りょうし‐もつれ〔リヤウシ‐〕【量子×縺れ】
量子もつれ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/20 13:18 UTC 版)
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量子もつれ(りょうしもつれ、英: quantum entanglement)は、一般的に「量子多体系において現れる、古典確率では説明できない相関やそれに関わる現象」を漠然と指す用語である。しかし、量子情報理論においては、より限定的に「LOCC(局所量子操作及び古典通信)で増加しない多体間の相関」を表す用語である。後者は前者のある側面を緻密化したものであるが、捨象された部分も少なくない。例えば典型的な非局所効果であるベルの不等式の破れなどは後者の枠組みにはなじまない。
どちらの意味においても、複合系の状態がそれを構成する個々の部分系の量子状態の積として表せないときにのみ、量子もつれは存在する(逆は必ずしも真ではない)。この複合系の状態をエンタングル状態という。量子もつれは、量子絡み合い(りょうしからみあい)、量子エンタングルメントまたは単にエンタングルメントともよばれる。
エンタングル状態の定義
純粋状態のエンタングル状態
量子もつれ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/07 09:21 UTC 版)
詳細は「量子もつれ」を参照 量子力学において、量子もつれと呼ばれる量子状態が存在する。量子もつれ状態とは、ある複合的な系の部分系に対して測定を行った際に、直接測定されていない他の部分系の情報が得られるような状態のことをいう。 観測者が複合系全体の状態を知ることができる場合、量子もつれ状態にある系の部分系に対して測定を行う前後で、被測定系以外の部分系と直接的に相互作用をしていないにも拘らず、被測定系の測定結果を得るのと同時に他の部分系の量子状態が変化していることを知ることができ、あたかも非局所的な遠隔作用が被測定系を通じて他の部分系に働いているように見える。このように、量子もつれ状態にある系は、特殊相対性理論の光速不変の原理に一見反するかのような状況を作り出すため、量子力学における測定理論の黎明期には、量子力学の中にある重大なパラドックスとして論じられた。 最も有名な例は、ニールス・ボーアとアルベルト・アインシュタインの間に起こった量子力学の基礎を巡る議論の中で、1935年に発表されたEPR論文に端を発するものである。EPR論文においてアインシュタインは、量子もつれ状態によって生じる非局所的な相関、いわゆるEPR相関について論じ、この非局所相関が同論文内で要請された物理的実在性を破壊することを示し、このEPRの実在性と量子もつれ状態との間に生じるパラドックスを量子力学の理論的な不完全さを示すものとして指摘した。 このEPRのパラドックスは後にスチュワート・ベルによってより一般化した形で議論され、EPRが示した局所実在論的な測定理論が満たすべき条件として、ベルの不等式を導いた。
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