相互作用描像とは? わかりやすく解説

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相互作用描像

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/16 13:52 UTC 版)

量子力学時間発展において、相互作用描像 (そうごさようびょうぞう、: Interaction picture)または相互作用表示(そうごさようひょうじ)とは、シュレーディンガー描像ハイゼンベルク描像の中間というべき描像である。これら2つの描像では、状態ベクトルまたは演算子のどちらかのみが時間に依存するが、相互作用描像にたてばこの両者が可観測量の時間依存性に寄与する。ディラック描像とも。

シュレーディンガー描像およびハイゼンベルク描像では、ˆA(t1) − ˆA(t2) などのように異なる時間における演算子を含む式は必ずしも意味をなさないが、相互作用描像では許される。これは非時間依存ユニタリ変換が、ある描像における演算子を他の描像における対応する演算子と関連づけるためである。演算子がどの描像におけるものなのかが明示されていない書物もあり、混乱と誤用を招くこともある。

定義

相互作用描像における演算子と状態ベクトルは、基底の変更(ユニタリ変換)によってシュレーディンガー描像におけるそれらと関連づけられる。

相互作用描像に移るために、シュレーディンガー描像のハミルトニアンˆHS = ˆH0,S + ˆH1,S のように二つにわける。[1]

もし、ハミルトニアンが陽に時間に依存する場合(例えば、量子系が時間変化する外部電場と相互作用する場合)、大抵の場合は ˆH1,S に陽に時間に依る部分を含め、ˆH0,S を時間非依存に選ぶのが好都合である。この場合を想定して話を進める。[2]

状態ベクトル

相互作用描像における状態ベクトル |ψI(t)⟩ は、シュレーディンガー描像において対応する状態ベクトルを |ψS(t)⟩ として、次のように定義される。

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