素描の特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/28 04:24 UTC 版)
ヴェネツィアでは他のイタリア諸国と比べて、素描が重視される割合が少なかった。そのため大部分のヴェネツィア派によるデッサンは、今日の巨大な美術館でも残っていないことが多い。特定の絵画の準備制作に捕らわれないヴェネツィア派は、最初からキャンヴァスに油彩具で描くこともあるが、素描するケースも存在する。その際は絵画的効果を追求することに特化しており、砕けた形状や陰影と明暗、詳細より場の空気を描くことに重点を置いている。具体例として取り上げられるものを以下に列挙する。 灰色を帯びた青く染めた紙 ヴェネツィアの製図師たちによって一般化された。前述した効果に適応している。これによってペンとインクとブラシによる詳細なデッサンが描かれるようになった。 木炭 白と黒のチョーク 紙より後に受け入れられ、特に黒いチョークは幅広い表現力と陰影の強度が表現できるようになった。
※この「素描の特徴」の解説は、「ヴェネツィア派」の解説の一部です。
「素描の特徴」を含む「ヴェネツィア派」の記事については、「ヴェネツィア派」の概要を参照ください。
- 素描の特徴のページへのリンク