円石の種類と構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 10:20 UTC 版)
円石はホロコッコリスとヘテロコッコリスの二種類に大別される。 ホロコッコリス(holococcolith) 一片が0.1マイクロメートル程度の、小さな斜方六面体の方解石結晶より成る。円石藻の細胞表面で形成される。 ヘテロコッコリス(heterococcoliths) 方解石に加えて霰石型の結晶から成る円石。様々な大きさ・形状の結晶単位が放射状に配列して構成されている。円石藻の細胞内、ゴルジ体などの器官で形成される。 ホロコッコリスとヘテロコッコリスは従来、異なる種が別個に形成する円石であると考えられてきた。しかし近年、円石藻の培養技術の発達に伴って、円石藻は生活環の各ステージにおいて、それぞれの種類の円石を持つ事が分かってきた。一般に単相(n)の世代はホロコッコリスを、複相(2n)の世代はヘテロコッコリスを形成する。つまり一種類の円石藻が、場合により全く異なる形状の円石を付けるのである。これを受けて、今まで分類基準を円石の形状に頼ってきた円石藻の分類体系は、大きな変革を迫られている。
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