素描とは? わかりやすく解説

そ‐びょう〔‐ベウ〕【素描】

読み方:そびょう

[名](スル)

黒・セピアなどの単色の線で物の形象表し、また陰影をつけた絵。絵画習作下絵として描かれるが、完成品としても鑑賞される。デッサン。「静物を—する」

要点簡単にまとめて書くことまた、その文章。「歳末庶民生活を—する」「文壇—」


す‐がき【素書(き)/素描(き)】

読み方:すがき

彩色加えないで線だけで描くこと。また、その絵。デッサン。素描(そびょう)。


素描


素描

読み】:ソビョウ
【英】:DRAWING

紙などの表面に、人物風景などを、単色の線で描き出したもの。陰影色彩つけられる場合もあるが、主体線描である。用具としては、チョーククレヨン木炭、メタル・ポイント・ペン・鉛筆などがある。制作の目的ないし動機により、クロッキースケッチエスキース下絵、エボーシュ、カルトン,エテュードなどの名称で呼ばれるが、いずれにせよ本来絵画図案を描くといった創作のための予備的準備的段階産物であり、ギリシア・ローマ時代から言い続けられてきたように建築彫刻絵画をはじめ工芸類を含むあらゆる造形基礎となるものである造形教育の手段としてもその効用認められている。しかし、近代ではその特有の芸術的価値認識され、素描自体目的とする作品現われて、独立した絵画一分野としてみなされるようになっている20世紀のものでは、瀟洒さと的確さで知られるマチスや、ゆるぎない形と創意満ちたピカソのものが有名である。なお、素描とドローイングなどにはニュアンス相違があるが、普通はフランス語デッサンとほぼ同義用いられている。

素描

作者司修

収載図書版画
出版社新潮社
刊行年月2000.3


素描

作者藤沢周

収載図書焦痕
出版社集英社
刊行年月2005.2


素描

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/14 16:26 UTC 版)

素描(そびょう、すがき)、デッサンフランス語: dessin)、ドローイング英語: drawing)とは、物体の形体、明暗などを平面に描画する美術制作技法、過程、あるいは作品のこと。これに準ずるものを指す場合もある[1]。 これについては後述する。


補注

  1. ^ 技術的には反射率や分光反射率として知られる
  2. ^ 照明の明るさや物体の向きなどで変化する
  3. ^ ここでの「画用紙」は広義ではなく狭義の専用紙を指す

出典

  1. ^ スケッチ入門 著者: 三芳悌吉[1]
  2. ^ 「人物画すなわち人間描写は、花鳥画や山水画以上に描写のあいまいさ、デッサンの狂いが誰にでも一見して見破られてしまう。それ故に非常に高度のデッサン力、描写力が要求される」 - 片桐白登編『水墨画技法講座(5)人物』(雄山閣・1986)
  3. ^ 『構図の源泉20―現代作家が語る私の構図』視覚デザイン研究所 1997.02 ISBN 4881081276 ISBN 978-4881081273
  4. ^ 『リアリズム絵画入門』 野田弘志著 芸術新聞社 2010/2/26 ISBN 4875861907 ISBN 978-4875861904
  5. ^ 例えば、新日曜美術館のルソーを取り扱った回、横尾忠則など
  6. ^ a b 鉛筆デッサン, 造形ファイル, 武蔵野美術大学, 2016年2月18日閲覧.
  7. ^ https://dessin.art-map.net/tool/drawing-paper/drawing-paper-type.html


「素描」の続きの解説一覧

素描

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 07:17 UTC 版)

