ビブロス (出版社)とは? わかりやすく解説

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ビブロス (出版社)

(青磁ビブロス から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/24 07:44 UTC 版)

株式会社ビブロス
BiBLOS Co.,Ltd
種類 株式会社
本社所在地 日本
東京都新宿区神楽坂6番67号
FNビル3F[1]
設立 1988年3月(青磁ビブロス)
廃止 2006年4月5日経営破綻
業種 情報・通信業
事業内容 雑誌・書籍の編集、出版、CD・CD-ROMの制作
代表者 代表取締役 山本裕昭
従業員数 78名
メインバンク
主要子会社 #グループ会社」参照
外部リンク 公式サイト - ウェイバックマシン(2005年8月29日アーカイブ分)
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株式会社ビブロス: BiBLOS Co.,Ltd)は、かつて存在した日本の出版社。

概要

1988年に「青磁ビブロス」として創業。1997年に「株式会社ビブロス」へ社名変更。旗艦誌『MAGAZINE BE×BOY』を中心に、主にやおい系・ボーイズラブ(BL)系などと呼ばれる、男性同性愛を描いた女性向け漫画雑誌漫画単行本アンソロジー小説の発行を中心に活動していた。

1980年代後半の『聖闘士星矢』『鎧伝サムライトルーパー』などいわゆる「美少年アニメ」の女性向け二次創作同人誌の急激な隆盛に端を発した、1990年代のやおい・BLのブームの波に乗ることに成功した出版社の一つで、商業やおい・BLジャンルを開拓した[2]。このジャンルでは大手の一角として数えられる存在だった。

この他、一般向け書籍や写真集、アニメ雑誌『MEGU』等も出版。男性向け成人向け漫画雑誌『カラフルBee』、アダルトゲーム雑誌『Colorful PUREGIRL』なども発行しており、その分野では以降、主流となっているB5判平綴じ雑誌の草分け的存在でもあった。また、2005年には「全国統一オタク検定試験」を実施。末期は健康食品事業にも参入していた。

出版不況となり、やおい・BLのブームが一段落した2000年代に入っても、ビブロス自体はBL関連作品の出版事業で業績を上げていた。

しかし、2006年3月に社長の山本裕昭が代表取締役を務める、事実上のグループ会社だった自費出版系出版社の碧天舎自己破産に追い込まれた。これに引きずられてビブロスも同年4月5日、東京地裁に自己破産を申請。同日開始決定し、経営破綻した。

このため、BL関連事業はアニメイト等数社の出資による新会社・リブレ出版(後のリブレ)が継承した。アニメイトグループ内にあった会社をリブレ出版へ商号変更し、業務継承したもので、会長にはアニメイトの高橋豊社長が就任した[3]。5月で刊行が止まっていた『MAGAZINE BE×BOY』は7月号から再開したものの、ビブロスレーベルのコミックスやノベルズは全て絶版となった。大半はリブレ出版から再び刊行されたが、一部の作家や人気作品は他の出版社へ流出した[4]

この倒産と事業継承の顛末を題材に、後藤田ゆ花『愛でしか作ってません』 (講談社、2007年)が出版されている。

グループ会社

以下のグループ会社が存在していた。

ビブロデザイン
ビブロスが発行する出版物のデザイン(装丁やエディトリアルデザイン)を中心に手がけていたデザイン事務所。グループ各社の破綻直前、粉飾決算的に碧天舎へ吸収合併されていた。
プラセット
ビブロスと同じく4月5日に自己破産申請。
ハイランド
ボーイズラブ系アンソロジーの発行に特化していた出版社。ビブロスと同じく4月5日に自己破産申請。
ビブロポート
ダウンロード系同人ショップサイトエルフィックスを運営していた派生会社。ビブロスの自己破産申請時も運営は継続していたが、約3か月後の7月10日に自己破産申請し、同日開始決定。

発行物

経営破綻時の発行誌

以下はリブレ出版が継承

  • マガジンBE×BOY
  • 小説b-Boy
  • BE・BOY GOLD
  • マガジンZERO→クロフネZEROへ改題
  • JUNK!BOY

書籍・コミックス

リブレ出版が継承。

  • ビーボーイコミックス
  • スーパービーボーイコミックス
  • カラフルコミックス
  • カラフルコミックスKids
  • ZEROコミックス
  • Meguコミックス
  • ビブロスコミックス
  • b-BOY LUVシリーズ
  • ビーボーイノベルズ
  • B-BOY SLASH NOVELS
  • ビーゲームノベルズ
  • F'PACKSシリーズ
  • B-MIXEDシリーズ

CD/CD-ROM

  • Cue Egg Label
  • Cool Voice Label

休刊・廃刊誌

  • パッツイ - 1988年 - 1994年に刊行された[5]少女漫画雑誌。マガジンBE×BOYは同誌の増刊号から刊行開始され、後に独立創刊を果たす。
  • MEGU - 月刊OUTの後継誌。
  • カラフル萬福星 - カラフルBeeと合併し、下記雑誌へ統合。
  • カラフルBee→Colorful COMIC PUREGIRL
  • カラフルAPEX(ジャパン・ミックス「Puregirl」と合併)→Colorful PUREGIRL
  • Do!ぴーかん - 4コマ漫画雑誌。1999年10・11月に刊行したのみで休刊となる。

脚注

  1. ^ 新卒採用 - ウェイバックマシン(2005年7月15日アーカイブ分)
  2. ^ まこりんのつれづれなる日々 2006.4.6
  3. ^ ビブロス倒産関連まとめ 同人誌生活文化総合研究所
  4. ^ 2006年上半期10大腐女子ニュース 萌えプレ
  5. ^ 国立国会図書館サーチ「パッツイ」”. 国立国会図書館. 2023年4月6日閲覧。

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