円盾
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 08:23 UTC 版)
標準的な円盾(まるたて)は両手の拳を突き合わせて肘から肘までの直径であった。もっとも基本的な物で、中心軸に持ち手があるセンターグリップ式である。ドーム状に膨らませるか、中央はアンブーと呼ばれる金属半球がはめ込まれる。盾の中心軸を手で持つ空間を確保するものである。腕で盾を動かす範囲はおよそ左右上下20cmほどで足を除く全身が防御できる。汎用性に優れるため、標準的な盾であり続け、馬上や船上でもよく使われる。 また、センターグリップタイプの盾は腕が固定されないため、初心者向きである。アイロン形は腕を通すベルトがあり、完全に固定される。腕全体で支えるのでセンターグリップタイプよりも負担は少なく、強い衝撃にも耐えるが細かい動作ができない。行軍中はベルトをつけ背中に背負うようにした。アンブーは必ず金属でできている。大きな仰角をつけて放たれ、貫通力を高めた矢を防ぐためであった。
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