属格とは? わかりやすく解説

ぞっ‐かく〔ゾク‐〕【属格】

読み方:ぞっかく

genitive case印欧語などでの格の一。主に所有所属などの関係を示す格。日本語ではふつう、格助詞「の」で表す。

「属格」に似た言葉

属格

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/20 00:48 UTC 版)

属格(ぞっかく、: genitive case: casus genitivus: родительный падеж)は、名詞代名詞の一つで、主に所有を表す。英語では所有格(possessive)、ドイツ語では2格(der zweite Fall)とも呼ぶ。スラヴ語派については生格(せいかく)と呼ぶが、これは訳語の違いにすぎない。




「属格」の続きの解説一覧

属格

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 05:43 UTC 版)

古代ギリシア語の格変化」の記事における「属格」の解説

属格の基本的な意味は「所有」だが、古代ギリシア語から消滅した奪格(ablative)の機能併せもっている名詞とともに血縁:Σωκράτης ὁ Σωφρονίσκου、「ソクラテス。ソフロニスコスの息子」。 所有:ἡ οἰκία τοῦ πατρός、「父の家」。 物質材質:τεῖχος λίθου、「石の壁」内容中身:δέπας οἴνου、「ぶどう酒の盃」。 値段:δοῦλος πέντε μνῶν、「5ムナー(古代ギリシア通貨)の値段付いた奴隷」。 著者:Δημοσθένους λόγος、「デモステネス議論」。 原因:γραφὴ κλοπῆς、「窃盗による告発」。 性質:πολίτου ἀρετή、「市民美徳」。 名称:᾿Ιλίου πτολίεθρον、「イリオントロイ)の町」。 部分:πότερος τῶν ἀδελφῶν;、「兄弟のうちの誰が?」。 主語表現:ὁ φόβος τῶν πολεμίων、「敵が抱く恐怖心」。 目的語表現:ὁ φόβος τῶν πολεμίων、「敵に対す恐怖心」。 形容詞とともに所属帰属:νεὼς τοῦ ᾿Απόλλωνος ἱερός、「アポロン捧げられ神殿」。 参加:μέτοχος τοῦ πόνου、「仕事参加して」。 能力:ἐγκρατὴς ἑαυτοῦ、「自分自身への制御力」。 充足:πλέος εὐφροσύνης、「喜び満ちて」。 知識記憶:ἔμπειρος τῶν ὁδῶν、「道をよく知っている(道の識者である)」。 価値値段:πλείστου ἄξιος、「多大な価値のある」。 副詞とともに:πέραν τοῦ ποταμοῦ、「川の対岸に」。πῶς ἔχεις δόξης;、「君はどんな意見持っているか?」。 動詞とともに参加:μετεῖχον τῆς ἑορτῆς、「彼らは祭り参加していた」。πίνειν τοῦ οἴνου、「ぶどう酒を飲む」。 利益:ἀπολαύειν τοῦ βίου、「生を享受する」。 記憶配慮:ἐπιλανθάνεσθαι τῶν φίλων、「友人たちのことを忘れる」。κήδεται ἑαυτοῦ、「自分自身気を付ける」。 接触開始:λαμβάνειν τῆς χειρός、「手でつかむ」。ἄρχεσθαι τῆς παιδείας、「教育始める」。 願望意図:ἐραν τῶν ἀδυνάτων、「不可能なことを要求する」。τυγχάνειν τοῦ σκοποῦ、「目標達する」。 支配・権力:ἐβασίλευε τῶν Περσῶν、「彼はペルシャ人たちを支配していた」。 豊富:εὐπορεῖν χρημάτων、「多額お金所持する」。 判断告発:ἀσεβείας κρίνειν、「不信心から判断する」。 売買:πρίασθαι 'ταλάντου、「1タラント単位で買う」(タラント古代ギリシア重量単位)。 知覚:ἀκούω τῶν λόγων、「私は言葉聞いている」。 κατά-の複合動詞:καταγελᾶν τίνος、「人をあざ笑う」。 その他の前置詞との複合動詞:ὑπεραλγῶ τῆς πατρίδος、「祖国苦痛感じる」。 分離:παύεσθαι μάχης、「戦闘停止する」。 欠如欠落:πόλις κενὴ ἀνδρῶν、「人がいない町」。 比較:νεώτερος σοῦ、「君よりも若い」。 原因:θαυμάζω σε τῆς σωφροσύνης、「私は君の節制称賛する(私は節制により君を称賛する)」。 感嘆:φεῦ τοῦ ἀνδρός、「ああ、男よ!」。 時間:ἑκάστου ἔτους、「毎年」。 空間: θέουσαι πεδίοιο、「平原走って」。 行為者: πρὸς πάντων ἐπονομαζόμενος、「世界中呼ばれている」。 絶対的属格: οὐδενὸς κωλύοντος、「誰もそれを妨げことなく」。

