無縁とは?

む えん [0] 【無縁】

( 名 ・形動 ) [文] ナリ
縁のないこと。関係ないことまた、そのさま。 「事件とは-である」 「我々とは-な世界出来事
死者弔う縁者のいないこと。
〘仏〙
仏・菩薩などと人々の間に、救済について特別の関係が存在しないこと。また、仏・菩薩などに救済される可能性や関係をもたないこと。 「 -の衆生しゆじようは度し難し
対象区別しないこと。万物区別しない仏の智慧が、対象を縁とすることなく平等に慈悲を及ぼすこと。
▽⇔ 有縁

むえん 【無縁】

①縁の無いこと。仏法縁がないこと。転じて供養されていない霊をいう。無縁仏(その墓は無縁墓無縁塚義塚)。②仏法を信じようとしない者、信じられない者にもいう。無縁衆生。③特別に対象のないこと。仏は広く一般に慈悲垂れるので、無縁の慈悲という。

無縁

作者松浦寿輝

収載図書
出版社講談社
刊行年月1999.7


アジール

(無縁 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/03/14 09:08 UTC 版)

アジールあるいはアサイラム: Asyl: asile: asylum)は、歴史的・社会的な概念で、「聖域」「自由領域」「避難所」「無縁所」などとも呼ばれる特殊なエリアのことを意味する。ギリシア語の「ἄσυλον(侵すことのできない、神聖な場所の意)」を語源とする。具体的には、おおむね「統治権力が及ばない地域」ということになる。現代の法制度の中で近いものを探せば在外公館の内部など「治外法権(が認められた場所)」のようなものである。


  1. ^ ただしアジールであった理由が「宗教的聖地」であったためかどうかについては争いがある。日本においては、伊藤正敏などは大寺社はそれ自身が「かなりの人口」「工業生産能力」「交易機能」などの都市機能を持っていたことに注目して「境内都市」という概念を主張している。その観点からは宗教地アジールは必ずしも「聖地である」という理由に基づくものではなく、宗教をきっかけとして誕生した有力な都市なのであり「自治都市」のヴァリエーションのひとつ、という位置づけとされる(ちくま新書『寺社勢力の中世(伊藤正敏)』第二章「境内都市の時代」)。
  2. ^ 日本においては、たとえば織田信長による比叡山焼き討ち高野聖の虐殺や豊臣秀吉による刀狩令。前者は特定のアジールに対する攻撃にとどまるが、後者は(一般的に農民などの武装解除を行ったと受け止められているがそれにとどまらず)寺社・自由都市などの武装をも解除するものであり、武力に基づいてアジールが域外権力から独立した存在であり続けることが可能な構造を否定しアジールを制圧するものであったと位置づけることができる(ちくま新書『寺社勢力の中世(伊藤正敏)』終章「中世の終わり」)。
  3. ^ 日本におけるアジール解体の過程について、伊藤正敏は「絶対的無縁所」「相対的無縁所」という概念を提示している。絶対的無縁所とは外部権力と対等に渡り合える実力を持つアジールであり、相対的無縁所は外部権力から一定の自治を認められたが完全に権力の影響を避け得ていないものである。時代が下がるにつれ、絶対的無縁所から相対的無縁所に移行し、さらに相対的無縁所が消滅するという経緯をたどった。具体的には、中世から近世への移行によって絶対的無縁所はほぼ失われ、徳川幕府治世から明治政府への切り替えを契機として相対的無縁所もほぼ失われるに至った(ちくま新書『寺社勢力の中世(伊藤正敏)』187ページ「無縁所の四類型」)。


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