ちょうせき‐りょく〔テウセキ‐〕【潮×汐力】
潮汐力
潮汐力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/14 02:45 UTC 版)
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潮汐力(ちょうせきりょく、英語:tidal force)とは、重力によって起こる二次的効果の一種で、潮汐の原因である。起潮力(きちょうりょく)とも言う。潮汐力は物体に働く重力場が一定でなく、物体表面あるいは内部の場所ごとに異なっているために起こる。ある物体が別の物体から重力の作用を受ける時、その重力加速度は、重力源となる物体に近い側と遠い側とで大きく異なる。これによって、重力を受ける物体は体積を変えずに形を歪めようとする。球形の物体が潮汐力を受けると、重力源に近い側と遠い側の2ヶ所が膨らんだ楕円体に変形しようとする。
重力の差によって生まれる潮汐力
ある重力場の中に有限の大きさを持つ物体があると仮定する。この時、物体表面もしくは内部の任意の位置での潮汐力による加速度は、その位置での実際の重力加速度ベクトルから物体の重心での重力加速度ベクトルを引き算したものになる。
この時、物体は必ずしも公転していなくても潮汐力は発生する。例えば物体が重力場の中を一直線に自由落下するような場合でも潮汐力の作用を受ける。
ある物体が他の物体の重力場によって受ける潮汐力の大きさは以下のようになる。ニュートンの万有引力の法則を線形化すると、力を及ぼす物体 A が他方の物体 B に及ぼす潮汐力は、近似的には A の中心からの距離の3乗に反比例する。両者の中心を結んだ直線 L 上では、潮汐力の大きさ Ft は以下のようになる:
潮汐力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 16:03 UTC 版)
潮汐力 (英: tidal force)は重力の非一様性のために生じる非一様な重力の作用であり、月および太陽による潮汐力は海の潮汐の原因として知られている。潮汐力はまた天体の潮汐変形、潮汐トルク、潮汐加熱といった現象を引き起こす。例えば地球の表面における月による潮汐力は、ポテンシャル V t i d a l = − ζ g P 2 ( cos ψ ) {\displaystyle V_{\mathrm {tidal} }=-\zeta gP_{2}(\cos \psi )} ζ = m s m p ( R p a ) 3 R p {\displaystyle \zeta ={\frac {m_{\mathrm {s} }}{m_{\mathrm {p} }}}\left({\frac {R_{\mathrm {p} }}{a}}\right)^{3}R_{\mathrm {p} }} により与えられる。ここに R p {\displaystyle R_{\mathrm {p} }} は地球の半径、 m p {\displaystyle m_{\mathrm {p} }} , m s {\displaystyle m_{\mathrm {s} }} は地球と月の質量、 a {\displaystyle a} は地球と月の距離、 g = G m p R p 2 {\displaystyle g={\frac {{\mathcal {G}}m_{\mathrm {p} }}{R_{\mathrm {p} }^{2}}}} は地球の表面重力、 ψ {\displaystyle \psi } は月の公転面を基準に計った地球上の点の緯度、 P 2 {\displaystyle P_{2}} はルジャンドル多項式である。 詳細は「潮汐力」および「ロッシュ限界」を参照 潮汐による海水の移動が生じる摩擦(潮汐摩擦、英: tidal friction)は地球の自転を減速させる。この結果、全角運動量の保存により月は地球から遠ざかる。
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