手紙とは? わかりやすく解説

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て‐がみ【手紙】

読み方:てがみ

用事などを記して、人に送る文書書簡書状。「—をしたためる」「置き—」

封書郵便物郵便葉書に対していう。

手元置いて雑用に使う紙。半切り紙


八木下 茂:手紙

英語表記/番号出版情報
八木下 茂:手紙出版年2008年  初版出版地/出版社イレーヌ 

手紙

作者氷村英一

収載図書ショートショート・グランプリ―SF&ミステリー
出版社集英社
刊行年月1987.3
シリーズ名集英社文庫


手紙

作者宇野信夫

収載図書手紙―宇野信夫小説集
出版社朝日新聞社
刊行年月1989.5


手紙

作者江国香織

収載図書綿菓子
出版社理論社
刊行年月1991.2
シリーズ名メルヘン共和国

収載図書綿菓子新装版
出版社理論社
刊行年月1993.10


手紙

作者梶井基次郎

収載図書ちくま日本文学全集 024 梶井基次郎
出版社筑摩書房
刊行年月1992.1


手紙

作者丘修三

収載図書ショート・ストーリーズ
出版社文渓堂
刊行年月1992.4
シリーズ名ぶんけい創作児童文学

収載図書みつばち
出版社くもん出版
刊行年月2005.9
シリーズ名くもんの児童文学


手紙

作者相文

収載図書韓国現代文学 5 短編小説
出版社柏書房
刊行年月1992.5


手紙

作者つかこうへい

収載図書菜の花郵便局大人子供のための童話
出版社角川書店
刊行年月1993.5
シリーズ名角川文庫


手紙

作者三木卓

収載図書となりの女
出版社河出書房新社
刊行年月1993.9


手紙

作者斉藤由貴

収載図書透明な
出版社角川書店
刊行年月1993.12
シリーズ名角川文庫


手紙

作者内海隆一郎

収載図書だれもが子供だったころ
出版社毎日新聞社
刊行年月1994.6


手紙

作者夏目漱石

収載図書漱石全集 第12巻 小品
出版社岩波書店
刊行年月1994.12

収載図書ザ・漱石全小全一増補新版
出版社第三書館
刊行年月1999.6

収載図書文鳥 夢十夜 57改版
出版社新潮社
刊行年月2002.9
シリーズ名新潮文庫

収載図書脳を鍛え大人名作読本 8 窓・セロ弾きのゴーシュ
出版社くもん出版
刊行年月2005.3


手紙

作者芥川龍之介

収載図書芥川龍之介全集 6
出版社筑摩書房
刊行年月1987.3
シリーズ名ちくま文庫

収載図書ザ・龍之介芥川龍之介全一増補新版
出版社第三書館
刊行年月2000.7

収載図書或阿呆の一生
出版社岩波書店
刊行年月2001.12
シリーズ名岩波文芸書初版本復刻シリーズ

収載図書大活字版 ザ・龍之介全小全一
出版社第三書館
刊行年月2006.7


手紙

作者水野幸

収載図書飛行
出版社近代文芸社
刊行年月1995.7


手紙(1・2・3・4)

