基礎理論
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システム理論 システムの考え方自体の包括的理論研究。システムの一般理論 (general theory of systems) と一般システムの理論 (theory of general systems) の二つの流れがある。特に後者においては、システム特性を、代数学や圏論 (category theory) における準同型を手がかりとして分類し、代表元を抽出して研究するというリサーチプログラムが確立された(抽象的システム理論 abstract systems theory)。
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基礎理論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/20 12:47 UTC 版)
「アルクビエレ・ドライブ」の記事における「基礎理論」の解説
1994年、アルクビエレは一般相対性理論の記述形式の一つである3+1形式から出発し、『スタートレック』のワープ航法をヒントにして次のような形の計量(直感的に言えばこの場合は時空の歪み方)を考案した。 d s 2 = g α β d x α d x β , = − d t 2 + [ d x − v s ( t ) f ( r s ( t ) ) d t ] 2 + d y 2 + d z 2 , {\displaystyle {\begin{aligned}ds^{2}&=g_{\alpha \beta }dx^{\alpha }dx^{\beta },\\&=-dt^{2}+\left[dx-v_{s}(t)f(r_{s}(t))dt\right]^{2}+dy^{2}+dz^{2},\\\end{aligned}}} f ( r s ) = tanh ( σ ( r s + R ) ) − tanh ( σ ( r s − R ) ) 2 tanh ( σ R ) , {\displaystyle f(r_{s})={\frac {\tanh \left(\sigma (r_{s}+R)\right)-\tanh \left(\sigma (r_{s}-R)\right)}{2\tanh(\sigma R)}},} r s ( t ) = ( x − x s ( t ) ) 2 + y 2 + z 2 . {\displaystyle r_{s}(t)={\sqrt {(x-x_{s}(t))^{2}+y^{2}+z^{2}}}.} ここにおいて x s ( t ) {\displaystyle x_{s}(t)\,} はワープ計量の中心の位置(すなわちワープ航宙船の位置)、 r s ( t ) {\displaystyle r_{s}(t)\,} はその中心からの距離、 v s ( t ) = d x s ( t ) / d t {\displaystyle v_{s}(t)=dx_{s}(t)/dt\,} はワープ速度、 R {\displaystyle R\,} はワープ計量の半径、 f ( r s ( t ) ) {\displaystyle f(r_{s}(t))\,} はワープ計量の形状、 σ {\displaystyle \sigma \,} は空間伸縮が行われているワープの壁の厚みに関する尺度を、それぞれ表している。上式は万有引力定数および光速度が G = c = 1 {\displaystyle G=c=1\,} の幾何学単位系を用いて記述されている。 なお、 f ( r s ( t ) ) {\displaystyle f(r_{s}(t))\,} の表式は閉じた因果曲線を描かない、つまりタイムマシンができてしまわないように双曲線関数が選ばれたに過ぎず、基本的には以下の条件 lim σ → ∞ f ( r s ( t ) ) = { 1 , for r s ∈ [ − R , R ] , 0 , otherwise , {\displaystyle \lim _{\sigma \rightarrow \infty }f(r_{s}(t))={\begin{cases}1,&{\mbox{for}}\quad r_{s}\in [-R,R],\\0,&{\mbox{otherwise}},\end{cases}}} のように、大きな σ {\displaystyle \sigma \,} に対して急速に変化するものであれば任意の関数でよい。このようにして定義された計量の測地線方程式を解くと、このワープバブルが存在する時空中に静止している観測者の4元速度は次のようになる。 