「ミニチュア・プロフェッショナル・アート美術館 ヘンリク・ヤン・ドミニク」の記事における「素描」の解説

ロマン主義代表するポーランドのミニチュア・ドローイング。ポーランドロマン主義三大詩人呼ばれるアダム・ミツキェヴィチユリウシュ・スウォヴァツキジグムント・クラシンスキや、歴史小説知られるユゼフ・イグナツィ・クラシェフスキらが活躍した、シプリアン・カミル・ノルウィド、フレデリック・ショパン 当時ヨーロッパにおいてもピアニストとして、また作曲家としても有名だった。 『アダム・ミツキェヴィチアンナ・ヤヌシェヴィッチ-ピットロク2022鉛筆22×28mmプライマー-ハウライトユリウシュ・スウォヴァツキアンナ・ヤヌシェヴィッチ-ピットロク2022鉛筆19×27mmプライマー-ハウライトジグムント・クラシンスキアンナ・ヤヌシェヴィッチ-ピットロク2022鉛筆12×13mmプライマー-灰色 大理石 『ヨゼフ・イグナシー・クラシェフスキ』アンナ・ヤヌシェヴィッチ-ピットロク2022鉛筆11×16mmプライマー-灰色 大理石 『シプリアン・カミル・ノルウィド』アンナ・ヤヌシェヴィッチ-ピットロク2022鉛筆12×13mmプライマー-灰色 大理石フレデリック・ショパンアンナ・ヤヌシェヴィッチ-ピットロク2022鉛筆15×20mmプライマー- 緑 碧

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素描

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/18 14:22 UTC 版)

ラ・ムスメ」の記事における「素描」の解説

ラ・ムスメ」には、ゴッホによる素描が3点残されている。 半身像 (F1503/JH1533)。ペン葦ペン。トマス・ギブソン美術社ロンドン)。 座像 (F1504/JH1520)。鉛筆ペン葦ペンプーシキン美術館モスクワ)。 座像 (F1722/JH1521)。ペンルーヴル美術館パリ)。 ゴッホは、友人画家ジョン・ピーター・ラッセルに、油絵をもとに描いた素描12送りそのこと8月3日の手紙で書いているが、そのうち1枚が、現在ロンドンにある「ラ・ムスメ」の素描 (F1503/JH1533) であった仕上げたばかりの油絵に基いて描かれと見られる。 もう1枚ブルターニュにいるベルナール7月送られたもの (F1504/JH1520) であり、プーシキン美術館収蔵されている。右の縁に次のような注記がされている。 ヴェロネーズ・グリーンを強く加味した白の背景灰黄色の膚、黒い髪と眉、栗色の目、血紅色紫の横縞の上着、ロイヤル・ブルーの地に大きなイエロー・オレンジの水玉模様スカート、手に夾竹桃、髪にヴァーミリオンリボン 最後1枚ポール・ゴーギャン送られたもの (F1722/JH1521) であり、ルーヴル美術館収蔵されている。

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/17 19:13 UTC 版)

聖母戴冠 (ラファエロ)」の記事における「素描」の解説

さまざまな準備素描が知られている。オックスフォードアシュモリアン美術館2人奏楽天使ロンドン大英博物館右側前景使徒リール宮殿美術館中央下部聖トマス所蔵されている。

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/17 21:49 UTC 版)

美徳の寓意」の記事における「素描」の解説

少なくとも2点準備素描と未完のまま残され2点作品知られている。素描は現在ルーヴル美術館に、未完の作品スコットランド国立美術館ローマドーリア・パンフィーリ美術館所蔵されている。このうちドーリア・パンフィーリ美術館のものは1603年のアルドブランディーニ家(英語版)の目録コレッジョ帰属されている。

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/08 18:08 UTC 版)

愛の寓意 (ヴェロネーゼ)」の記事における「素描」の解説

メトロポリタン美術館本作品の準備習作所蔵されている。ヴェロネーゼ1枚の紙に連作使用するモチーフ模索しているが、驚くべきことに、連作登場する要素のすべてが素早く描かれている。ヴェロネーゼ人物像様々な角度描いていることから、粘土像を用いて研究したことが窺える

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/09 14:29 UTC 版)

パラスとケンタウロス」の記事における「素描」の解説

ボッティチェッリパラスには3つの素描があり、絵画初期アイデア示している可能性があるにせよ、最終的な図像に非常に近いものはなく、すべてたった1人立っている人物像研究思われる。うち2つでは女性像大きなオリーブの枝運びヘルメット握っている。これらの素描はそれぞれウフィツィ美術館オックスフォードアシュモレアン博物館ミラノのアンブロジアーナ絵画館イタリア語版)に所蔵されている。

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