作者宮沢賢治

収載図書賢治童話
出版社翔泳社
刊行年月1995.9

収載図書ポラーノの広場
出版社角川書店
刊行年月1996.6
シリーズ名角川文庫


手紙

作者城井友治

収載図書錦の庭
出版社郁朋社
刊行年月1996.3


手紙

作者ルネ・ゴシニ

収載図書プチ・ニコラ 5 ジョアシャンのなやみ
出版社偕成社
刊行年月1996.8
シリーズ名偕成社文庫


手紙

作者イサーク・バーベリ

収載図書世界100物語 4 ロシア光と影
出版社河出書房新社
刊行年月1997.1


手紙

作者菅野彰

収載図書裸足の夏
出版社青磁ビブロス
刊行年月1997.1
シリーズ名ビーボーイノベルズ


手紙

作者河村隆一

収載図書ガラスメロディ
出版社角川書店
刊行年月1997.5

収載図書ガラスメロディ
出版社角川書店
刊行年月2002.6
シリーズ名角川文庫


手紙

作者JOE

収載図書手紙
出版社日本図刊行
刊行年月1997.9


手紙

作者恩田陸

収載図書光の帝国常野物語
出版社集英社
刊行年月1997.10

収載図書光の帝国常野物語
出版社集英社
刊行年月2000.9
シリーズ名集英社文庫


手紙

作者真冬

収載図書愛と死短篇童話純文学
出版社書房
刊行年月1998.8


手紙

作者阿部昭

収載図書阿部昭18短篇
出版社福武書店
刊行年月1987.4

収載図書阿部昭第4巻
出版社岩波書店
刊行年月1991.6

収載図書無縁の生活・人生の一日
出版社講談社
刊行年月1992.5
シリーズ名講談社文芸文庫


手紙

作者笹沢左保

収載図書江戸人生論木枯し紋次郎ことわざ漫歩
出版社光文社
刊行年月1999.10
シリーズ名光文社文庫


手紙

作者さとうひろあき

収載図書YUTARO
出版社新風舎
刊行年月2000.5
シリーズ名新風選書


手紙

作者佐藤玲

収載図書短編集 観覧車
出版社近代文芸社
刊行年月2000.8


手紙

作者北原

収載図書十字架
出版社文芸社
刊行年月2001.1


手紙

作者ジェフリー・アーチャー

収載図書十四の嘘と真実
出版社新潮社
刊行年月2001.4
シリーズ名新潮文庫


手紙

作者工藤秋子

収載図書ショートショートの広場 12
出版社講談社
刊行年月2001.5
シリーズ名講談社文庫


手紙

作者村長

収載図書風が立ち
出版社文学
刊行年月2001.9


手紙

作者山下三郎

収載図書山下三郎四篇
出版社イー・ディー・アイ
刊行年月2001.11
シリーズ名EDI叢書


手紙

作者山本昌代

収載図書手紙
出版社岩波書店
刊行年月2001.12


手紙

作者アントン・チェーホフ

収載図書チェーホフ 短篇と手紙
出版社みすず書房
刊行年月2002.1
シリーズ名大人の本棚

収載図書チェーホフ・ユモレスカ 3
出版社新潮社
刊行年月2008.6


手紙

作者本庄陸男

収載図書日本プロレタリア文学31 本庄陸男 鈴木清
出版社新日本出版社
刊行年月1987.4

収載図書本庄陸男全集 第3巻
出版社影書房
刊行年月1994.12


手紙

作者花冷

収載図書初期文芸名作ハンセン病咲いた戦前編
出版社皓星社
刊行年月2002.4
シリーズ名ハンセン病叢書


手紙

作者山本文緒

収載図書ファースト・プライオリティー
出版社幻冬舎
刊行年月2002.9

収載図書ファースト・プライオリティー
出版社角川書店
刊行年月2005.6
シリーズ名角川文庫


手紙

作者江戸美保

収載図書翳り
出版社乃村工藝社MEDIA2u
刊行年月2002.12


手紙

作者山本芳郎

収載図書ショートショートの広場 14
出版社講談社
刊行年月2003.2
シリーズ名講談社文庫


手紙

作者庄司肇

収載図書庄司肇作品集 第5巻 掌編小説随筆集
出版社作品社
刊行年月2003.8


手紙

