修辞学
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修辞学(しゅうじがく、希: ρητορική, rhētorikē、羅: rhetorica、英: rhetoric)は、弁論・演説・説得の技術に関する学問分野[1][2]。弁論術、雄弁術、説得術、レートリケー、レトリックともいう。
注釈
- ^ 『修辞及華文』は、チェンバーズ兄弟『Information for the People』の項目の訳[25]。すなわち文部省刊『百科全書』の一つ。
出典
- ^ ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典『修辞学』 - コトバンク
- ^ The definition of rhetoric is a controversial subject within the field and has given rise to philological battles over its meaning in Ancient Greece. See, for instance, Johnstone, Henry W. Jr. (1995). “On Schiappa versus Poulakos”. Rhetoric Review (Spring) 14:2: 438-440.
- ^ cf. Conley, T.M. (1990). Rhetoric in the European Tradition. University of Chicago Press Kennedy, G.A. (1994). A New History of Classical Rhetoric. Princeton University Press. ISBN 9780691034430
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- ^ 『パイドロス』 プラトン/藤沢令夫, 岩波文庫 p181
- ^ ピロストラトス、エウナピオス 著 / 戸塚七郎、金子佳司 訳『哲学者・ソフィスト列伝』京都大学学術出版会〈西洋古典叢書〉、2001年。ISBN 978-4876981311。戸塚解説380頁。
- ^ 桑木野 2018, p. 20.
- ^ 奥山 2008, p. 49.
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- ^ a b c 浅野 2018, p. 206.
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- ^ 浅野 2018, p. 207.
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- ^ a b 桑木野 2018.
- ^ 堀江英一「音楽修辞フィグーラの概念による小学校歌唱共通教材の表現法」『富山国際大学子ども育成学部紀要』第2巻、2011年。
- ^ 西村清和「物語る絵のナラトロジー」『美学藝術学研究』第23巻、2005年。 ※同著者の以下の書籍がより詳しい。『イメージの修辞学 ことばと形象の交叉』三元社、2009年、新装版2017年、ISBN 978-4883034413
- ^ 吉田忠「イエズス会士系著訳書の受容」『日本思想史学』第36巻、日本思想史学会、2004年、67頁。
- ^ 山田耕太「キリシタン時代のリベラルアーツ教育」『人文社会科学研究所年報』第16巻、敬和学園大学、2018年、71頁。
- ^ 平野, 敏彦 (1992年1月31日). “レトリック研究の予備知識”. The Hiroshima Law Journal. p. 24. doi:10.15027/27646. 2021年1月24日閲覧。
- ^ 本田, 義央 (2005年2月24日). “インド古典修辞学における修辞と感情”. The Annals of the Research Project Center for the Comparative Study of Logic. p. 31. doi:10.15027/30114. 2021年1月24日閲覧。
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- ^ “WEB特集 演説の歴史 日本の場合は…”. NHKニュース. 2021年1月24日閲覧。
- ^ テレングト 2013, p. 70-71.
- ^ 中国語版ウィキソースに本記事に関連した原文があります:『易経』文言伝
- ^ 林少陽『「修辞」という思想 章炳麟と漢字圏の言語論的批評理論』白澤社、2009年、108,172頁。ISBN 9784768479278。
- ^ 青沼智、池田理知子、平野順也 共 編『メディア・レトリック論』ナカニシヤ出版、2018年。ISBN 978-4779512711。
- ^ Groarke, Leo (2020). “Informal Logic”. In Zalta, Edward N.. The Stanford Encyclopedia of Philosophy (Spring 2020 ed.). Metaphysics Research Lab, Stanford University
- ^ a b 浅野 2018, p. 209.
