基礎点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 08:16 UTC 版)
「フィギュアスケートの採点法」の記事における「基礎点」の解説
基礎点は実行した技の評価の基礎となる得点である。各要素の基礎点は「要素の入り方」、「回転数」、「レベル」によって算出される。 要素の入り方 その名の通り、各要素を開始時の動作。ジャンプ要素やリフト要素では踏み切り、スピン要素ではフライングであるか否かに該当する。 回転数 ジャンプ要素、スロージャンプ要素及びツイストリフトで選手が実行した回転の数。 ジャンプ要素とスロージャンプ要素の回転数は、ジャンプの空中での軌道を基準とし、踏み切り動作から離氷後に再びスケート靴のブレードが氷に触れるまでの間に何回転したかによって決まる。 ペア競技のツイストリフトの回転数は、女性の踏み切り動作から女性の体が男性に支えられるまでに何回転したかによって決まる。ツイストリフトに関しては回転の不足分が1/2回転以上のダウングレードのみが適用されうる。 回転が不足していると判断された場合およびエッジエラーと判断された場合、その程度によって基礎点が下がったり、GOEでマイナス評価とされる。 回転不足(クオーター) 1/4の回転不足と判断された場合、基礎点は変わらないが、演技審判がGOEで減点する。2020/2021シーズンより導入された。 回転不足(アンダーローテーション) 回転が軽度に不十分である(回転の不足分が1/4回転超1/2回転未満)と判断された場合、選手が挑戦した回転数のジャンプの本来の基礎点の80%(小数第3位を四捨五入)がジャンプの基礎点として与えられる。なおメディアなどではこの80%の基礎点を中間点と表現することが散見されるが[要出典]、ISUジャッジングシステムの正式名称ではない。 回転不足(ダウングレード) 回転が重度に不十分である(回転の不足分が1/2回転以上)と判断された場合、選手が挑戦した回転数のジャンプより回転数が1回転少ない同じ種類のジャンプの基礎点が与えられる。 例えば4回転トウループに挑戦した場合、回転が十分(回転の不足が無い、または回転の不足分が1/4回転未満)であると判断された場合は4回転トウループの基礎点9.5が与えられる。しかし回転が1/4回転以上1/2回転未満不足していると判定された場合は、4回転トウループの基礎点の80%にあたる7.6が、回転が1/2回転以上不足していると判定された場合は3回転トウループの基礎点4.2がそれぞれ与えられる。 エッジエラー フリップジャンプやルッツジャンプで正しく踏み切れていない場合に適用される。重度のエッジエラー(記号e)と軽度のエッジエラー(記号!)に分かれる。重度のエッジエラーの場合は基礎点の80%が、さらにアンダーローテーションを含む場合は基礎点の60%が適用される。いずれのエッジエラーでも演技審判がGOEで減点する。 レベル ジャンプ要素以外の全ての要素ではレベルによる判定が行われる。各要素のレベルは、要素の実行に際して、ISUが規定する工夫がいくつ含まれているかによって決まる。行われた工夫が基準を満たしているかどうかを技術審判が判定し、認められた場合のみレベル獲得要件として数えられる。 4つ以上の工夫が認められればレベル4、3つの工夫が認められればレベル3、2つの工夫が認められればレベル2、1つの工夫が認められればレベル1、工夫が認められなかった場合はレベルBの点数が与えられる。
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