作者大田富雄

収載図書親子歳月
出版社文芸社
刊行年月2003.12


手紙

作者井上二美

収載図書月夜のふえ―童話短編集
出版社井上二美
刊行年月2004.4


手紙

作者おーなり由子

収載図書てのひら童話 1
出版社角川書店
刊行年月2004.6
シリーズ名角川文庫


手紙

作者ヨシイドク,ヨシイミツ

収載図書ねむりばこ
出版社新風舎
刊行年月2004.7


手紙

作者荒木

収載図書青鞜文学
出版社不二出版
刊行年月2004.9


手紙

作者増田みず子

収載図書一人家族
出版社中央公論社
刊行年月1987.6


手紙

作者木倉

収載図書春の画像
出版社新風舎
刊行年月2004.12


手紙

作者角田光代

収載図書この本が、世界存在することに
出版社メディアファクトリー
刊行年月2005.5
シリーズ名ダ・ヴィンチ・ブックス

収載図書さがしもの
出版社新潮社
刊行年月2008.11
シリーズ名新潮文庫


手紙

作者

収載図書孤独な
出版社東京図書出版会
刊行年月2005.8


手紙

作者平松伴子

収載図書愛しき人よ―そして、子どもたち小説集
出版社まひる書苑
刊行年月2005.8


手紙

作者三矢裕子

収載図書詩人カフェ
出版社日本文学館
刊行年月2006.3


手紙

作者太田忠司

収載図書忌品
出版社徳間書店
刊行年月2006.8
シリーズ名トクマ・ノベルズ


手紙

作者浜崎勢津子

収載図書路子と徹
出版社マルニ
刊行年月2006.8


手紙

作者濱岡

収載図書ひまわり探偵
出版社文芸社
刊行年月2006.9


手紙

作者加藤千恵

収載図書ゆるいカーブ
出版社スリーエーネットワーク
刊行年月2006.11


手紙

作者立原道造

収載図書立原道造全集 1 詩1、短歌俳句物語1戯曲
出版社筑摩書房
刊行年月2006.11


手紙

作者遠野藍子

収載図書文学伝習所人々
出版社講談社
刊行年月1988.1


手紙

作者海勢磨季

収載図書、時々手紙―山は見ている
出版社新風舎
刊行年月2006.12
シリーズ名新風舎文庫


手紙

作者国枝史郎

収載図書国枝史郎伝奇短篇小説集成 第2巻 昭和三年十二
出版社作品社
刊行年月2006.12


手紙

作者宮沢賢治

収載図書ザ・賢治―全小全一冊 グラスレス眼鏡無用 大活字版
出版社第三書館
刊行年月2007.1


手紙

作者原田

収載図書暮らし影繪―掌小説
出版社労働者文学
刊行年月2007.1
シリーズ名労文叢書


手紙

作者川本幹子

収載図書イン・ザ・ボックス―川本幹子タンペン
出版社日本民主主義文学会香川支部
刊行年月2007.2
シリーズ名さぬかいと叢書


手紙

作者宮野村子

収載図書江戸川乱歩13宝石
出版社光文社
刊行年月2007.5
シリーズ名光文社文庫


手紙

作者なかむらみのる

収載図書郵便屋さん
出版社新日本出版社
刊行年月2007.7


手紙

作者瀬高

収載図書ふたり心地
出版社東京図書出版会
刊行年月2008.2


手紙

作者誉田哲也

収載図書シンメトリー
出版社光文社
刊行年月2008.2


手紙

作者武田宗徳

収載図書ライダーズストーリー―僕は、オートバイ選んだ バイク小説短編集
出版社ITSC静岡学術出版事業部
刊行年月2008.4
シリーズ名静岡学術出版教養新書


手紙

作者日下圭介

収載図書木に登る
出版社徳間書店
刊行年月1988.7
シリーズ名徳間文庫


手紙

作者サリー・モーガン

収載図書ダイヤモンド・ドッグ―「多文化を映す」現代オーストラリア短編小説集
出版社現代企画室
刊行年月2008.5


手紙

作者W.サマセット・モーム

収載図書モーム短篇選 上
出版社岩波書店
刊行年月2008.9
シリーズ名岩波文庫


手紙

作者ふみともしん

収載図書笑った顔が一番素敵。
出版社SDP
