アインシュタイン‐ほうていしき〔‐ハウテイシキ〕【アインシュタイン方程式】
アインシュタイン方程式
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一般相対性理論 | |
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- リーマン、リッチ、レビ=チビタ、アインシュタイン、マイヤー 著、矢野健太郎 訳『リーマン幾何とその応用』共立出版、1971年。
- アインシュタイン 著、矢野健太郎 訳『相対論の意味 附:非対称場の相対論』岩波書店、1958年。
- 矢野健太郎『リーマン幾何学入門』森北出版、1971年。
関連項目
- 一般相対性理論
- ブラックホール | シュヴァルツシルトの解 | カー解 | 事象の地平面 | 見かけの地平面
- ワイル解 | トミマツ・サトウ解 | エルンスト方程式
- 膨張宇宙 | 宇宙のインフレーション | フリードマン方程式
- 特異点定理 | 宇宙検閲官仮説
- ワームホール
- ポアソン方程式
- ゲーデル解
外部リンク
- 法則の辞典『アインシュタイン方程式』 - コトバンク
アインシュタイン方程式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/26 18:54 UTC 版)
「一般相対性理論の概説」の記事における「アインシュタイン方程式」の解説
アインシュタイン方程式は一般相対性理論のセンターピースである。これにより、数学の言葉を用いた時空幾何学と物質の性質との関係の正確な定式化が提供される。もっと具体的には空間(もしくは時空)の幾何学的特性が、メトリックと呼ばれる量で記述されるリーマン幾何学の概念を用いて定式化される。メトリックは、曲空間(もしくは時空)における距離と角度の基本的な幾何学的概念を計算するために必要な情報をエンコードする。 地表のような球面は簡単な例である。表面上の任意の点の位置は地理的な緯度と経度の2つの座標で記述される。右図に示すように、平面のデカルト座標とは異なり座標の違いは表面上の距離と同じではない。赤道にいる場合、西への経度30度の移動(マゼンタ色の線)はおよそ3,300キロメートル (2,100 mi)であるのに対し緯度55度にいる場合は西への経度30度の移動(青色の線)はわずか 1,900キロメートル (1,200 mi)である。したがって座標は球面の幾何学、実際にはもっと複雑な空間や時空の幾何学を記述するのに十分な情報を提供してくれない。その情報は正確にメトリックでエンコードされるものであり、このメトリックは表面(もしくは空間、時空)の各点で定義される関数であり、座標の差異を距離の差異に関連付ける。あらゆる与えられた曲線の長さや2つの曲線が交わる角度など、幾何学において重要なほかの全ての量は、このメトリック関数から計算できる。 メトリック関数と点間の変化率を用いてリーマン曲率テンソルと呼ばれる幾何学的な量を定義できる。これは、各点で空間もしくは時空がどのように曲がるかを正確に記述する。一般相対性理論において、メトリックとリーマン曲率テンソルは時空の各点で定義された量である。すでに述べたように、時空の物質内容は別の量、エネルギー・運動量テンソル Tを定義し、「時空は物質にどのように動くかを伝え、物質は時空にどのように曲がるかを伝える」という原則はこれらの量が互いに関連しなければならないことを意味する。アインシュタインはリーマン曲率テンソルとメトリックを用いて現在アインシュタインテンソルと呼ばれ時空の曲がり方のいくつかの側面を記述する別の幾何学的量 G を定義することによりこの関係を定式化した。すると、アインシュタイン方程式は G = 8 π G c 4 T , {\displaystyle \mathbf {G} ={\frac {8\pi G}{c^{4}}}\mathbf {T} ,} となる。すなわち、定数倍まで量 G(曲率を測定する)は量 T(物質内容を測定する)と同等である。ここでGはニュートン重力の重力定数、cは特殊相対性理論による光速である。 量 G と T はそれぞれ時空の座標のいくつかの関数により決定されるため、この式は複数形Einstein's equationsと呼ばれることが多く、この式はこれらの成分関数と同等である。これらの方程式の解は時空の特定の幾何学を記述する。例えば、シュワルツシルト解は恒星やブラックホールなど球体で非回転の質量の周りの幾何学を記述するが、カー解は回転するブラックホールを記述する。他の解によって重力波が記述され、フリードマン・ルメートル・ロバートソン・ウォーカー解の場合、膨張する宇宙を記述することができる。最も単純な解は曲がっていないミンコフスキー時空であり、特殊相対性理論により記述される。
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