundive)とも呼ばれる。 分詞laudāreterrērepeterecapereaudīre能動態現在分詞laudāns, -antis terrēns, -entis petēns, -entis capiēns, -entis audiēns, -entis 受動態完了分詞laudātus, -a, -um territus, -a, -um petītus, -a, -um captus, -a, -um audītus, -a, -um 能動態未来分詞laudātūrus, -a, -um territūrus, -a, -um petītūrus, -a, -um captūrus, -a, -um audītūrus, -a, -um 動形容詞laudandus, -a, -um terrendus, -a, -um petendus, -a, -um capiendus, -a, -um audiēndus, -a, -um
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/15 04:22 UTC 版)
ハンガリー語の分詞は3種類ある。 動詞語幹に次の接尾辞を付ける。 現在分詞:-ó/-ő。例:író ember (「書いている人」、"a writing person"、「書く」の語幹írに-óを付ける) 過去分詞:-ott/-ett/-ött/-t。例:megírt levél (「書かれた手紙」「書いてある手紙」、"a written letter" / "the letter that has been written"、「書く」の語幹megírに-tを付ける) 未来分詞:-andó/-endő。例:írandó levél (「書かれるべき手紙」、"a letter to be written"、語幹írに-andóを付ける) 過去分詞の意味は「動作・出来事の完了」になるので、しばしば、完了相の接頭辞を付けた語形(意味は同じ)が用いられる。上の例のmegírtは、動詞írに完了相の接頭辞meg-を付けて完了の意味を明確にしている。 完了の意味は名詞で表現されることもある。例:Annának írt levél (「アンナに宛てて書かれた手紙」、"a letter written to Anna"、írtには完了相の接頭辞meg-は付かないが、Annának(アンナに対して)が付くことにより、一回の行為としての意味が生まれて完了の意味が表されている)。
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「分詞」の例文・使い方・用例・文例
- 現在分詞
- botherの単純過去系と過去分詞系
- involveの現在分詞形
- 動詞の過去分詞は形容詞として機能することができる。
- 今、基本的な分詞構文を教えているのですが、皆さんは以下の分詞構文の訳については、どのように異なる訳し方をされますか?
- 進行形の文では、動詞のing形、つまり現在分詞となります。
- 文法屋に聞きたいんですが、「be+分詞」はV Cなどのように考えることはできないんですか?
- 独立分詞.
- 現在[過去]分詞.
- 動詞の 3 主要形 《英語では原形(または現在形)・過去形・過去分詞形》.
- 過去分詞
- (動詞(例えば、『to run』)や分詞形容詞(例えば、『running water』における『running』)について使用され)存在のありさまよりもむしろ行動を表しているさま
- (動詞(例えば『be』または『own』)とほとんどの分詞形容詞について使用され)動作よりむしろ存在や状態を表するさま
- 分詞屈折
- 部分詞を含む構文
- 明らかに意図された単語以外を修飾する分詞(普通、文の先頭にある):例えば、『flying across the country the Rockies came into view』の『flying across the country』
- 現在の行動を表す分詞
- 完了した行為を表現する分詞
- 分詞という,動詞の語幹から派生した形容詞の機能をもつ語形
分詞と同じ種類の言葉
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