刊行年月2008.12


手紙―課長と私シリーズ2

作者浅野秀子

収載図書牢屋の中の砂糖売り
出版社文芸社
刊行年月2001.12


手紙

作者サマセット・モーム

収載図書ちくま文学 8 悪いやつの物語
出版社筑摩書房
刊行年月1988.8

収載図書カジュアリーナ・トリー
出版社筑摩書房
刊行年月1995.5
シリーズ名ちくま文庫


手紙

作者星新一

収載図書日本ベストミステリー選集 3 殺人パスポート
出版社光文社
刊行年月1988.8
シリーズ名光文社文庫

収載図書星新一ちょっと長めショートショート 6 ねずみ小僧六世
出版社理論社
刊行年月2006.6


手紙

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/29 05:35 UTC 版)

手紙、手紙を届ける配達人、受け取る人を描いたフィンランド 切手
恋文を読む女性(油彩、ドイツ、1849年
手紙の一例。フランスのある無名の兵士が、恋人に宛てて書いた手紙(1916年
手紙をうまく書けない人のために代わりに書く代書屋インド、2007年)。インドでは今も識字率が低く、「人口のおよそ半数が文字の読み書きができない」という。

手紙(てがみ、: letter)とは、用事などを書いて、人に送る文書[1]信書(しんしょ)、書簡・書翰(しょかん)、書状(しょじょう)などとも呼ばれる。古くは消息(しょうそく、しょうそこ)、尺牘(せきとく)とも呼ばれた。

狭義には封書(封筒で包んで届けるもの)のみを指して用いるが、広義には封書に加えて、はがき(封筒に入れずに送る書状)も含む。

概要

特定の他者に届けるための、用事などを記した文書が手紙である[2]

狭義には封書を指すが、広義には葉書類も含める。

各言語での呼びかた

英語圏
英語では「letter」が封書を意味する。
「mail」のほうは、郵便制度を使って送られるものを指し、手紙に加えて小包も含めて指す。ただし、電子メールの普及により、文脈から誤解を生じないときは"mail"が電子メールを意味することがあり、従来の郵便は"snailmail"と表現されることがある[3]
中国
中国語で手紙のことは「」という。現代の中国語で「手紙」はトイレットペーパーティッシュペーパーの意味である。

歴史

手紙はメソポタミア文明古代エジプトから存在した[4]。メソポタミアでは粘土版楔形文字で手紙が書かれていた。ここ数十年、粘土版の発掘が進み、私信も大量に発見された。

古代エジプトの手紙は、パピルスに、の茎(や鳥の羽根)で作ったペンで書かれた。

手紙というのは、小さな都市国家の中ではあまり用いられず、大きな帝国内で頻繁に用いられるようになる傾向があった[4]。古代ローマ帝国では植民地と植民地の間の連絡が複雑で、行政制度と軍事制度のかなめとして郵便配達制度(クルスス・プブリクス)が発達し、手紙が頻繁にやりとりされるようになった[4]。古代ローマのクルスス・プブリクスは272km/日 の速度で郵便を急送することができ、19世紀になるまでこれをしのぐ郵便配達制度はヨーロッパでは現れなかった[4]

古代ローマの手紙が、文章の文体を育む役割を果たした[4]。たとえば、ローマ皇帝勅命など、ローマ公用手紙の文体は、個々の事例を挙げ、一般原則を引き出し、断を下すという文体であった。その文体は、使徒パウロの書簡でも用いられ、その文体が、ローマ教皇の司教通達などにも受け継がれていくことになった[4]。またキケロセネカ小プリニウスなどの書簡の文体や、オウィディウスホラティウスなどの書簡詩の文体は、その後のヨーロッパの文人たちの手本になっていった[4]。古代ローマ人たちは、パピルスのほかに、羊皮紙に書く方法も、また木板にを塗ってそれに「stylus スティルス」という鉄筆で手紙を書く方法も使った。この鉄筆が、のちの「style スタイル」(文体)という語の起源となった[4]

