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ロマンス‐しょご【ロマンス諸語】


ロマンス諸語

(ロマンス語 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/13 05:09 UTC 版)

ロマンス語
Linguae Romanicae
話される国 イタリアフランススペインポルトガルルーマニアなど
地域 ヨーロッパなど
話者数
言語系統
言語コード
ISO 639-3
ロマンス諸語の使用地域。
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ロマンス諸語(ロマンスしょご)は、インド・ヨーロッパ語族イタリック語派ラテン・ファリスク語群に属する言語のうち、ラテン語の口語である俗ラテン語に起源をもつ言語の総称である。ロマン諸語ロマンス語ロマン語とも言う。

また、ラテン・ファリスキ語群のことをロマンス語群、イタリック語派のことをロマンス語派と言うこともある。

方言連続体についての論議の際、しばしばロマンス系諸語の近似性について言及される。これは近代言語学の父、フェルディナン・ド・ソシュール一般言語学講義の中でフランス語イタリア語は一つの方言連続体であり「明確な境界線を引くことは難しい」と記している事からも窺える。ロマンス諸語は個々の言語である前にラテン語方言であるとも言える。

分類について

20世紀のヨーロッパにおけるロマンス諸語の分布
ロマンス諸語の分布: スペイン語, フランス語, ポルトガル語, イタリア語, ルーマニア語.
系統図(Atlas of Romance languages、2001)

言語学的にはロマンス語は、俗ラテン語を祖とする諸言語という以上の意味合いは持たず、その分類は政治的に行われてきた。分類法に関する学術的な検証は近年になって行われ始めたに過ぎず、言語系統についての議論は絶えない。イタロ・西ロマンス語やガロ・イベリア語などの細分化された分類についてはまだ確定されたものではない。

言語分類表

イタリアの方言。黄色~薄黄緑の部分がガロ・イタリア語圏。なお、tirolese (茶色、ドイツ語の一種)、sloveno (灰色、スロベニア語)だけはロマンス諸語に含まない。
フランスの方言。南仏一帯に広がる赤~桃色の部分がオック語圏。なお、紫色の各言語のうち、flamand, francique, alsacien, breton, basque は系統が異なり、ロマンス諸語に含まれない。
ベルギーワロン地域における方言。赤系色の部分がワロン語圏。
スペインの言語。
  スペイン語カスティーリャ語、スペイン全土で公用語
  カタルーニャ語バレンシア語を含む)、地方公用語
  バスク語、地方公用語
  ガリシア語、地方公用語
  アラン語、地方公用語
バルカン半島周辺の方言。ルーマニア語(緑)、アルマーニア語(桃)。

西ロマンス語

南ロマンス語

東ロマンス語

関連項目

外部リンク


ロマンス語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/06/21 16:51 UTC 版)

再帰動詞」の記事における「ロマンス語」の解説

ロマンス語では本来の代名詞のほかに接辞的な代名詞があり、これが再帰代名詞として使われ再帰動詞構成する再帰代名詞としては動詞種類により、直接目的語対格)のほか、間接目的語与格)も使われる。 たとえば「自分の体を洗う」(=入浴する)という再帰動詞をみると、 スペイン語では不定形 lavarse のように、代名詞 se接尾辞化されているが、活用する場合前に出て接頭辞化されるルーマニア語では不定形 a se spăla のように、 se接頭辞化されている。 フランス語では不定形 se laver のように、 se独立で、助動詞介入する離れる強調する場合、またあいまいさ回避するために強勢形代名詞追加して用い場合もある。スペイン語の例: Yo me cuido a mí mismo.(私は自分のこと自分でする=他人世話にはならない)ここで mí[一人称]、 sí[三人称]は強勢形代名詞、mismo は「同じ」「それ自身」つまり英語の self に当たる。 フランス語では再帰動詞過去・完了を表す助動詞 êtrebe動詞にあたる)を使うと、目的語としての種類直接・間接)による違い顕著に現れる直接目的語だと、"je me suis vu(e)." (私は自分見た)というふうに、主語すなわち直接目的語の性に応じて過去分詞語尾が変わる。間接目的語だと、"Je me suis parlé."(私は自分言った自問自答した)と、過去分詞変わらない。 また se laverse直接目的語とした場合には「入浴する」という意味になるが、 se間接目的語としてその他の直接目的語をとれば「自分の…を洗う」(Je me suis lavé les mains.「私は手を洗った」)という意味になる。 スペイン語ではそれぞれ "Yo me vi" 、 "Yo me hablé" というふうに動詞直接結びつく。「思い出す」などの基本的な動作に関しても "Me recuerdo"(私は思い出す)などと盛んに用いられるラテン語には、受動態と同じ形で能動的意味を表す形式受動態動詞異態動詞変位動詞、[英]deponent verb)というものが多くあり、ロマンス語の代名動詞は(形態的には異なるが)機能的にはこれに由来するといわれる

※この「ロマンス語」の解説は、「再帰動詞」の解説の一部です。
「ロマンス語」を含む「再帰動詞」の記事については、「再帰動詞」の概要を参照ください。

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