対格
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対格(たいかく、英: accusative case、羅: casus accusativus。略号 ACC)は、名詞がもつ格のひとつで、主格対格型言語の場合、他動詞の直接目的語を標識する場合に用いられる。目的格・業格と呼ばれることもある。ドイツ語では4格 (der vierte Fall) ということもある。
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- ^ ネリー・ナウマン『久米歌と久米』, 言叢社, 1997年, 185頁
- ^ “フスハー(正則語) 文法 文法復習コース 10 名詞の格”. www.coelang.tufs.ac.jp. 2021年1月29日閲覧。
対格
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 05:43 UTC 版)
「古代ギリシア語の格変化」の記事における「対格」の解説
対格の主な用法は直接目的語、述語、空間・時間の表現などである。 不定詞構文において不定詞の主語:λέγει σε ἐλθεῖν、「彼は、君が来たと言っている」。 直接目的語:τύπτω τὸν δοῦλον、「私は奴隷を叩く」。γάμους ἑστιᾶν、「結婚式の祝宴を開催する」。現代の欧米語では自動詞を用いるケース:直接目的語を要求する動詞:πόλεμον ἐστράτευσαν、「彼らは戦争に参加した」。 恩恵・損害:ὁ Σωκράτης οὐδένα ἠδίκησεν、「ソクラテスは誰に対しても不公平な態度をとらなかった」。 逃げる・隠れる:φεύγειν τὸν πατέρα'、「父親から逃げる」。 感情(恐れ、恥):εὐλαβοῦ ψόγο、「非難に気を付けなさい」。 直接目的語(その他):語源的な関連性:μάχην ἐμάχοντο、「彼らは戦闘を戦っていた」。 副詞的表現:μέγα ψεύδεται、「大きく嘘をついて」。 動詞の行為の結果:ἕλκος οὐτάσαι、「傷を生じる」。 直接目的語(対格が2つ):διδάσκω τοὺς παῖδας τὴν γραμματικήν、「私は子供たちに 文法を教えている」。 直接目的語(述語的表現):ἔλαβε τοῦτο δῶρον、「彼はそれを 贈り物として受け取った」。 関係性:κεφαλὴν ἴκελος Διί、「頭がゼウスに似ている」。 広がり:空間的:πλεῖν θάλασσαν、「海を航海する」。 時間的:ἔμεινεν ἡμέρας πέντε、「彼は5日間、滞在した」。 副詞的表現:τὴν ταχίστην「最短のルートで」。τέλος、「ついに」。 方角・方向:ἧλθες ῎Αργος、「君はアルゴスにやって来た」。 絶対的表現:προσταχθὲν ἀναχωρῆσαι、「命令を却下されて」。
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対格
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対格は他動詞の直接目的語を表す。 rēgem petiērunt 「彼らは王に物乞いをした」 場所の名詞では、動作が向かう方向を表す。 Rōmam profectus est 「彼はローマへと旅立った」 対格支配の様々な前置詞とともに用いられる(動作の方向を表すことが多い)。 senātus ad rēgem lēgātōs mīsit 「元老院は大使を王の元へ派遣した」 cōnsul in urbem rediit 「コンスルは町へ帰還した」 時間や距離の長さを表す。 rēgnāvit annōs quīnque 「彼は5年間、支配した」 quīnque pedēs longus 「5フィートの背の高さ」
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対格
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 18:27 UTC 版)
対格は他動詞の直接目的語を表す。 Scīpiōnis Āfricānī exercitus incurret hostem. 「スキピオ・アフリカヌスの軍勢は敵を攻撃する」。 その他の用法は次の通り。 程度の対格(accusative of extent): 動作が行われている時間の長さを表す。 trecentōs annōs Rōmanī tōtum Mare Mediterrāneum imperāvērunt. 「ローマ人は地中海全体を300年間、支配した」。 方向の対格(accusative of direction): 運動が向かう方向を表す。通常、前置詞のin (ある場所へ入っていく) かad (ある場所へ向かう)とともに用いるが、町の名前や小さな島では前置詞は使われない。 Rōmam rediit 「彼はローマへ戻った」。 Lēgātus in Hispāniam missus est 「レガトゥスはヒスパニアへと派遣された」。 Mīlitēs ad oppīdum appropinquant 「兵士たちは要塞へ立ち向かう」。 従属節の不定詞文で(in infinitive completive sentences): 従属節では、主語は対格をとり、動詞は不定詞となる。「言う」や「のように見える」などの動詞の従属節によく見られる用法。 Dīcō tē priōre nocte vēnisse in M. Laecae domum 「私は、君が前夜、マルクス・ラエカの家へ来た、と言っているのだ」(Dīcōに導かれた一種の間接話法で、tēが主語を対格で表し、vēnisseが完了の不定詞となっている) 対格支配の前置詞とともに(with certain prepositions): Fretum Gādītānum partem maris inter Hispāniam et Āfricam est 「ジブラルタル海峡はヒスパニアとアフリカの間の海の一部である」。 従属節の主語・述語文で(as a predicative clause of the direct clause): 従属節の主語・述語ともに対格となる。 Pauperēs existimant dīvitēs fēlīcēs 「貧しい人々は金持ちは幸せだと思っている」。 感嘆表現の対格: Mē miseram! 「哀れな私よ!」
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