ちなみに、文人の書簡はしばしば内容がきわめて文学的なものがありそれ自体がすでに文学作品と見なされることもある。また書簡の形式で、意図的に自らの思想などを後世に書き遺すこともある。これらのものを書簡文学と言う[5]

ヨーロッパの中世では、ギルドが発達したことで商用郵便が急増し各ギルドがメッセンジャー制度をつくった[4]

著名な人物の書簡は後世に残りやすいが、一般人の書簡は残りにくい[4]。その点で貴重なのは「en:Paston Letters パストン家書簡」と呼ばれている書簡群(1422年〜1509年)である。これは中世後期のイギリス中産階級の一族が家族間でやりとりした手紙群であり、当時の普通の日常を詳しく知ることができる[4]。ヨーロッパ中世では、概して商用の書簡が多く、文学的書簡の数は少なかったが、12世紀のアベラールとエロイーズという悲恋のカップルが、仲を裂かれたあとでも僧院と尼僧院の間でやりとりしたラテン語の書簡集はつとに有名である[4](詳細はアルジャントゥイユのエロイーズの記事を参照)。

ヨーロッパでは18世紀ころから書簡体小説という、登場人物たちが手紙のやりとりをすることで物語が展開してゆくという方式の文学が流行した。

中国

中国ではの時代、1ほどの方形の木札に手紙を書いた[注釈 1]。この方形の木札を「牘」というため、手紙のことを「尺牘」と呼んだ[6]

平安時代の日本では「尺牘」とは、漢文の書状を指した。女手によるものは「消息」といわれた。

尺牘の名筆として、王羲之の『喪乱帖』や空海の『風信帖』などが挙げられる。

日本と手紙

日本の手紙の歴史

日本では古くは木簡を文字による通信伝達の手段として用いた。紙の製法はおそらく6 - 7世紀ごろ(曇徴以前)、紙自体はそれ以前に入ってきていたが、木簡は依然として使われ続けた。

平安時代になると、紙漉きが各地で行われるようになり、貴族の間では和紙に文字を書いて送ることが盛んになった。木簡から書簡へと通信伝達手段が移り変わっていくが、屋外で用いる荷札や高札には耐久性などの理由もあって江戸時代になっても木の板が用いられた。

くさかべきんべいによる写真。演出で女性にポーズをとらせている。

江戸時代には経済取引の活性化と広範化や飛脚の普及により書簡のやりとりも多くなり、当事者の在所の遠近、初対面や既知などの間柄、内容などにより多様な書式書札礼が存在し、それらの手本となる文例集も出現した。飛脚は近代以降の郵便制度と比較して費用も高額であったため、一般に書簡内容は案件をまとめて記されることが多い。

簡素な内容の場合は切紙などを用い封書を行わないウハ書や奥ウハ書の形態で送付され、長大な内容の書簡は継紙が用いられ、機密性の高いものは封書により送付された。書簡は飛脚などの配達運送業者を用いて送付されるが、経済的や儀礼上の理由で私的な使用人を用いて伝達されることもあった。

巻紙で手紙を書く(昭和)

明治期には欧米に倣った郵便制度が導入され、はがきの普及などにより手紙がさらにさかんに使われるようになった。同時に電報も普及したが、電話も普及したので、こちらで済ませることも増えた。

1985年に、電話機を始めとする端末設備の接続が自由化され(端末の自由化)、中小企業や商店などで急速にファクシミリが普及し始め、その後1990年代あたりに一般家庭にFAXと電話機が一体化したものが普及した。 これにより、郵便を使わず、ファクシミリでメッセージを電送するようになった。

