ば‐の‐りょうしろん〔‐リヤウシロン〕【場の量子論】
場の量子論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/07 08:31 UTC 版)
場の量子論(ばのりょうしろん、英:Quantum Field Theory)は、量子化された場(素粒子物理ではこれが素粒子そのものに対応する)の性質を扱う理論である。
- ^ 清水明 『新版 量子論の基礎―その本質のやさしい理解のために―』サイエンス社、2004年。ISBN 4-7819-1062-9。
- ^ 新井朝雄「場の量子論の数理 : Mathematical Aspects of Quantum Field Theory」応用物理, Vol3, No.4, P.292-306 (1993).
- ^ a b c 長島順清 『素粒子物理学の基礎I』朝倉書店〈朝倉物理学大系〉、2002年。ISBN 4-254-13673-0。
- ^ 吉田伸夫 『素粒子論はなぜわかりにくいのか~場の考え方を理解する』技術評論社、2013年。ISBN 978-4774161310。
- ^ 坂本眞人 『場の量子論-普遍性と自由場を中心として-』裳華房〈量子力学選書〉、2014年。ISBN 978-4785325114。
- ^ Wigner Biography Archived 2011年9月23日, at the Wayback Machine.
- ^ Ann. of Math. (2) 40 (1939), 149-204
- ^ 南部理論と物性物理学
- ^ Symmetry and Symmetry Breaking
- 1 場の量子論とは
- 2 場の量子論の概要
- 3 成立史
- 4 理論の詳細
- 5 脚注
場の量子論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 02:54 UTC 版)
詳細は「場の量子論」および「共形場理論」を参照 空間と時間へ広がっている電磁場のような物理的対象の量子力学の応用は、場の量子論として知られている。 素粒子物理学では、場の量子論は基本粒子の理解の基礎をなし、基本的な場の励起としてモデル化される。場の量子論は、また準粒子と呼ばれる対象のような粒子のモデル化するため凝縮系物性全体にも使われる。 AdS/CFT対応では、量子重力理論に加えて、共形場理論と呼ばれるある場の量子論の一種を考える。この場の理論は、特別な対称性を持ち、数学的に扱い易いタイプの場の量子論である。 この理論は、よく弦理論の脈絡の中で研究され、時空の中を伝播する弦の軌跡としてワールドシート(英語版)と結びつき、統計力学では、熱力学的臨界点で系をモデル化している。
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場の量子論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/10 17:58 UTC 版)
場の量子論においても、同様に場の演算子の積に対しての時間順序積が定義される。但し、場の演算子の場合は、ボソンの演算子とフェルミオンの演算子では、並べ替えにおける符号付加の有無が異なる。2つの場の演算子A1(t1)、A2(t2)の積において、その時間順序積は T { A 1 ( t 1 ) A 2 ( t 2 ) } = { A 1 ( t 1 ) A 2 ( t 2 ) ( t 1 > t 2 ) ± A 2 ( t 2 ) A 1 ( t 1 ) ( t 2 > t 1 ) = θ ( t 1 − t 2 ) A 1 ( t 1 ) A 2 ( t 2 ) ± θ ( t 2 − t 1 ) A 2 ( t 2 ) A 1 ( t 1 ) {\displaystyle {\begin{aligned}T\{A_{1}(t_{1})A_{2}(t_{2})\}&=\left\{{\begin{matrix}A_{1}(t_{1})A_{2}(t_{2})&\quad (t_{1}>t_{2})\\\pm A_{2}(t_{2})A_{1}(t_{1})&\quad (t_{2}>t_{1})\end{matrix}}\right.\\&=\theta (t_{1}-t_{2})A_{1}(t_{1})A_{2}(t_{2})\pm \theta (t_{2}-t_{1})A_{2}(t_{2})A_{1}(t_{1})\end{aligned}}} で与えられる。ここで、符号±は+がボソンの演算子、−がフェルミオンの演算子の場合に対応する。この符号の与え方により、反交換するフェルミオンの場合にもt1→t2としたときに、t1>t2の結果はt2>t1の結果に一致する。 より一般にn 個の場の演算子A1(t1)、...、An(tn)の積において、時間順序積が T { A 1 ( t 1 ) A 2 ( t 2 ) ⋯ A n ( t n ) } = ∑ p θ ( t p 1 > t p 2 > ⋯ > t p 2 ) ϵ ( p ) A p 1 ( t p 1 ) A p 2 ( t p 2 ) ⋯ A p n ( t p n ) {\displaystyle T\{A_{1}(t_{1})A_{2}(t_{2})\dotsb A_{n}(t_{n})\}=\sum _{p}\theta (t_{p_{1}}>t_{p_{2}}>\dots >t_{p2})\epsilon (p)A_{p_{1}}(t_{p_{1}})A_{p_{2}}(t_{p2})\dotsb A_{p_{n}}(t_{p_{n}})} で定義される。ここで、添え字p についての和は、n 次の対称群における置換全てにわたる和を意味し、記号ε(p)はボソンの演算子の場合には1、フェルミオンの演算子には置換の符号を表すものとする。
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場の量子論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/27 05:38 UTC 版)
場の量子論においては、ディラック方程式の解を運動量空間で展開し、負の振動モードを表す場に対して反粒子と呼ぶ。この枠組みでは、粒子と反粒子が衝突し光子に変わる、などの過程を生成消滅演算子を用いて数学的に記述することが出来る。現在の素粒子論は、場の量子論に立脚した標準模型が実験結果を非常に正確に記述することが分かっており、粒子や反粒子の散乱断面積、崩壊幅などは場の理論を用いて計算することが出来る。 数学的取り扱いにおいては、粒子が時間軸を過去に向かって進んでいるものを反粒子である、と解釈することもある(CPT定理)。
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場の量子論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/17 21:26 UTC 版)
「パリティ (物理学)」の記事における「場の量子論」の解説
場の量子論において以下の3つの条件が全て満たされている場合、全ての状態に対して固有パリティを定義することができ、このパリティはあらゆる反応において保存することとなる。 真空状態がパリティの下で不変である。 (P|0> = |0>) ハミルトニアンがパリティ不変である。 ([H, P] = 0) 量子化条件はパリティの下で不変性を保つ。 量子電磁力学はパリティを保存する理論の代表的な例である。このことを示すためには、その作用はパリティ不変であり、量子化もパリティを破らないことを証明する必要がある。以下では簡単のため、正準量子化が用いられることを仮定する。このとき、その真空状態は量子化の構築によってパリティの下で不変である。作用の不変性はマクスウェル方程式の古典的不変性から得られる。正準量子化手続きの不変性は達成することができるが、消滅演算子の変換に依存することが分かる: Pa(p, ±)P+ = −a(−p, ±) ここで p は光子の運動量を表し、± はその偏光状態を表す。これは、光子は奇の固有パリティを持つことを意味する。同様に全てのベクトル粒子は奇数の固有パリティを持ち、全ての疑ベクトル中間子は偶の固有パリティを持つことを示すことができる。
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