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属格

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 18:24 UTC 版)

ラテン語の文法」の記事における「属格」の解説

属格は所有を表す。 rēgislia王の娘

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属格

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 18:27 UTC 版)

ラテン語の格変化」の記事における「属格」の解説

属格は所有者を表す。 所有の属格(possessive genitive): 所有者を表す。 castra hostium or hostium castra 「敵の陣営その他の用法次の通り主語の属格(subjective genitive): 属格で主語動作者)、名詞動作動詞)を表す関係を作る。 Caesaris morsカエサルの死」(「カエサル死んだ」では「主語動詞」の関係になるが、それを「属格+名詞」で表している) 目的語の属格(objective genitive): 属格で目的語動作対象)、名詞動作動詞)を表す関係を作る。 rēctor deum 「神々支配者」(「神々支配する」では「目的語動詞」の関係になるが、それを「名詞+属格」で表している) 部分の属格(partitive genitive): 属格で表され事物一部分であることを表す。 pars Galliae 「ガリア一部」 定義の属格(genitive of definition): 属格で名詞定義するvirtūs iūstitiae 「正義という美徳描写の属格(descriptive genitive): 事物人物の性質描写するvir magnī ingeniī 「大きな才能を持つ男性価値の属格(genitive of price): 事物価値価格を表す。 quantī ēmit? 「彼はそれをいくらで買ったのか?」 以下は、動詞・形容詞とともに用いる属格である。 記憶関係する動詞(「忘れる」「記憶している」など) Dominus oblītus est meī. 「神は私のことを忘れてしまった」。 potior, vescor, opus estなどの動詞(「所有する」「食べる」「必要だ」) totīus Galliae sēsē potīrī posse sperant 「彼らはガリア全土獲得できることを望んでいる」。 「満たすの意味動詞、「満ちている」の意味形容詞 hic saccus plēnus est pirōrum. 「このバッグいっぱいだ」。 「恥じる」「飽きる」の意味動詞 Taedet mē huius quotīdiānī mundī 「私はこの日常世界飽き飽きしている」。 「告発する」など、法的な手続き動詞 patrem accusāvit adulteriī occultī 「彼は父を姦淫の罪で告発した」。

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属格

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/28 06:54 UTC 版)

アイルランド語の格変化」の記事における「属格」の解説

属格は所有、および物の素材を表す。 hata an fhir "the man's hat" clann na mná "the woman's children" coinnleoirí an easpaig "the bishop's candelabra" fáinne óir "a ring of gold, a golden ring" bróga leathair "shoes of leather, leather shoes" 動名詞目的語も属格になる。 ag caitheamh airgid "spending money" また、複合前置詞に続く名詞も属格になる。形式的にはこれらの前置詞前置詞句である。 ar chúl an dorais "behind the door" (lit. "on the back of the door") ar feadh míosa "one month long" (lit. "for the duration of one month") ar son na hÉireann "for Ireland's sake"

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属格

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/30 09:49 UTC 版)

オロモ語」の記事における「属格」の解説

属格は所有所属を表すのに用いられる通常語末短母音長音化したり、語末の子音に -ii付加したり、語末長母音そのままの形で用いたりして属格形となす。所有者を表す名詞所有されるものを表す名詞の後に来る。このようにして作られる名詞句のうち特殊な技能を表すものが近年オロモ語語彙加えられている。

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属格

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/26 14:17 UTC 版)

ソマリ語の文法」の記事における「属格」の解説

属格は通常声調変化によって示されるいくつかの女性名詞では、語根最後の子音によって、最後に "-eed" "-aad" "-od" を取る。 ソマリ語日本語áf (ある)言語 carab アラブ人 áf carabeed アラビア語(すなわち、アラブ人言語

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属格

出典:『Wiktionary』 (2021/09/21 12:37 UTC 版)

名詞

ぞっかく

  1. 名詞・代名詞における一つで、主に付加される語句当該語に属することを表わす日本語に訳す場合は「~の」というように訳される場合が多い。英語については所有格スラヴ語派については生格という。

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「属格」の例文・使い方・用例・文例

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