配慮
配慮の意味
配慮とは、相手の立場や事情、気持ちを踏まえたうえで、言動や判断のしかたを調整することを指す言葉である。単に気をつかうというだけでなく、相手に不利益や負担が生じにくいように先回りして考え、行動に反映させる点に特徴がある。 日常会話でもビジネスでも広く使われる語であり、思いやり、気づかい、心くばりに近い意味を持つ。ただし、感情的なやさしさだけでなく、実際の対応や判断に落とし込まれてはじめて配慮があるといえる。要配慮の意味
要配慮とは、文字どおり配慮が必要なこと、または特別な注意を払う必要がある対象や事情を指す言い方である。日常的には、高齢者、障害のある人、病気やけがを抱える人、精神的な負担を抱えている人などに対して使われることがある。 また、制度や法律の文脈では「要配慮個人情報」のように、特に慎重な取り扱いが求められる情報を指す表現としても使われる。普段の会話では広く使える言葉であるが、公的な文書や制度上の用語では意味が限定されることがあるため、文脈を見て理解する必要がある。ご配慮ありがとうございますの意味
「ご配慮ありがとうございます」とは、相手が自分の事情や立場をくんで対応してくれたことに対し、感謝を伝える丁寧な表現である。相手の気づかいや調整に対して礼を述べる言い方であり、ビジネスメールやあらたまった会話でよく使われる。 この表現は、単なるお礼よりも、相手がこちらの状況を理解したうえで動いてくれたことへの感謝を強く含む。そのため、融通を利かせてもらったとき、負担を軽くしてもらったとき、気づかいのある対応を受けたときに使うのが自然である。配慮と考慮の違い
配慮は、相手への気づかいや事情への目くばせを含み、実際の言動に反映されることを重視する言葉である。一方で考慮は、何らかの要素を判断材料として検討に入れることを指し、感情面への気づかいが必ずしも中心ではない。 たとえば、相手の体調を見て会議時間を短くするのは配慮である。費用や日程を判断材料に入れて計画を見直すのは考慮である。両者は重なる部分もあるが、配慮のほうが人への気づかいに重心がある。配慮が必要な場面
配慮が必要になるのは、相手の状況や立場によって負担の感じ方が異なる場面である。職場での発言、学校での集団行動、家庭内の会話、接客、病院や行政窓口での対応などでは、とくに配慮の有無が相手の安心感に大きく影響する。 また、体調不良、育児や介護、障害、言語の違い、経済事情、心理的な不安など、外から見えにくい事情を抱えている人もいる。そのため、自分にとっては普通のことでも、相手には大きな負担になる可能性があると意識することが大切である。職場での配慮
職場での配慮とは、業務を円滑に進めるだけでなく、相手が働きやすい状態を保てるようにふるまうことである。たとえば、忙しい相手に長話をしない、体調や事情に応じて連絡方法を変える、必要な情報を早めに共有する、といった行動は基本的な配慮にあたる。 また、相手の立場を考えずに強い言い方をしないことや、人前で不要に責めないことも重要である。職場の配慮はやさしさの演出ではなく、信頼関係と業務効率の両方を守るための実務的な姿勢である。学校での配慮
学校での配慮とは、生徒や周囲の人それぞれの性格、事情、発達段階を踏まえて接し方を工夫することである。発言が苦手な子に無理に答えを迫らない、困っている友人をからかわない、集団行動で置き去りを作らないといった対応は、学校生活における基本的な配慮である。 また、見た目ではわからない不安や悩みを抱えている人もいるため、一律の基準だけで判断しないことが大切である。学校での配慮は、単にやさしくすることではなく、安心して学び、過ごせる環境を整えることにつながる。配慮
配慮(はいりょ)とは、事情をふまえて、気遣いのこもった取り計らいをすることを意味する語である。主に文章や改まった会話で用いる、やや硬い漢語である。
「配」はくばる意、「慮」はおもんぱかることの意で、「配慮」は気づかいを行き渡らせることを意味する。
「配慮」はサ変動詞化し「配慮する」の形にもなる。この場合、「~に」「~を」「~へ」に対象となる人や物をとる用法(例、「高齢者に配慮する」「自然を配慮する」)、くむべき事情や観点をとる用法(例、「相手の立場を配慮する」「安全性に配慮する」)がある。
