与格とは? わかりやすく解説

よ‐かく【与格】

読み方:よかく

dative caseヨーロッパ諸語などの文法で、主に間接目的語を示す格。


与格

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/12 02:46 UTC 版)

与格(よかく、: dative [case]: [casus] dativus)は、名詞代名詞における文法格である。為格とも呼ぶ。ドイツ語チェコ語の場合、「3格」と呼ばれることもある。




「与格」の続きの解説一覧

与格

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 05:43 UTC 版)

古代ギリシア語の格変化」の記事における「与格」の解説

与格は間接目的語や、空間時間表現用いられる古代ギリシア語から消滅した奪格地格(locative)の機能併せもっている間接目的語:δώσω σοι τὰς πόλεις、「私は君に町を与えるだろう」。 動詞とともに接近近接:πλησιάζειν αὐτῷ、「彼に近づく」。 怒りいらだち敵対心:πολεμεῖν τοῖς ᾿Αθηναίοις、「アテネ人たちと戦う」。 同伴追随:ἀκολουθεῖν τῷ βασιλεῖ、「王に追随する」。 助力手助け:βοηθεῖν τοῖς φίλοις、「友人たち助ける」。 統合混合・関係:ὁμιλεῖν μοι、「私と交際する」。 非人表現:πρέπει μοι οὐκ εἴκειν、「降伏しないのが私には好都合だ」。 形容詞とともに対等:τὰ αὐτὰ Κύρῳ ὅπλα、「キュロス王と同等軍勢」。 親切・敵対:ἐναντίος τῇ γνώμῃ、「その意見反対して」。 関連・共通:πράξεις κοιναὶ πᾶσιν、「全ての人々に共通とされた」。 副詞とともに:ὁμοίως ἐκείνῳ、「あれと同じ」。 前置詞表現:ἐπιβουλεύειν τῷ δήμῳ、「民衆に対して陰謀たくらむ」。 名詞とともに:ἡ τοῖς φίλοις βοήθεια、「友人たちへの助力」。 利害関係:πᾶς ἀνὴρ αὑτῷ πονεῖ、「全ての人は自分自身のために働く」。 所有表現:πολλοί μοι φίλοι εἰσίν、「私にはたくさんの友人がいる」。 倫理:βέβηκεν ἡμῖν ὁ ξένος、「もしその客が私たち元へ行ったのならば」。 行為者:πάνθ' ἡμῖν πεποίηται、「全て私たちの手によって作られている」。 関係性:τέθνηχ' ἡμῖν πάλαι、「私たちにとっては、彼の死後長い年月経った」。 道具手段:ὁρῶμεν τοῖς ὀφθαλμοῖς、「彼らは両目見ていた」。 原因:τελευτᾶν νόσῳ、「病気で死ぬ」。 動機:ἁμαρτάνομεν ἀγνοίᾳ、「私たち無知から思い違いをしていた」。 様態:σιγῇ、「静かに」。 視点観点:ὕστερος τῇ τάξει、「位置取り最後の者(最後尾の者)」。 程度:πολλῷ ὕστερον、「かなり後になって」。 場所(静止):Μαραθῶνι、「マラトンで」。 場所(方角):πεδίῳ ἔπεσε、「彼は地面倒れた」。 時間:τῇδε τῇ νυχτί、「今夜」。

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与格

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 18:24 UTC 版)

ラテン語の文法」の記事における「与格」の解説

与格は他動詞間接目的語、「~へ」「~のために」(英to, for)などを表す。 rēgī nūntiātum est 「それは王に知らされた」 pāruit rēgī 「彼は王に従順だった」「彼は王に従ったpecūniam rēgī crēdidit 「彼は金銭を王に委ねた

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与格

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 18:27 UTC 版)

ラテン語の格変化」の記事における「与格」の解説

与格は間接目的語を表す。 Pater puerō librum dōnat 「父は子に本を与える」。 その他の用法次の通り。 与格支配動詞・形容詞目的語(verbal regime dative): 与格を要求する服従する」「似合う」「似ている」などの動詞・形容詞目的語となる。 Quam similis sōli est, Naevia, noster amor! 「おお、ナエヴィアよ、私たちの愛は何と太陽似ていることか!」 所有の与格(possessive dative): 名詞の与格で所有帰属を表す場合がある。 Caesarī multī inimīcī erant. 「カエサルには多く敵がいた」。 目的の与格(purpose dative): 行為目的を表す。 Non omneslitēs glōriae pugnant. 「全ての兵士栄光のために戦うわけではない」。 重複の与格(double dative): 一つの与格形で所有の与格と目的の与格が同時に表されるIpsum bellum est mihi cūrae 「この戦争は私にとっては重大な関心事だ」。 起点の与格(origin dative): 起点視点を表す。 Vir bonus regī vidētur. 「この男は王からは善人見える」。 行為者の与格: ゲルンディウム(動詞受動未来分詞、-ndus, -nda, -ndum形)とともに用いて動作行為者を表す。 Haec nōbīs agenda sunt 「これらのことは私たちがしなければならない」(文字通りには「これらのことは私たちによってなされなければならない」)。 利益の与格(beneficial dative): 動作が誰のために行われるかを表す。 Graecīs terrās colimus 「私たち土地ギリシャ人たちのために耕作する」。 心性の与格(ethical dative): 行為関わる人物強調する感情的な意味合いが強い。 Quid mihi Celsus agit? 「ケルスス私のために何をしてくれるのか?」(「私」ケルスス行動に対して特別な感情抱いている)

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与格

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/28 06:54 UTC 版)

アイルランド語の格変化」の記事における「与格」の解説

gan および go dtí を除くほとんどの前置詞に続く名詞は与格をとる。 標準語においては与格は主格同型であるが、一部方言では第二、および第五変化名詞固有の与格を持つ。標準語においても Éire "Ireland" は固有の与格 Éirinn を持つ。 ag an athair "at the father" as an teach "out of the house" ar an arán "on the bread" in oráiste "in an orange" go hifreann "to hell" leis an airgead "with the money" ó Éirinn "from Ireland"

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与格

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/30 09:49 UTC 版)

オロモ語」の記事における「与格」の解説

与格は名詞受け手である場合(「…に」)または受益者である場合(「…のために」)に用いられるオロモ語では動詞不定形名詞のように振る舞うが、その与格形は目的を表す。与格は以下の形を取る。

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与格

出典:『Wiktionary』 (2021/07/14 13:03 UTC 版)

名詞

(よかく)

  1. 動詞間接目的語を示す文法格日本語では普通に用いて表し例えば「子供に本を読み聞かせる。」という文において「子供に」の部分を指す。

関連語

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「与格」の例文・使い方・用例・文例

  • 与格.
  • 与格という,文法の格
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