携帯電話1990年代半ばごろから小型化が進んで一般に普及し、これで用件を済ませるようにもなった。マイクロソフトからWindows 95が発表されてパソコンでインターネットに簡単に接続できる環境が得られると、徐々に電子メールが普及し、の手紙の頻度が少しずつ減ってゆくことになった。商社などそれまでテレックスやFAXでやりとりしていた企業間でも、電子メールで済ませるようになった。一般企業や中小企業でも、電子メールのやりとりで済ませる傾向が生じた。

2010年代に世界各地でスマートフォンが個人に普及するにつれ、家族・友人間のほとんどの要件はSNSなどのメッセージで済ませるようになり、手紙の削減にますます拍車がかかっている。ただ役所からの文書類は今でも紙の文書が送られてきており、契約関連の文書は今も封書でやりとりされることは多い。特に重要な手紙・文書などは内容証明郵便などの送達手段が用いられる。

手紙の構成

戦国時代の構成

  • 袖(手紙冒頭)
  • 本文
    • 行間(追伸のようなもので本文と本文の間に書かれているため見た目は本文・行間・本文・行間…と書かれている)
  • 花押

読む順番は「本文→袖→行間」となる。

郵便法における信書

日本において、郵便法における信書は、第4条2項で『特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、又は事実を通知する文書』[7]と定められている。また、総務省は2003年に「信書に該当する文書に関する指針」(平成15年総務省告示第270号)を定め、区分を行なうための基準を示している[8]

信書の送達

日本では信書の送達は、郵便法により日本郵便株式会社が全国に郵送する「ユニバーサルサービス」として指定されている。また、日本郵便会社のほか、民間事業者による信書の送達に関する法律により、一般信書便事業への参入が免許された民間事業者も、信書便を送達できる(なお、2018年現在、新規参入した一般信書便事業者は存在しない)。

それ以外の総務大臣の免許を受けていない宅配便メール便業者が信書を配達することはできない。一般の宅配便、ゆうパックメール便ゆうメールは、貨物自動車運送事業法の「宅配便貨物」となり、郵便事業・信書便事業には該当しない

また、日本郵便のサービスであっても、「第一種郵便物」および「第二種郵便物」扱いではない方法(「第三種郵便物」および「第四種郵便物」に信書を同封しての送付、「エクスパック500」[注釈 2]や「ゆうパック」「ゆうメール」等の荷物扱いによる送付)にて信書を送達することはできない。なお、「第三種郵便物」、「第四種郵便物」、「ゆうパック」、「ゆうメール」等の日本郵便が扱う荷物と共に信書を送りたい時は「同時配達」(詳細は「内国郵便約款」第81条『同時配達の扱い』を参照)の制度を利用する事もできる。

ただし以上の例外として、「貨物の送付と密接に関連し、その貨物を送付するために従として添付される無封の添え状・送り状」は、荷物(貨物)に添付して送ることができる。例として次のような文書であって封をしておらず、荷物に従として添えられる簡単な通信文は添付することができる[9]

「添え状」
貨物の送付、授受やその代金につき、その処理や送付の目的、送付に関して添えられる挨拶、その他貨物に密接に関連し従として添えられる簡単な通信文
「送り状」
一般の宅配便の宛名ラベルのような、種類、重量、容積、荷造りの種類、個数、記号、代価、受取人並びに差出人の住所及び氏名など、運送に関する各種情報が記載されたもの

以上の事項に違反する行為は、郵便法で禁止されている。違反した場合には、郵便法第4条4項により、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金(同法第76条)に処される。

参考

信書の秘密

大日本帝国憲法26条では法律に定められた場合を除いて信書の秘密が保障されていたが、日露戦争の後、内務省逓信省に通牒して極秘の内に検閲を始めた[10]

更に1941年10月4日には、緊急勅令として臨時郵便取締令(昭和16年勅令第891号)が制定されて法令上の根拠に基づくものとなった。また連合国軍占領下の日本では、GHQが郵送された信書の検閲を秘密裏に且つ大規模に行った。