d x μ d t = u μ = ( 1 , v s ( t ) f ( r s ( t ) ) , 0 , 0 ) , u μ = ( − 1 , 0 , 0 , 0 ) . {\displaystyle {\frac {dx^{\mu }}{dt}}=u^{\mu }=(1,v_{s}(t)f(r_{s}(t)),0,0),\quad u_{\mu }=(-1,0,0,0).} そしてこの計量は以下のような非常に面白い性質を持つ。 一見すると、ワームホールのような特殊な時空構造を導入することなく通常の自然な時空に局所的かつシンプルな変更を加えるだけで作成できる。 宇宙船の固有時間 τ {\displaystyle \tau \,} と歪みのないミンコフスキー計量にいる観測者の時間 t {\displaystyle t\,} との間の関係が d τ = d t {\displaystyle d\tau =dt\,} となる。つまりワープしている観測者と外から見ている観測者との間には時間の差異が存在しない。すなわち静止した状態でワープに突入した宇宙船は、このワープによっていかなるスピードで飛行していようとも加速していない状態が保たれる。 宇宙船から一定以上離れた後方の空間が極端に膨張し、前方の空間が極端に収縮するような時空が形成される。これがこのワープによる移動の原理であり、宇宙論において宇宙の膨張は光速を超えることが許されることをメカニズムの基礎としている。すなわち宇宙船の周囲の平坦な時空をバブル状に切り取って、超光速で伝播する特殊な時空の波に乗せてサーフィンをさせるような原理である。 PfenningとFordの更なる考察によると、バブル中の f ( r s ( t ) ) ≠ 1 {\displaystyle f(r_{s}(t))\neq 1\,} である領域ではバブルの中心から ρ = y 2 + z 2 {\displaystyle \rho ={\sqrt {y^{2}+z^{2}}}\,} だけ離れるほど速度が不均一となり、バブルの中心に位置する観測者から見てバブルの後方へ押し流しバブルの外へはじき出してしまおうとする圧力が生じる。また、バブルの外に静止している観測者から見るとバブルに隕石などが衝突した場合、バブルの前面でバブルの移動スピードと同じ速度まで加速されバブルの後面で衝突前と同じ速度まで減速されるため、衝突物体はワープバブルに捕獲された間だけの距離を移動するが衝突の前後で運動量は変化しない(ただしバブル表面の時空変化は非常に過激であるので、衝突物体はブラックホールに吸い込まれた時のように潮汐力で粉砕される。すなわち、宇宙船はワープエンジンも含めなるべくバブルの中心に収まるよう設計されねば破壊されてしまう)。 静止観測者から見たこの計量を発生させるために必要なエネルギーは、上記の4元速度とアインシュタイン方程式を用いて以下のように計算される。 ⟨ T μ ν u μ u ν ⟩ = ⟨ T 00 ⟩ = 1 8 π G 00 = − 1 8 π v s 2 ( t ) ρ 2 4 r s 2 ( t ) ( d f ( r s ) d r s ) 2 . {\displaystyle \langle T^{\mu \nu }u_{\mu }u_{\nu }\rangle =\langle T^{00}\rangle ={\frac {1}{8\pi }}G^{00}=-{\frac {1}{8\pi }}{\frac {v_{s}^{2}(t)\rho ^{2}}{4r_{s}^{2}(t)}}\left({\frac {df(r_{s})}{dr_{s}}}\right)^{2}.} これはすなわち、通常のエネルギーではありえない負のエネルギー密度である。イメージしやすく換言すれば反発力的な重力を帯びたマイナスの質量である。また、表式中に ρ {\displaystyle \rho \,} が表れていることから分かるように、これらのエネルギーは宇宙船の進行方向に対して垂直なリング上に最も多く分布する。つまり宇宙船は自分の周囲に生じさせたエキゾチック物質のリングに誘導されるように宇宙を進むことになる。
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基礎理論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 02:07 UTC 版)
