こく‐じん【黒人】
黒人
黒人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/26 06:26 UTC 版)
![]() | この記事は英語版の対応するページを翻訳することにより充実させることができます。(2024年11月) 翻訳前に重要な指示を読むには右にある[表示]をクリックしてください。
|


黒人(こくじん)は、通俗的人種概念の一つで、肌の色が濃色で黒に近い人種の総称。黒色人種(こくしょくじんしゅ)。日焼けなどではなく、遺伝で肌の色が黒に近い。
過去の科学的人種主義でいうネグロイドの概念のほか、社会的、および文化的な定義も含まれる。「黒人」は、単なる肌の色にとどまらず、共有された歴史や経験、文化的表現にも焦点を当てている。
各地の黒人
日本
日本で、黒人の記録が見えるようになったのは、戦国時代のことである。当時、南蛮人と呼ばれたヨーロッパ人は、従者として東南アジアやアフリカの者を日本に連れてきていた。その数は決して少ないものではなかったとされる。天正遣欧少年使節がアフリカに赴いた時、一行は「今迄にもあの黒い者らが我々の方へ渡つて来るのを沢山に見た事はあるが」との感想を残している。当時、東南アジア人やアフリカ人は、肌が黒い人として、まとめて「黒坊」などと呼ばれていた[1]。
戦国時代にイエズス会巡察師アレッサンドロ・ヴァリニャーノが連れて来たモザンビーク出身の黒人奴隷は弥助の名で織田信長が家臣に取り立てた。
アメリカ合衆国
アメリカ合衆国では、「黒人」の同義語(あるいは政治的に正しい言い換え)として「アフリカ系 (African)」が使われる。この語は通常、「アフリカに出自を持つ」という文字どおりの意味では使われない。たとえば、北アフリカのアラブ人やベルベル人を祖先とする者はアフリカ系から除外される。
アメリカ合衆国では、「黒人」も「アフリカ系」も、単に人種的特徴を表すにとどまらず、奴隷の子孫という歴史と文化を共有した民族集団としての側面も持つ。 デブラ・ディッカーソンは、「黒人[2]」や「アフリカ系[3]」という語は、奴隷とその子孫に限定すべきだと主張している。したがって彼女の定義によれば、黒人初のアメリカ大統領であるバラク・オバマは黒人ではない[2][4]。
1967年まで、いくつかの州では、先祖に一人でも黒人がいる者は黒人であるとする「ワンドロップ・ルール」があった[5]。黒人と白人のハーフであるバラク・オバマやハル・ベリー、黒人のクォーターにすぎないタイガー・ウッズなどが黒人とみなされるのもこの影響があるとされる[6]。
オーストラリア
オーストラリアの先住民(アボリジニとトレス海峡諸島民)が黒人と呼ばれることがある[7]。
フランス
18世紀には奴隷黒人と解放黒人が存在したが、フランス革命下の1791年5月14日に布告された大法令で、両親が解放黒人で既婚者については、納税義務と市民権が付与され、植民地や聖堂区での集会への参加、就職の自由が認められるようになった。また翌年の3月24日の大法令にて、全ての奴隷黒人が解放され、解放黒人と同様の権利が与えられた[8]。
脚注
出典
- ^ “アフリカの日本、日本のアフリカ 第2章 日本に渡ったアフリカ人”. 国立国会図書館. 2019年10月21日閲覧。
- ^ a b Debra J. Dickerson (January 22, 2007). Colorblind – Barack Obama would be the great black hope in the next presidential race – if he were actually black. salon.com. オリジナルの24 September 2010時点におけるアーカイブ。 October 7, 2010閲覧。.
- ^ Debra Dickerson - The Colbert Report - 2/8/07 - Video Clip | Comedy Central
- ^ Debra Dickerson (February 8, 2007). “The Colbert Report”. colbertnation.com. October 7, 2010閲覧。
- ^ One drop of blood
- ^ ‘One-Drop Rule’ Appears to Persist for Biracial Individuals | Harvard University Faculty of Arts and Sciences
- ^ 『リーダーズ英和辞典』(初版 1984)「black」
- ^ セレスタン・ギタール著 レイモン・オベール編 河盛好蔵監訳『フランス革命下の一市民の日記』中央公論社、昭和55年2月15日、p.37、87.