- ^ “第2言語習得 (SLA) 用語集”. www.u.tsukuba.ac.jp. 筑波大学. 2020年10月18日閲覧。
- ^ a b “『論証のレトリック』文庫版解説|ちくま学芸文庫|納富 信留|webちくま”. webちくま. 2020年9月17日閲覧。
修辞学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 02:57 UTC 版)
修辞学では、アイロニーとは、本当の考えや意図と違う考えをほのめかすことによって伝えることである。この際には、たとえばほめ殺しのように、誇張法が多く用いられる。その多くの場合は、他人を嘲笑することや諷刺することを目的としている。また、ドラマティック・アイロニーという使われ方がある。これは、観客が知っている真実を喜劇に登場する人物だけが知らず、登場人物たちが右往左往する様子を滑稽として笑うという点で、真実を隠すという意味で「アイロニー」である。
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修辞学
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疑惑法は話し手が自分の位置についての(多くは偽りの)疑問を表す、あるいは聞き手に修辞学的にどのように進むべきかを尋ねる修辞技法でもある。dubitatio とも呼ばれる。たとえば、次のようなものである。 私が当惑しているのは、君と君の家族を説得するものが欲しいからではなく、どこからか始めるかなんだよ。最初に話すべきは、君の父上の Tromes がテセウス神殿の近くで文法を教えていた Elpias の奴隷だった時、どのように足かせと首をつけていたかについてだろうか? それとも君の母上が英雄 Calamites の近くの離れ家で、日々繰り返される結婚生活によって、どのようにこの高貴なお方、熟達した脇役役者を養ったかについてだろうか? — デモステネス『冠について』(On the Crown)129
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修辞学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 05:01 UTC 版)
イソクラテスの修辞学教育のプログラムは、絶対の真実を得ることができない、現実的な問題や事件に対処するための言語使用能力に重きを置くものだった。さらに、国家に奉仕するための生徒の公民教育、訓練にも重きを置いた。生徒たちはさまざまなテーマについて、弁論を組み立て・述べることを練習した。イソクラテスは修辞学の法則・理論より、生まれつきの才能と練習とが重要であると考えた。変化のない法則を正確に叙述するよりは、カイロス(καιρός, kairos)、つまり、時と場合に応じた雄弁家の能力を力説した。 ソフィストに対するプラトンの攻撃のために、イソクラテスの弁論術・哲学学校は、非倫理的で欺瞞的であるように見られるようになった。しかし、プラトンの批判の多くは、イソクラテスの仕事の中に見付けることは難しく、結局プラトンはその著書『パイドロス』の最後で、ソクラテスにイソクラテスを讃えさせている。イソクラテスは理想的な雄弁家は修辞学の才能を持つだけでなく哲学・科学・芸術の幅広い知識を持つべきだと理解していた。さらに雄弁家は自由・自制・徳のギリシアの理想をも象徴しなければならないとも。その意味で、イソクラテスはキケロやクインティリアヌスといった古代ローマの修辞学者たち、さらにリベラルな教育概念に影響を与えた。 修辞術について、イソクラテスは革新者でもあった。イソクラテスは不自然さを避け、明確で自然なスタイルを奨励した。一方で、聞き手の注意を集めるリズムと変化をもたらした。ほとんどの修辞学者たちと同様に、彼は修辞学を、真実を曖昧にするものとしてではなく、むしろ理解しやすくする方法と見ていた。 古代ローマ時代に入手できたイソクラテスの60ある演説文のうち、21が古代と中世の写本筆写家によって残された。別の3つの演説文が、1988年にエジプトのDakhlehオアシスの遺跡の1つ、Kellisから発掘された1冊のコデックスの中に見つかった。イソクラテスの名前で書かれた手紙が9通あるが、そのうち4通は信憑性が疑問視されている。イソクラテスは『修辞術』という論文をまとめたと言われるが、それは現存していない。演説文やその他の著作の中には、自叙伝的な『アンティドシス(財産交換について)』や、『ソフィストたちに対して』といった教科書も含まれる。
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「修辞学」の例文・使い方・用例・文例
- キケロは私の好きな修辞学者の1人です。
- その巻末には修辞学と論理学の技法についての2編の短い大要があり、後者はソクラテス式論争方の見本で結ばれていた。
- 修辞学者
- 情熱が総合的であるときに繁栄するニセの修辞学−ジョージ・ウィル
- プラトンの法則で教えられている華麗な修辞学?ジョン・ミルトン
- 修辞学でない
- 修辞学の、または、修辞学に関する
- 文法、論理と修辞学に携わる中世の大学における初歩のカリキュラム
- 演説法と修辞学の練習のように研究されたジェスチャー、イントネーションの記憶からのスピーチの暗唱
- アテネ人の修辞学者で雄弁家(紀元前436年−338年)
- 修辞学という学問
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