数学が正確な基礎の上に築かれていなかったことへの不安が、算術、解析、幾何のような数学の基礎的な領域に対する公理系の開発をもたらした。 ロジックにおいて、算術は自然数の理論を意味する。ジュゼッペ・ペアノ(1889)は後に彼の名前で呼ばれることになった(ペアノの公理)算術の公理系を発表した。これはブールとシュレーダーの論理体系の変種を用いているが、量化記号が追加されている点で異なる。ペアノはこのときフレーゲの仕事を知らなかった。同時期にリヒャルト・デデキントは自然数の全体はそれらの帰納法の性質によって一意的に特徴づけられることを示した。デデキント(1888)は別の特徴付けを提案した。それはペアノの公理にあったような形式論理的な性格を欠いていた。しかしながらデデキントの仕事はペアノの公理においては到達できない定理を証明していた。それには自然数の集合の(同型を除いた)一意性と、加法と乗法の後者関数と数学的帰納法に基づく再帰的定義が含まれる。 19世紀中頃、ユークリッドの幾何学の公理の欠陥が世に知られるようになった (Katz 1998, p. 774)。1826年にニコライ・ロバチェフスキーによって確立された平行線公準の独立性 (Lobachevsky 1840) に加え、数学者達は、ユークリッドが明らかと考えていた幾つかの定理が、実際には彼の公理からは証明できないことを発見した。それらの中には、直線は少なくとも二点を含むという定理や、同じ半径を持ち中心が半径と同じ距離だけ離れている二つの円は交わらねばならないという定理がある。ヒルベルト (1899) はパッシュの先行研究 (1882) のもとに、完全な幾何学の公理(英語版)の集合を開発した。幾何学の公理化の成功はヒルベルトに他の数学の分野(自然数や数直線など)の完全な公理化の探求するよう動機付けた。これが20世紀前半の主要な研究領域となることが分かる。
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基礎理論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/10/20 12:46 UTC 版)
初期の場の理論は、ウラジミール・フォック、ヴォルフガング・パウリ、ヴェルナー、ハンス・ベーテ、朝永振一郎、ジュリアン・シュウィンガー、リチャード・ファインマンおよびフリーマン・ダイソンらの努力によって構築された。場の量子論の初期の発展段階は、1950年代に量子電磁力学の理論が完成したことによって最盛期を迎えた。
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基礎理論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/12 04:04 UTC 版)
アインシュタインの光電子の法則が自由分子に適用されるなら、放出される光電子の運動エネルギー( E K {\displaystyle E_{K}} )は以下の式で表わされる。 E K = h ν − I {\displaystyle E_{K}=h\nu -I\,} , 上式において、hはプランク定数、νはイオン化光の周波数、Iは基底状態あるいは励起状態にある一価のイオンの形成のためのイオン化エネルギーである。クープマンズの定理に従えば、こういった個々のイオン化エネルギーは占有された分子軌道のエネルギーと同一視できる。基底状態のイオンは最高被占軌道から1つの電子を取り除くことによって形成されるのに対して、励起イオンは最低空軌道から1つの電子を取り除くことによって形成される。
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基礎理論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/06 05:26 UTC 版)
「アクセプタンス&コミットメント・セラピー」の記事における「基礎理論」の解説
ACTはプラグマティズムの一種である機能的文脈主義から生まれた。ACTの基礎は関係フレーム理論(英語版)である。この理論は、言語と認知に関する包括的な理論であり、行動分析の一派として位置付けられる。そして、ACTも関係フレーム理論も元をたどれば、B. F. スキナーの着想である徹底的行動主義に由来する。 ACTは従来型のCBTと異なり、クライアントに自分自身の思考や感情、感覚、記憶など私的出来事のよりよいコントロール方法を教えるということはしない。むしろ、ACTでクライアントに教示されるのは、「ただ気づいていること」、受容すること、私的出来事を思ったままにすることである。特に、自らにとって望ましくない事柄についてそうすることが求められる。ACTはクライアントが、超越的な自己の感覚(「文脈としての自己」と呼ばれる)につながることを手助けする。「文脈としての自己」とは、いつでもそこから観察をしている、経験している場となっている自己のことであり、その内容であるところの単なる思考や感情、感覚、記憶とは異なる。