文学書
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/23 06:01 UTC 版)
すでにスイユ社創設当初から作品を発表していたドゥニ・ロッシュは1974年に「フィクション株式会社(Fiction & Cie)」叢書を創刊し、「テル・ケル」叢書に代わる文学叢書となった。「フィクション株式会社」叢書からは2014年までの40年間に約500冊が刊行された。 刊行した作品が権威ある文学賞(ゴンクール賞、ルノードー賞、アカデミー・フランセーズ小説大賞、フェミナ賞、アンテラリエ賞、メディシス賞)を受賞すると、たとえば、ルノードー賞の場合、売上が平均22万部に達するとされるが、スイユ社から刊行された小説では、邦訳が刊行されているものだけでも、カミーユ・ブールニケル(フランス語版)の『女帝の罠』(1970年メディシス賞)、ルネ=ヴィクトル・ピーユ(フランス語版)の『呪い師』(1974年フェミナ賞)、パトリック・グランヴィルの『火炎樹』(1976年ゴンクール賞)、ジャン=マルク・ロベール(フランス語版)の『奇妙な季節』(1979年ルノードー賞)、ディディエ・ドゥコワン(フランス語版)『愛よ、ニューヨークよ』(1977年ゴンクール賞)、タハール・ベン=ジェルーンの『聖なる夜』(1987年ゴンクール賞)、ダン・フランク(フランス語版)の『別れるということ』(1991年ルノードー賞)、アマドゥ・クルマの『アラーの神にもいわれはない』(2000年ルノードー賞)、ユベール・マンガレリの『四人の兵士』(2003年メディシス賞)などがある。『ル・モンド』紙の調査によると、フランスの出版社のうち、これらの文学賞の受賞作品を最も多く刊行しているのはガリマール社、次いでグラッセ社(フランス語版)、3位がスイユ社である。スイユ社は、デビューしたばかりの作家、まだ才能に見合った評価を得ていない作家、「比類ない」作家の小説や短編集に対して与えられるメディシス賞 受賞作品が最も多く、ガリマール社とほぼ同数、逆に、審査員がすべて男性によって構成されるアンテラリエ賞は、ごくわずかである。
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