関連項目
- 宮廷につかえていた黒人
- Kizlar agha - トルコの黒人宦官長
- Kammermohr - ヨーロッパの王宮で働いていた黒人の召使いについて。
外部リンク
- 日本人と黒人との接触交流抄史一戦前篇古川博己・古川哲史、天理大学人権問題研究室紀要 第4号 :59 一 68, 2001
- 『黒人問題』 満川亀太郎、二酉名著刊行会、1925年
黑人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 06:22 UTC 版)
種類 | 口腔ケア |
---|---|
所持会社 | ホウリー&ヘイゼル |
使用開始国 | 中国本土、香港、台湾 |
主要使用国 | アジア |
使用開始 | 1933年12月7日 |
ウェブサイト |
www |
黑人(拼音: ,字義通り黒人の意)は、ニューヨークを拠点とする多国籍企業コルゲート・パーモリーブ傘下のホウリー&ヘイゼルがDarkie(のちにDarlie)の英語名で販売している歯磨き粉である。アジアでは2010年代以降もこの商品名のまま発売されている。
もともとこの歯磨き粉は、1933年に上海で設立されたホウリー&ヘイゼル・ケミカル・カンパニー(好來化工)が発売を開始した商品である。1985年にコルゲート・パーモリーブが同社の株式50%を取得し、傘下企業とした[1]。
ネーミング
黑人という商品名にあてられていた英語であるDarkieは、特にイギリスやアメリカ、カナダなどでは黒人を意味する侮蔑的な表現である。商品パッケージには目を見開いて笑う黒い肌の男性キャラクターが描かれ、さらにシルクハットと片めがね、ボウタイという衣装のため、容易にミンストレル・ショーを連想させる。
実際、ホウリー&ヘイゼルによる黑人の商品パッケージは、アメリカの歌手で俳優のアル・ジョンソンのパロディだった。アル・ジョンソンはミンストレル・ショーに出演し、その黒塗りの顔によるパフォーマンスで人気を博した。彼の白い歯も、黑人のブランディングやロゴデザインのアイディアにつながった[1]。1985年にコルゲート・パーモリーブがホウリー&ヘイゼルを買収すると、この商品名にはたいへんな批判の声があがり、1989年に同社の最高経営責任者ルーベン・マークが陳謝するとともにこの歯磨き粉の英語名をDarlieに変更した。パッケージ・デザインも変更され、誤解を避けるためにシルクハットをかぶった人種的にあいまいな男性キャラクターとなった[2]。しかし中国では、商品名の存続を消費者に訴える「黑人牙膏は、黑人牙膏のままです」という広告キャンペーンまで行われ[3][出典無効]、実際にこの商品名のまま発売中止になることはなかった(その後もホウリー&ヘイゼルは、類似したロゴと「黒人」という商品名を使用して歯磨き粉を発売したとして深圳市の企業を訴え、勝訴している[1])。

アジアではこの歯磨き粉の名前が侮蔑的だとは受けとられなかったため、コルゲート・パーモリーブは中国、台湾、インドネシア、マレーシア、シンガポール、ベトナム、タイなどでは販売を続けた。一方で同社はこの商品はアジア以外では販売しないともアナウンスしている[4]。
2020年、ジョージ・フロイドの死をきっかけとして、黒人をロゴやイメージにしたブランドが「人種的ステレオタイプ」との批判を受けて見直しが相次ぐ中、コルゲート・パーモリーブは中国語名とロゴを見直すことを明らかにした[5]。 2022年3月より、中国語ブランド名を「黒人」から、創業時の社名である「好来」に改称する予定(英字ブランドはそのまま)。
黑人は2004年のモキュメンタリー映画『CSA: Confederate States of America』(「CSA ~南北戦争で南軍が勝ってたら?」)にも登場する。作中の改変された歴史に登場するフィクションのブランドのはずが、エンドクレジットで実際の商品だということがわかるのである[6]。
商品
黑人の本来のフレーバーはミントのみで、ほかのフレーバーは子供向けの商品ラインアップである[7]。
1989年の時点で、黑人は台湾市場では75%のシェアを、シンガポールでは50%、マレーシアと香港では30%、台湾では20%のシェアをそれぞれ持っていた[8]。
脚注
- ^ a b c Stone Fish, Isaac (2010年11月30日). “Back to the Days of Blackface”. Newsweek. オリジナルの2010年12月2日時点におけるアーカイブ。
- ^ “Darkie drops offensive name and logo” (JPEG). Straits Times: p. 6. (1989年1月29日). オリジナルの2015年12月4日時点におけるアーカイブ。
- ^ hkcfphobia (2007年8月1日). “【HKTVC】Darlie 黑人牙膏 1990/20sec”. YouTube. 2013年10月29日閲覧。
- ^ “'Darkie' toothpaste puts company in a squeeze”. Baltimore Afro-American. (1986年3月1日) 2015年12月4日閲覧。
- ^ 英国放送協会. “「黒人歯磨き粉」の中国語名とロゴを見直し 米日用品大手”. BBC News. 2020年6月21日閲覧。
- ^ McCarthy, Todd (2004年3月9日). “Review: ‘C.S.A.: The Confederate States of America’”. Variety 2013年10月29日閲覧。
- ^ http://www.darlie.com.hk/en/toothpaste/darlie-junior
- ^ Whiting, Kenneth L. (1989年4月17日). “Darkie Toothpaste Changes Name”. Associated Press. Singapore. オリジナルの2013年10月30日時点におけるアーカイブ。 2013年10月29日閲覧。
