ちょう‐たいしょうせい〔テウ‐〕【超対称性】
超対称性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/29 09:19 UTC 版)

標準模型を超える物理 |
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標準模型 |
超対称性(ちょうたいしょうせい, supersymmetry, SUSY)は、ボソンとフェルミオンの入れ替えに対応する対称性である。この対称性を取り入れた理論は超対称性理論などのように呼ばれる。また、超対称性粒子の一部はダークマターの候補の一つである。2022年10月現在、超対称性粒子は未発見である。
概要
素粒子物理学では、場の量子論を基礎とする標準模型について理論と実験の比較検証が進められている。
一般に場の量子論の計算では、随所に発散が現れるという問題があるが、この問題は朝永振一郎らの繰り込み理論である程度解決可能とされている。この繰り込み理論について、標準模型においては、ヒッグス機構による電弱対称性の自発的破れのスケールを観測事実と合わせるために、理論のパラメーターを精密に調整する必要がある。この問題はプランクスケール(1019 GeV)と電弱対称性が破れるスケール(102 GeV)の間の顕著な隔たりに起因するもので、階層性問題と呼ばれている。この階層性問題に対する解決策の一つとして「超対称性」は導入された。
超対称性は、現在までに知られている標準模型の粒子のそれぞれに対となる超対称性粒子が存在することを予言する。例えば、電子に対してスカラー電子と呼ばれるスピン0で電荷−1を持つ粒子の存在が予言される。そのような粒子は実際には観測されていないため、我々が住んでいる世界の真空では、超対称性が自発的に破れていると考える。この超対称性の破れを起こす機構はいくつか提唱されているが未だ実験による確証は得られていない。超対称性粒子を発見するために加速器を用いた実験が世界中で進められている。
超対称代数
超対称代数とは超対称変換の生成子の満たす代数である。
最も簡単な
超対称性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/12 14:42 UTC 版)
詳細は「超対称性」を参照 超対称性として知られる型の対称性は標準模型の理論を進展させるために導入が試みられてきた。超対称性は、すでに標準模型の中に組み込まれている対称性を越えた対称性、特にボース粒子とフェルミ粒子の間の対称性が存在するという発想に基づいている。超対称性は、ボース粒子のそれぞれの型は超対称パートナーとしてのフェルミ粒子を持ち、フェルミ粒子の場合も同様のパートナーを持つと主張している。超対称性は実験的にはいまだ検証されていない。現在見つかっている既知のどの粒子も、既知の粒子の超対称性パートナーとしての適切な性質を備えていない。もし超対称性パートナーが存在するなら、それらは現状の粒子加速器が生成できるより大きい質量を持つはずである。
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