ほん‐あん【翻案】
翻案
広義には,既存の著作物の内面形式を維持しつつその外面形式を変えることをいうが,狭義には,既存の著作物の大筋を活かしながら細かい点で趣向を変えることをいう。具体的には,非演劇的な小説を演劇的な脚本にすることや,漫画作品を映画化することがこれに含まれる(著2条1項11号)。その他,古典を現代語訳すること,外国小説の舞台を日本に移して書き換えること,さらには長い文章を短くしてダイジェストを作ることなども「翻案」にあたる。既存の著作物(原著作物)を翻案したものは二次的著作物として原著作物の著作権とは別に著作権の客体となる(著28条)。
(注:この情報は2007年11月現在のものです)
翻案
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/29 01:12 UTC 版)
![]() | この記事は英語版の対応するページを翻訳することにより充実させることができます。(2023年2月) 翻訳前に重要な指示を読むには右にある[表示]をクリックしてください。
|
翻案(ほんあん、英語: Adaptation)とは、芸術作品・エンターテインメント全般において、既存の作品を原案・原作として、新たに別の作品をつくる行為を指す[1]。
例
- 異なるメディア間での翻案。メディアミックスとしての翻案(翻案作品) - 舞台化・映画化・ドラマ化・小説化・漫画化・実写化・アニメ化・ゲーム化といった「○○化」[1]
- 同じメディア間での翻案。ローカライゼーション(作品の現地化)やリメイク作品としての翻案
- 演劇の翻案(翻案劇)のうち舞台劇を原作とする舞台作品 - 例:『天保十二年のシェイクスピア』
- 小説の翻案(翻案小説) - 例: 黒岩涙香#翻案小説
- 映画の翻案 - 例:『荒野の用心棒』
脚注
- ^ a b “二次的著作物とは?弁護士がわかりやすく解説します”. 山下江法律事務所 (2022年3月3日). 2022年4月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月7日閲覧。
参考文献
- Cardwell, Sarah. 'Adaptation Revisited: Television and the Classic Novel'. Manchester: MUP, 2021.
- Cutchins, Dennis, Katja Krebs, Eckart Voigts(eds.). The Routledge Companion to Adaptation. London: Routledge, 2018.
- Elliott, Kamilla. Theorizing Adaptation. Oxford: OUP, 2020.
- Hutcheon, Linda, with Siobhan O'Flynn. A Theory of Adaptation. 2nd ed. London: Routledge, 2013.
- Leitch, Thomas(ed.)Oxford Handbook of Adaptation Studies. Oxford: OUP, 2017.
- Murray, Simone. The Adaptation Industry: The Cultural Economy of Contemporary Adaptation. New York: Routledge, 2012.
- Sanders, Julie. Adaptation and Appropriation. London: Routledge, 2006.
関連項目
外部リンク
翻案
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/05 10:12 UTC 版)
「マクベス (シェイクスピア)」の記事における「翻案」の解説
ムツェンスク郡のマクベス夫人: ニコライ・レスコフによる小説。 ムツェンスク郡のマクベス夫人: 上記の小説をもとにドミートリイ・ショスタコーヴィチが作曲したオペラ。 シベリアのマクベス夫人: 同じく上記の小説をもとにしたアンジェイ・ワイダ監督による映画。 ジョー・マクベス(1956年の映画):ケン・ヒューズ監督。舞台をギャングの世界に置き換えた作品。 蜘蛛巣城(1957年の映画):黒澤明監督。舞台は日本の戦国時代。英題は "Throne of Blood"(血の玉座)。 マクベス(1961年の映画): ジョージ・シェイファー監督。舞台公演をもとにした作品。 NINAGAWAマクベス(1980年初演の舞台劇):蜷川幸雄の演出により、内容・せりふ(日本語)・登場人物名は原作のまま、舞台だけを日本の安土桃山時代に移して演じられた。 コールド・ブラッド/殺しの紋章 (1990年の映画):ウィリアム・レイリー監督。舞台をマフィアの世界に置き換えた作品。 マクベス ザ・ギャングスター (2006年の映画): ジェフリー・ライト監督。現代の暗黒街に舞台を移した作品。日本は劇場未公開。 メタルマクベス :劇団☆新感線の舞台。 壌歌(詩集 1969年刊) :西脇順三郎による長編詩集。マクベスにならい、全体が5部構成となっている。また、作中にマクベスを典拠にした詩句がある。 オペラ クラブ・マクベス:オペラシアターこんにゃく座のオペラ。高瀬久男台本・演出(初演時)。マクベスが上演されているクラブが舞台となる。 テレビ映画「マクベス」 - BBCで2005年に放送されたもの。ダンカン・ドコティという、有名シェフが経営するレストランが舞台。ダンカンは息子マルカムに継がせると宣言。ダンカンを有名にした料理はジョーが創作したものなのに、名誉と利益はダンカンが独占していた。ジョーの妻エラは子どもを亡くしたばかりで、精神的に立ち直っていない。妻を思いやる気持ちも働き、ジョーは殺人へと進んでいく…。
※この「翻案」の解説は、「マクベス (シェイクスピア)」の解説の一部です。
「翻案」を含む「マクベス (シェイクスピア)」の記事については、「マクベス (シェイクスピア)」の概要を参照ください。
翻案
出典:『Wiktionary』 (2021/10/07 17:06 UTC 版)
名詞
- 小説や劇などについて、筋書きや筋立てなどの作品の主要な部分を保ったまま、作品に変更を加えて新たな作品を作ること。特に、外国の作品を翻訳する際に親しみやすいように人名、地域、生活様式などを自国のものに置き換えたり、古い作品を現代風に作り替えること。
- (法律) ある著作物から二次的著作物を創作すること。
用法
(語義2)日本国著作権法の条文上では、「翻案」は翻訳、変形、編曲の3つを除く二次的著作物を創作する行為を指すが、実務上は特に区別せずに二次的著作物を創作する行為全般を指すことも多い[4][5]。
動詞
活用
「翻案」の例文・使い方・用例・文例
品詞の分類
- >> 「翻案」を含む用語の索引
- 翻案のページへのリンク