ACTはクライアントに、彼らの個人的な価値を明確化し、価値に基づいた行動が取れるように手助けをする。そうすることで、プロセスとしての人生に活力や意義を与え、心理的柔軟性を向上させる。一般的な心理学では「正常なものは健康である」「人間は生来的には健康な心を持っている」という仮定に立っているが、ACTでは「健康な人間の正常な思考プロセスでも、しばしば人に精神的苦痛をもたらす」と想定している。ACTの基本的な考え方は「心理的な苦しみは体験の回避、認知的な巻き込まれによって起こっていることが多い。その結果、心理的柔軟性の低下が起こり、自身の中心的な価値に沿った行動が取れなくなる」というものである。ACTではこのモデルをシンプルに要約して、「多くの問題はFEARの結果起こっている」と主張する: Fusion with your thoughts 思考とフュージョンしていること Evaluation of experience 経験を評価すること Avoidance of your experience 体験を回避すること Reason-giving for your behavior 行動に理由を与えようとすること そして、異なる方略としてACTを推奨する: Accept your reactions and be present 自らの反応に気づいて、今この瞬間とつながろう Choose a valued direction 価値づけられた選択をしよう Take action 行動しよう
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基礎理論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 14:21 UTC 版)
オステオパシーでは、次のような基本的理論のもとに治療を行っている。 身体はひとつのユニットであり、身体の諸器官や組織は互いに関連して機能している。 身体の機能と構造は相互に関係する。 身体は自己治癒力を備えている。 自己治癒力を上回る何らかの外力または内的変化が生じた時に病気が発生する。 そのような機能障害(オステオパシーでは体性機能障害(Somatic dysfunction)を、筋、関節、靭帯、神経、血液(動脈・静脈)、リンパ液、脳脊髄液、内臓などを総合的に観察した上で、矯正することにより、体に備わっている本来の自然治癒力を引き出し健康に導く。 従って、本来は整骨という意味であるが、現在では骨や関節のみならず、身体全体の器官や組織全てを治療対象としているため、オステオパシーを整骨療法、整骨医学と翻訳するのは適切とは言えない。アメリカオステオパシー学会でも、整骨医学ではなく、オステオパシーという名称として認定している。 また、治療法は、大きくわけて次の2つに分類される。 直接法 ある部位の機能障害を起こした時、その動きには一定の制限(バリア)が生じる。すなわち生理学的な限界点が異常に変化し、センターポイント(中心点)から近い状態になる。直接法はそのような病的限界の先に力学的動作を加えることにより、生理学的限界を正常に近づけようとするものである。 間接法 直接法とは逆に、より生理学的限界のセンターポイントより遠い方、すなわち、その部位が動きやすい方向に力を加え、誇張する。生理学的な限界が遠い方向は、オステオパシーでは機能障害という。例えば、骨が右に異常弯曲している状態では、骨は右に動きやすいが、左には動きにくい。動きやすい方は病的な方向であるので、右側機能障害という。間接法はその機能障害の方向にあえて動作を加えることにより、脳に異常な様態を認識させ、正常に戻す治癒力を発揮させて治そうとするものである。 各々の方法にはさまざまな手法があり、両者を兼ね備えたものもある。何れにせよ治療を行うのには、詳細な解剖学的知識、生理学的知識が必要であり、またその知識を触診をもって正確に判断し、その結果をもとに適切な治療を加える繊細な技量が必要である。従って当然、短い時間での習得は困難であり、少なくとも数千時間以上に及ぶ医学的教育と技術の習得、研鑽を持たないと、正しいオステオパシーにおける治療を行うことは困難であるのは言うまでもない。 そのためか日本においては、乏しい知識と貧弱な技術、時には誤ったり誤解に基づいた理論に従いつつもオステオパシーと標榜したり、あるいは短期で習得できるようなことを宣伝するような学校も少なくない。しかし、それでは決してオステオパシーにおける治療を行うことはできない。ただし、オステオパシーの手技は愛護的なものが多いので、患者に大きな危害を加える可能性は極めて低く安全である。そのため、いわゆる「癒し」などに使われることが多い。
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