外部リンク
黒人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 05:41 UTC 版)
「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」の記事における「黒人」の解説
スーザン・“クレージー・アイズ”・ウォーレン (Suzanne "Crazy Eyes" Warren)演 - ウゾ・アドゥーバ(英語版) / 日本語吹替 - 美々 エキセントリックな性格の黒人。白人夫婦の養女となるが実子の妹が生まれ、周りの白人社会に馴染めない少女時代を送る。無実の罪で収監されている。一時期パイパーに想いを寄せる。自身が書いた小説が人気になり、文筆の才能を発揮する。ヴィーからいいように使われている自覚がなく、彼女の死後も慕う様子が伺える。シンディから囚人暴動中一緒にいたと口止めされるもずっとモヤモヤしている。Bブロックに収監。 ターシャ・“テイスティ”・ジェファーソン (Tasha "Taystee" Jefferson)演 - ダニエル・ブルックス(英語版) / 日本語吹替 - 吉田麻実 高い知性を持つ若い黒人。ヴィーとは母親も同然の付き合いではあるが因縁の仲。一時的に保釈されるも外の世界に馴染めず意図的に刑務所に戻る。S4ではカプート所長の秘書となる。S6ではピスカテラ殺害の濡れ衣着せられ信じていた同じ囚人らの不利な証言があり有罪終身刑となる。S7ではプッセイの名で基金を設立する。 プッセイ・ワシントン (Poussey Washington)演 - サミラ・ワイリー(英語版) / 日本語吹替 - 西島麻紘 小柄な体型の黒人。かつて軍人の父がドイツ駐留中にドイツ軍人の娘と同性愛関係となるが引き裂かれる。テイスティの親友。酒造りが得意。ソーソーと恋仲になる。S4では終盤の囚人ストライキの際、 誤って看守のベイリーに拘束されて死ぬ。(S1-S5、S7) シンディ・”ブラック・シンディ”・ヘイズ (Cindy "Black Cindy" Hayes)演 - エイドリエン・C・ムーア(英語版) / 日本語吹替 - 品田美穂 黒人。おしゃべりで皮肉屋。空港で旅行者の荷物から窃盗を繰り返して収監される。娘がいるが母の養子にしたため自分の妹になっている。MCCの経費削減のために刑務所内の食事がまずくなって教徒用の給食欲しさに、ユダヤ教へ改宗する。S6では保身のためにテイスティに不利な証言をする。S7で出所する。 ソフィア・バーセット (Sophia Burset)演 - ラヴァーン・コックス / 日本語吹替 - 横田大輔 かつて男性だったトランスジェンダーの黒人。性転換を受け入れない息子との関係に悩む。所内では美容師を務める。S6ではカプートからテイスティに有利な証言するよう持ちかけられるが、早期出所と30万ドルを提示するMCCとの取引に応じて、パイパーと同日に出所する。S7では美容師となる。 イヴォンヌ・”ヴィー”・パーカー (Yvonne "Vee" Parker)演 - ロレイン・トゥーサント かつてはストリート一帯を牛耳っていた麻薬業者で、非情かつ頭脳派。所内でも黒人たちを組織して密売ビジネスをレッドから奪おうとする。スーザンを手駒にし洗脳する。刑務所から脱走を図った際に、ローザに車で引き殺される。(S2) クローデット・ペレイジ (Claudette "Miss Claudette" Pelage)演 - ミシェル・ハースト(英語版) 殺人罪で収監されている数少ない囚人の一人で、老齢だが周囲から恐れられている。カリブ海地域からの移民。礼儀に厳しい。S1では当初、パイパーと同室になる。(S1) アリソン・アブドゥラー (Alison Abdullah)演 - アマンダ・ステファン(英語版) / 日本語吹替 - 北煬子 イスラム教徒。(S4-S5,S7) ジャネー・ワトソン演 - ヴィッキー・ジューディ(英語版) 高校陸上競技選手。ボーイフレンド絡みで小切手詐欺にかかわって転落。(S1-S5,S7)
※この「黒人」の解説は、「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」の解説の一部です。
「黒人」を含む「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」の記事については、「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」の概要を参照ください。
黒人
「黒人」の例文・使い方・用例・文例
- 黒人音楽
- 彼は黒人であることに誇りを持っている
- 黒人霊歌
- 彼は黒人だ。
- 彼女は黒人のばあやに育てられた。
- 彼は彼女のことを黒人の女と呼んだ。
- ブラックスプロイテーション映画は1970年代に都会の黒人観客を引き付けるために制作された。
- KKKは最も有力な反黒人団体の1つであった。
- 黒人の俳優が主人公を演じる映画
- あなたは黒人に見間違えられたのですか?
- 彼は黒人を見下すのが癖になっている。
- 彼は、黒人たちが暴力に頼らないで平等の権利を得るための戦いに勝てると信じていた。
- 突然、黒人と白人がお互いに激しく暴力をふるい憎しみ会う時機が到来した。
- 図1中のグラフは各学年の白人と黒人の総計点の平均値の相違を示している。
- 市の黒人と白人の争いはますますひどくなった。
- 黒人は綿畑での労働を強制された。
- 黒人はバスの後部に座るか、もしも後部がつまってしまえば立たねばならなかった。
- 黒人に対するひどい人種的憎悪はまだ存在している。
- 学生に黒人に対するイメージを聞いた。
- 一部の黒人はより過激な解決策を求める。
黒人と同じ種類の言葉
- >> 「黒人」を含む用語の索引
- 黒人のページへのリンク