相手方の配慮を高める言い方は「ご配慮」である(例、「多大なご配慮をいただきました」)。また、「配慮する」の主体を高める言い方には「ご配慮いただく」「ご配慮くださる」がある。
「配慮」と似た意味の漢語には「考慮」「顧慮」「高配」などがある。
「考慮」はしっかりと考えることを意味する語であり、「顧慮」は事情について気遣いつつ考えることを意味する語である。「考慮」「顧慮」はいずれも、「配慮」のように考えた結果の行動は意味に含まない。また、「配慮」「顧慮」は気遣いのあることを意味に含むが、「考慮」にはそのような含みはない。
また、「配慮」「考慮」「顧慮」はいずれもサ変動詞となるが、「考慮する」「顧慮する」は「~を」にもっぱら考えの対象となる事情をとり、「配慮する」のように対象となる人や物をとらない(例、「高齢者を配慮する」「高齢者であることを考慮する」「高齢者であることを顧慮する」)。
「高配」は相手からの自分に対する配慮を高める言い方であり、多くの場合、さらに敬意をこめて「ご高配」という。また、「高配」はもっぱら名詞として用い、「配慮」のようにサ変動詞にはならない。
また、「配慮」と置き換えうる和語には「気配り」「気遣い」「心配り」「心遣い」などがある。
配慮がないことは「無配慮」という。
配慮の用例:
(執筆:稲川智樹)
配慮
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/07 04:40 UTC 版)
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関連項目
配慮
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/07 09:18 UTC 版)
弱視者(またはロービジョン者)への配慮についてはロービジョンの項目も参照の事。 障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律により、障害者に虐待をすることは禁止されており、障害者虐待を受けたと思われる障害者を発見した場合は、市町村又は都道府県に通報しなくてはならない。 また、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律により、不当な差別的取り扱いが禁止され、国・都道府県・市町村などの役所や、会社やお店などの事業者に対して、障害のある人から、社会の中にあるバリアを取り除くために何らかの対応が必要とされる際に、施設改修工事や新設などの負担が重すぎない範囲で、役所(公的法人等も含む)は対応しなくてはならない、民間事業所は対応するように努力するとした、「合理的配慮」を行うことが求められている。視覚障害者対象の合理的配慮の事例などもプライバシーを尊重した上での事例集として内閣府によりまとめられている。
※この「配慮」の解説は、「視覚障害者」の解説の一部です。
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「配慮」の例文・使い方・用例・文例
- 彼は他人に配慮する類の男だ
- これからは他人の気持ちをもっと配慮するようにします
- 彼らの提案にほとんど配慮しないで
- その報告が完了するように配慮してください
- 配慮が必要だ
- 彼が金融面での配慮などの必要性を訴える
- 一人ひとりが環境に配慮する
- 当社は環境に配慮しています
- 広場恐怖症の人への配慮が必要とされている。
- 通信傍受法の運用にあたってはプライバシーへの配慮も重要である。
- 当社ではヒューマンリソースの効果的な活用に配慮した組織改革を行った。
- 複数の大手企業から環境問題に配慮した新たな取り組みが発表された。
- 環境に配慮した自動車
- 彼女は、私が少しでも楽しめるようにと配慮してくれたんだと思うの。
- 以下の点を配慮して、このようにしたい。
- 以下の点を配慮して、このようにすすめたい。
- 安全配慮義務
- 私はあなたに配慮のないことを言いました。
- 私はあなたのご配慮に大変感謝します。
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