高野聖とは? わかりやすく解説

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こうや‐ひじり〔カウヤ‐〕【高野聖】

読み方:こうやひじり

地方伝道のために、高野山から派遣され回国の僧。学侶方(がくりょがた)・行人方(ぎょうにんがた)に対して聖方(ひじりかた)のこと。のちには、高野山下級の僧。また、その服装をした乞食僧(こつじきそう)。

タガメの別名。《 夏》

[補説] 書名別項。→高野聖


こうやひじり〔カウヤひじり〕【高野聖】

読み方:こうやひじり

泉鏡花小説明治33年1900発表飛騨山中舞台に、高野旅僧魔性美女との出会いを、夢幻的に描く。


高野聖

読み方:コウヤヒジリ(kouyahijiri)

高野山拠点諸国遊行唱導し、高野山信仰普及させた聖の一群


こうやひじり 【高野聖】

高野坊とも。高野山修行している僧の総称とすることもあるが、とくに高野三方の中の聖方をいう。高野山因縁話弘法大師信仰語りながら諸国勧進寄附集め)した。浄土信仰遁世者多かった。のちには呉服などの行商兼ねる者も出、また全国宿借特権があったのを乱用して夜道怪などと呼ばれきらわれた。だが、この人たちの伽藍復興納骨信仰及ぼした力は大きい。→ 高野三方

高野聖

作者泉鏡花

収載図書鏡花全集 巻5 小説
出版社岩波書店
刊行年月1987.1

収載図書ちくま文学 4 変身ものがたり
出版社筑摩書房
刊行年月1988.2

収載図書変身ロマン新装版
出版社立風書房
刊行年月1990.9

収載図書ちくま日本文学全集 017 泉鏡花
出版社筑摩書房
刊行年月1991.10

収載図書高野聖
出版社集英社
刊行年月1992.12
シリーズ名集英社文庫

収載図書鏡花幻想譚 1 龍潭譚の巻
出版社河出書房新社
刊行年月1995.3

収載図書泉鏡花集成 4
出版社筑摩書房
刊行年月1995.10
シリーズ名ちくま文庫

収載図書泉鏡花
出版社岩波書店
刊行年月2002.3
シリーズ名新日本古典文学大系

収載図書高野聖・眉かくしの霊 改版
出版社岩波書店
刊行年月2003.4
シリーズ名岩波文庫

収載図書変身ロマン
出版社学習研究社
刊行年月2003.5
シリーズ名学研M文庫

収載図書歌行燈・高野聖 改版
出版社新潮社
刊行年月2003.9
シリーズ名新潮文庫

収載図書新編 泉鏡花第8巻 信州飛騨
出版社岩波書店
刊行年月2004.1

収載図書高野聖・眉かくしの霊
出版社岩波書店
刊行年月2004.3
シリーズ名ワイド版岩波文庫

収載図書高野聖
出版社フロンティアニセン
刊行年月2005.3
シリーズ名第2刷 (フロンティア文庫)

収載図書泉鏡花
出版社筑摩書房
刊行年月2008.3
シリーズ名ちくま日本文学


高野聖

読み方:コウヤヒジリ(kouyahijiri)

田亀別称高野僧が笈を背負ったような紋様が背にあるため

季節

分類 動物


高野聖

読み方:コウヤヒジリ(kouyahijiri)

作者 泉鏡花

初出 明治33年

ジャンル 小説


高野聖

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 08:15 UTC 版)

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高野聖(こうやひじり)は、中世高野山を本拠とした遊行者日本の中世において、高野山から諸地方に出向き、勧進と呼ばれる募金活動のために勧化唱導納骨などを行った僧侶。ただしその教義は真言宗よりは浄土教に近く、念仏を中心とした独特のものだった。

歴史

遊行を行う僧は奈良時代に登場したが、高野山では平安時代に発生。始祖としては小田原聖(おだわら ひじり)の教懐、明遍重源らが知られる。高野聖は複数の集団となって高野山内に居住したが,その中でも蓮華谷聖(れんげだに ひじり)、萱堂聖(かやんどう ひじり)、千手院聖(せんていん ひじり)が三集団が最も規模の大きいものとして知られる。

こうした聖は高野山における僧侶の中でも最下層に位置付けられ、一般に行商人を兼ねていた。時代が下ると学侶方行人方とともに高野山の一勢力となり、諸国に高野信仰を広める一方、連歌会を催したりして文芸活動も行ったため民衆に親しまれた。しかし一部においては俗悪化し、村の街道などで「今宵の宿を借ろう、宿を借ろう」と声をかけたため「夜道怪」(宿借)とも呼ばれた集団もあった。また「高野聖に宿貸すな 娘とられて恥かくな」と俗謡に唄われているのはこのためである。

織田信長は天正6年(1578年)に畿内の高野聖1383人を捕え殺害している。高野山が信長に敵対する荒木村重の残党を匿ったり足利義昭と通じたりした動きへの報復だったというが、当時は高野聖に成り済まし密偵活動を行う間者もおり、これに手を焼いた末の対処だったともいわれている。江戸時代になって幕府が統治政策の一環として檀家制度を推進したこともあり、さしもの高野聖も活動が制限され、やがて衰えていった。

なお「高野聖」はタガメを指す夏の季語としても用いられる[1]

脚注

  1. ^ 中日春秋(朝刊コラム)」『中日新聞中日新聞社、2020年1月17日。2020年3月5日閲覧。オリジナルの2020年3月5日時点におけるアーカイブ。

参考文献

関連項目


高野聖(こうや ひじり)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 01:30 UTC 版)

サクラ大戦V 〜さらば愛しき人よ〜」の記事における「高野聖(こうや ひじり)」の解説

過去信長封印した五輪戦士一人新次郎の前世に当たる人物新次郎は彼の記憶から五輪曼陀羅完成させるには人柱一人必要になることを知る。モデルは高野聖。

※この「高野聖(こうや ひじり)」の解説は、「サクラ大戦V 〜さらば愛しき人よ〜」の解説の一部です。
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