ジュール・ラフォルグとは? わかりやすく解説

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ラフォルグ【Jules Laforgue】

読み方:らふぉるぐ

1860〜1887]フランス詩人象徴派属し自由詩創始者一人詩集最後の詩」、散文伝説的教訓劇」など。


ジュール・ラフォルグ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/06 15:06 UTC 版)

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ジュール・ラフォルグ
誕生 1860年8月16日
ウルグアイ、モンテビデオ
死没 (1887-08-20) 1887年8月20日(27歳没)
フランス、パリ
職業 詩人
国籍 フランス
文学活動 象徴主義
代表作 聖母なる月のまねび
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ジュール・ラフォルグJules Laforgue, 1860年8月16日 - 1887年8月20日)は、フランス象徴主義詩人。ウルグアイモンテビデオで生まれ、フランスパリに死す。

生涯・作風

父シャルル=ブノワ・ラフォルグと母ポーリーヌ・ラコレが出逢ったのはウルグアイだった。そこで父親は、最初教師を、続いて銀行員をしていた。結婚後、11人の子供に恵まれ、ジュールはその第二子。1866年、一家は、父親の生地である、フランスのタルブに移る。1867年、家族はウルグアイに戻ることになり、ジュールと兄のエミールだけが、従兄弟の家に預けられる。

1869年、一家はパリに移転。1877年、母親が流産の末、死亡。ジュールは決して優等生ではなかった。その年から翌1878年にかけて、バカロレアの試験に3度失敗する。彼はパリの図書館に通い、フランスのすぐれた著者の本を読み、独学で勉強する。

1879年、父親が病気になり、一家はタルブに引っ越すことになるが、ジュールはパリに残る。トゥールーズで最初の詩を発表。さらにいくつかの詩を発表し、その年の末には、注目される詩人となる。1880年、彼はパリの文壇に出入りするようになり、「近代生活」誌の編集者ポール・ブールジェに目をかけられる。

1881年、文学の仕事が忙しくなり、タルブでの父親の葬式にも出られなかった。その年の11月から1886年にかけて、ドイツ皇后アウグステ・ヴィクトリアのフランス語読書係(一種の文化的カウンセラー)として、ベルリンで暮らす。彼は多額の報酬を得て、余暇を趣味に費やした。1885年には、代表作である『聖母なる月のまねび』を書き上げる。

1886年、フランスに帰国。イギリス人女性リア・リーと結婚。しかし、その翌年、結核でこの世を去る。残された妻も、翌年同じ病気で死去した。

ウォルト・ホイットマンに強い影響を受けたラフォルグは、自由詩の形式を用いたフランスの最初期の詩人の一人である。 哲学的には、ショーペンハウアーエドゥアルト・フォン・ハルトマンの熱心な信奉者だった。

近代の悲愁を破格の韻律にのせてパロディー、造語、俗語等、多彩で高度な言語遊戯をもって人類の泣き笑いと愛を歌い上げた彼の作品は、若い頃のT・S・エリオットエズラ・パウンドに多大な影響を与えている。日本でも、三富朽葉中原中也梶井基次郎などが愛読した。

作品

  • ステファヌ・ヴァシリュー Stéphane Vassiliew(1881年。出版されたのは1943年)
  • 嘆き節 Les Complaintes(1885年出版)
  • 聖母なる月のまねび L'Imitation de Notre Dame de la Lune(1886年出版)
  • 伝説寓話 Moralités légendaires(1887年出版)
  • 最後の詩 Derniers vers(1890年出版)
  • Berlin, la cour et la ville(1922年出版)

参考文献

  • Peter France (Ed.) (1995). The New Oxford Companion to Literature in French. Oxford: Clarendon Press. ISBN 0-19-866125-8.

日本語訳

外部リンク



ジュール・ラフォルグ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/05 08:22 UTC 版)

Kの昇天」の記事における「ジュール・ラフォルグ」の解説

Kの昇天』の作中で、〈哀れなる哉、イカルス幾人も来て落つこちる〉と記されているのは、ジュール・ラフォルグの詩「月光」の中の一節である。ラフォルグフランス詩人で、厭世的な素顔ピエロ仮面隠した評された。 基次郎上田敏邦訳したラフォルグ詩集海潮音』、『牧羊神』を愛読しており、『シラノ・ド・ベルジュラック』同様、月の光に魅せられる人物イメージ着想ラフォルグ詩篇からも得ていたことが看取される。 あゝ月は美しいな、あのしんとした中空を 夏八月良夜に乗つきつて。帆柱なんぞはうつちやつて、ふらりふらり転けてゆく、のまつ黒けの崖下をあゝ往つてみたいな無暗に往つてみたいな尊いあすこの水盤へ乗つてみたなら嘸よからう。お月さまは盲だ、險難至極燈臺だ。 哀れなる哉、イカルス幾人も来ておつこちる。 自殺者眼のやうに、死つてござるお月様、 — ジュール・ラフォルグ「月光」(上田敏訳)

※この「ジュール・ラフォルグ」の解説は、「Kの昇天」の解説の一部です。
「ジュール・ラフォルグ」を含む「Kの昇天」の記事については、「Kの昇天」の概要を参照ください。

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