郵便料金の移り変わり

施行日[注釈 3] 料金 備考
1871年4月20日
(明治4年3月1日)
100文(5匁まで。以降、5匁ごとに48文加算)
1872年1月14日
(明治4年12月5日)
25里以内
100文
50里以内
200文
100里以内
300文
200里以内
400文
200里超え
500文
4匁までの料金
1873年(明治6年)4月1日 基本料金 市内 1銭 市外 2銭 2匁ごとの料金
1883年(明治16年)1月1日 2銭(2匁ごと) 「郵便条例」制定[11]
1899年(明治32年)4月1日 3銭(4匁ごと)
1931年(昭和6年)8月1日 3銭(15gごと)
1937年(昭和12年)4月1日 4銭(20gごと)
1942年(昭和17年)4月1日 5銭(20gごと)
1944年(昭和19年)4月1日 7銭(20gごと)
1945年(昭和20年)4月1日 10銭(20gごと)
1946年(昭和21年)7月25日 30銭(20gごと)
1947年(昭和22年)4月1日 1円20銭(20gごと)
1948年(昭和23年)7月10日 5円(20gごと)
1949年(昭和24年)5月1日 8円(20gごと)
1951年(昭和26年)11月1日 10円(20gごと)
施行日 定型 定型外 備考
25g以内 50g以内 50g以内 75g以内 100g以内
1966年(昭和41年)7月1日 15円 20円 25円 35円 郵便法改正
1972年(昭和47年)2月1日 20円 25円 40円 55円
1976年(昭和51年)1月25日 50円 60円 100円 140円
1981年(昭和56年)1月20日 60円 70円 120円 170円
1989年(平成元年)4月1日 62円 72円 175円 消費税導入(税率3%)
1994年(平成6年)1月24日 80円 90円 130円 190円
1997年(平成9年)12月1日 120円 140円 160円
2003年(平成15年)10月1日 140円
2014年(平成26年)4月1日 82円 92円 消費税増税(税率8%)
2019年(令和元年)10月1日 84円 94円 消費税増税(税率10%)
2024年(令和6年)10月1日 110円 140円 180円

手紙のバリエーション

  • 絵手紙 - はがきなどに季節の事物などの絵を描き、メッセージを添えたもの。日本では明治時代にブームがあった[12]
  • 字手紙 - などの文字で絵画のような表現をしたもの[12]

備考

出典・参考文献

脚注

注釈

  1. ^ 20世紀初頭、オーレル・スタインによる中央アジア探検によってその実物が発掘されている(二玄社編(書道辞典) p.150)。
  2. ^ エクスパックと異なり、レターパック(500/350/プラス/ライト)は第一種郵便物扱いであり信書送達できる。
  3. ^ 1872年以前は旧暦(天保暦)併記。

出典

  1. ^ 『大辞泉』、手紙
  2. ^ 郵便法第4条2項における信書 「特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、又は事実を通知する文書」
  3. ^ 『ルミナス和英辞典第2版』研究社、2005年、146頁。 
  4. ^ a b c d e f g h i j k l 『日本大百科全書』(ニッポニカ)、手紙。
  5. ^ 書簡文学
  6. ^ 二玄社編(書道辞典) p.150
  7. ^ 郵便法第4条、2020年1月20日閲覧
  8. ^ 信書に該当する文書に関する指針”. 総務省 (2022年3月). 2024年11月9日閲覧。
  9. ^ 郵便法第4条第3項、「信書に該当する文書に関する指針」
  10. ^ 郵政省『続逓信事業史』1961年 ほか。
  11. ^ NDLJP:787962/57
  12. ^ a b 特別展「ニッポンノテガミ」の開催”. 日本郵政株式会社 郵政資料館. 2020年8月18日閲覧。

関連項目

外部リンク


手紙

出典:『Wiktionary』 (2020/04/26 10:01 UTC 版)

この単語漢字

第一学年
かみ > がみ
第二学年
訓読み 訓読み

和語の漢字表記

(てがみ)

  1. てがみ漢字表記

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