きり‐かみ【切(り)紙】
切紙、目録(きりがみ、もくろく)
昔は段位がなくて、修行した技前によって階級をつけたが、その一番初歩のランクが切紙であり、これは紙の切れはしなど簡単なものに修行修得した技前が書いてあった。だから切紙と言ったのである。それから目録、印可、免許、皆伝、口決(こうけつ)(口伝)(くでん)と進んで行き、最後が口伝でこれがその流の極意剣の伝授である。
したがってこれは四方の襖を立て切り、周囲の人払いをして深夜ひそかに師匠が直接手をとってその秘術を授けたものである。
披剣中の秘剣を「書きもの」にせず口から直接伝授したのは他にもれることを恐れたものであり、師匠の口から直接伝えられたために口伝と言われたのである。
もちろん前述のようなランクは流儀流派によって異なり、千葉周作は一刀流にあった五つのランクを初伝、中伝、奥伝の三種に絞ったため却って入門者がふえ、入門希望者が門前市をなしたと伝えられている。
したがってこれは四方の襖を立て切り、周囲の人払いをして深夜ひそかに師匠が直接手をとってその秘術を授けたものである。
披剣中の秘剣を「書きもの」にせず口から直接伝授したのは他にもれることを恐れたものであり、師匠の口から直接伝えられたために口伝と言われたのである。
もちろん前述のようなランクは流儀流派によって異なり、千葉周作は一刀流にあった五つのランクを初伝、中伝、奥伝の三種に絞ったため却って入門者がふえ、入門希望者が門前市をなしたと伝えられている。
切紙
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/26 21:44 UTC 版)
切紙(きりがみ)とは、主に剣術の階級 (他は紙切、目録、免許)の中の一つ[1]。基本的技術を習得した証として師匠が弟子に与える物。名前の通り紙製の伝授書である。
- ^ 藤堂良明, 村田直樹「武道における段級の歴史と意義について」『武道学研究』第37巻第1号、日本武道学会、2004年、1-9頁、doi:10.11214/budo1968.37.1_1、ISSN 0287-9700、NAID 130004986776。
- ^ “第8回 「在村剣術流派の研究」”. 全日本剣道連盟 AJKF. 2023年12月3日閲覧。
- ^ “剣術の儀式”. kenkaku.la.coocan.jp. 2023年12月3日閲覧。
- ^ “目録制度” (ドイツ語). 北辰一刀流 本部 公式サイト. 2023年12月3日閲覧。
- ^ “飯能市史編さんだより”. ghosts.xrea.jp. 2023年12月3日閲覧。
- ^ 月形町役場. “剣術師範として赴任した永倉新八”. /月形町. 2023年12月3日閲覧。
- ^ “【公式】井上源三郎資料館”. genzaburou.com. 2023年12月3日閲覧。
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- ^ 土居晴夫著『坂本龍馬とその一族』より
- ^ “高知市歴史散歩”. www.city.kochi.kochi.jp. 2023年12月3日閲覧。
- ^ japanbujutsu. “松田派柳剛流剣術切紙 | 国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association”. 国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association. 2023年12月3日閲覧。
- ^ Aucfree. “柳剛流剣術切紙 巻物 明治40年 肉筆 武術伝書 古武道 居合 岡田惣右衛門 心形刀流 伊庭軍兵衛 古文書の落札情報詳細 - ヤフオク落札価格検索 オークフリー”. aucfree.com. 2023年12月3日閲覧。
- ^ 5番目は天然理心流の場合である
[続きの解説]
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