基礎水中爆破訓練
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 06:20 UTC 版)
「Navy SEALs」の記事における「基礎水中爆破訓練」の解説
SEALsに入隊するには米軍の中でもっとも過酷とされる基礎水中爆破訓練(Basic Underwater Demolition/SEAL:通称BUD/S)を経なければならないが、約6ヶ月の訓練過程を耐えぬくことができるのは入隊志願者の15 %から20 %である。 第1段階:基礎訓練課程 (8週間) 最初の4週間は、ブーツを履いて4マイル走、フィンを付けての2マイル水泳、櫓登りや綱登りなどで構成される障害走、丸太担ぎ、ゴムボートでの訓練などの体力や精神力を極限まで追い詰める体力訓練を行う。多少の水中工作や船舶操縦術も訓練されるが、主なこの訓練の意味は、志願者のやる気や身体的・精神的な強靭さ、他の志願者とのチームワークを計ることである。さらに、「水中順応訓練」(「溺死防止訓練」と呼ばれることもある)では、両手首両足首を縛られた状態でプールに投げ込まれる。この状態で20分間水面に浮いており、さらに、プールの底に落ちているフェイスマスクを取ってこなければならない。 また、部屋の整頓や装備品の整備も厳しくチェックされる。 この訓練の4週間目に「地獄週間 (ヘル・ウィーク)」というものが行われる。志願者たちは5名から7名のチームを作らされ、5日間で体力を限界まで追い込まれ、寒さ・空腹・寝不足や湿潤の環境に絶えず襲われる中で進められる。その訓練内容には何度もずぶ濡れにされて低体温症の瀬戸際まで立たされたり、腰まである泥の中を進みボートを数マイル運んだりもする。しかもこの地獄週間中の合計睡眠時間はわずか4時間しか与えられない。しかし各訓練はチーム対抗戦となっており、課題を1位でクリアしたチームにはボーナス睡眠時間が1時間ほど与えられる。この地獄週間の主な意味はあまりの過酷さに醜態を晒させ、仲間よりも自分を優先させる志願者を暴くためである。2022年2月4日にはこの訓練中に死亡者が発生している。 地獄週間を見事に突破した者は、少しの休息が与えられた後に水路学を4週間かけて学ぶ。 第2段階 潜水訓練課程 (8週間) 潜水技術や水中工作技術の向上を図る。この8週間で水中工作の基礎を教え込まれる。主に、開放式潜水器(圧縮空気を使用)や閉鎖式潜水器(100%の酸素使用)の訓練を受け、水中からの潜入のためスクーバダイビング術を学ぶ。なお、酸素濃度100%の気体を使用する場合、酸素中毒の関係から5メートル程しか潜水できない為、上陸作戦等の一部の作戦でしか使用できない。 第3段階 地上戦訓練課程 (9週間) この段階に入ると、主に地上での戦闘訓練を行う。銃器や爆発物の取扱、精密射撃、長距離偵察、ロッククライミング、航法、隠密潜入および離脱、小部隊戦術などが訓練される。この訓練の合間もほぼぎりぎりの制限時間が与えられた長距離走や長距離水泳が行われる。 この訓練の最後の3週間半は、カリフォルニア州サン・クレメンテ島で、今まで教わってきたことを活かし、広範囲な演習を行う。 訓練の間、担当教官らによる審議会(段階審査会と専門審査会)が行われ、能力不足のものに失格が言い渡される場合もある。また、残留が決定したとしても、1つ後のクラスに再履修生として廻される事もある。この一連の訓練が終了すればBUD/Sを卒業したと看做され、卒業式が行われるが、SEALの訓練はまだ続けられる。
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基礎水中爆破訓練(BUD/S、24週間)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 03:07 UTC 版)
「Navy SEALsの選抜訓練」の記事における「基礎水中爆破訓練(BUD/S、24週間)」の解説
BUD/SはSEAL志願者の心身のスタミナとリーダーシップを訓練する24週間の訓練である。それぞれの段階で定期的に体力テストが行われ、時間制限が毎週厳しいものになっていく。訓練は3週間のオリエンテーションと3つの段階、すなわち7週間の体力調整、7週間の潜水訓練、7週間の地上戦訓練からなり、士官も兵も同じ過程を経験する。チームとして働く候補者のスタミナ、リーダーシップを確かめ、向上させる訓練となっている。
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